星光医療器製作所 アルコー10型(100517)
公表スペック:重量2.3kg・耐荷重80kg・高さ6段階調整
- 体重をかけながらゆっくり歩ける
- 廊下や出入り口など、狭い室内での移動
- 持ち上げて前に出す動作が必要(腕力がいる)
持ち上げ式の固定型で、重さ2.3kgと軽め。サイズは幅458〜471×奥行380〜408×高さ625〜750mm(6段階調整)で、狭い住環境向けとして販売されています。
「部屋の中を、壁や家具をつたって歩くようになってきた」——杖ほどではないけれど、何もつかまらずに歩くのが不安になってきた親には、室内用の歩行器という選択肢があります。歩行器には持ち上げて使う固定型・左右交互に脚を出す交互型・車輪で押す四輪キャスター付きの3タイプがあり、親の体力や歩き方によって向き不向きが分かれます。この記事ではタイプ別の選び方、高さの合わせ方、狭い室内で転倒しないための注意点、介護保険の扱いまで順番に説明します。
先に結論
体重をかけながらでも自分の脚でゆっくり歩けるなら固定型・交互型が安定しやすいタイプです。持ち上げる腕力に不安があるなら軽量な四輪キャスター付きへ。歩行器は車椅子や介護ベッドと違い、要支援1から原則として介護保険でレンタルできる数少ない品目です。 → 介護保険の対象範囲へ
歩行器は大きく分けて3タイプあります。屋内であればどれも比較的使いやすいとされますが、必要な体力・腕力が違います。
| 固定型 | 交互型 | 四輪キャスター付き | |
|---|---|---|---|
| 動かし方 | 両手で持ち上げて前に出す | 左右のフレームを交互に前へ | 車輪を転がして押す |
| 安定性 | 四脚が常に接地し、一般的には安定しやすいとされる | 片方は必ず接地。自然な歩行リズム | 持ち上げ不要だが接地は不安定になりやすい |
| 必要な腕力 | 持ち上げる力が要る | 固定型よりは軽い力で済む | 押すだけなので少ない力でよい |
| 向く人 | 体重をかけてゆっくり歩ける人 | 同上(歩行リズム重視) | 持ち上げが大変な人・腕力が弱い人 |
※出典欄の各解説記事に基づく一般的な整理です。屋外である程度の距離を歩きたい場合は、座面付きで支えの強い「歩行車」が向くことがあります(シルバーカーと歩行車の違い)。
「廊下の途中で壁に手をついて一息つく」「トイレまでの数歩が不安そう」——こうした場面が増えてきたら、歩行器を検討するタイミングです。決め手は主に2つです。
迷ったときは、ケアマネジャー(いなければ地域包括支援センター)や福祉用具専門相談員に、親の歩き方の様子を伝えて選ぶと合わない買い物を防げます。
歩行器の持ち手の高さの目安は「身長÷2+2〜3cm」です(フランスベッドの解説による身長別早見表:150cm→77〜78cm/160cm→82〜83cm/170cm→87〜88cm/180cm→92〜93cm)。杖の目安と同じ式ですが、位置の確認の仕方は少し違います。太ももの付け根の骨の出っぱり(大転子)にグリップが来る高さで、握ったときに肘が30〜45度ほど曲がる角度になっているかを見てください。
調整は靴を履いた状態で行います。杖の高さの目安を計算するツールで先に当たりを付けてから、実際に立って肘の角度と大転子の位置を確認する、という流れで問題ありません。
使えます。歩行器は、要支援1から原則として介護保険の福祉用具貸与(レンタル)の対象になる数少ない品目です。厚生労働省の資料では、要支援・要介護1の人(軽度者)について原則レンタル対象外となる品目が6つ明示されています=車椅子・特殊寝台(介護ベッド)・床ずれ防止用具及び体位変換器・認知症老人徘徊感知機器・移動用リフト・自動排泄処理装置。歩行器・歩行補助つえはこの対象外リストに含まれておらず、車椅子や介護ベッドのように医師の所見等による例外給付の手続きを踏まなくても、要支援1の段階からレンタルできます。
一方、見た目が似ているシルバーカーは介護保険の対象外=自費購入です(シルバーカーと歩行車の違いで詳しく解説)。「歩行器」「歩行車」「シルバーカー」は名前が紛らわしいですが、制度上の扱いは別物として覚えておくと迷いません。自己負担1割のレンタル料は機種によって差があり、例えばヤマシタの案内では固定型(セーフティーアーム系)で月222円、キャスター付き(リトルワゴンミニ)で月368円という例が示されています(本記事で紹介する2台とは別機種の例です)。また2024年度からは、車輪の付かない歩行器(歩行車を除く)はレンタルと購入(特定福祉用具販売)を選べる「選択制」の対象にもなりました(歩行車は引き続きレンタルのみ)。長く使いそうならレンタルではなく購入を選ぶ道もあるので、この点もケアマネジャーに確認してください。まだ認定を受けていない場合の進め方は親の介護のはじめ方にまとめています。
「固定型」と「キャスター付き」で、同じシリーズの中から性格の違う2台を挙げます(スペックはメーカー・販売ページの公表値。編集部による実機テストは行っていません)。
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公表スペック:重量2.3kg・耐荷重80kg・高さ6段階調整
持ち上げ式の固定型で、重さ2.3kgと軽め。サイズは幅458〜471×奥行380〜408×高さ625〜750mm(6段階調整)で、狭い住環境向けとして販売されています。
公表スペック:重量3.2kg・耐荷重80kg・前輪は自在キャスター/後輪はストッパー付き
同じアルコー10型シリーズのキャスター付きタイプ。前輪は自在キャスターで方向転換しやすく、後輪はストッパー付きで、押すだけで動かせます。持ち上げ動作がつらい親にはこちらが現実的です。
※価格・仕様は変動します。耐荷重・サイズ・最新の金額は各販売ページでご確認ください(参照日:2026-07-07)。介護保険レンタルの対象かどうかは、まず担当のケアマネジャーにご確認ください。
違います。歩行器は主に室内向けで、持ち上げ式や軽量なキャスター付きが中心。歩行車は主に屋外向けで、4輪と座面がある大きめのタイプを指すことが多いです。介護保険は歩行器・歩行車のどちらも要支援1から対象になりますが、見た目の似ているシルバーカーだけは対象外なので注意してください。
はい。厚生労働省の資料にある「軽度者が原則レンタル対象外となる福祉用具」6品目(車椅子・特殊寝台・床ずれ防止用具及び体位変換器・認知症老人徘徊感知機器・移動用リフト・自動排泄処理装置)に歩行器は含まれていません。要介護度に関わらず、原則レンタルの対象です。
置くだけで使える段差解消スロープや、カーペットのズレ止め・敷き方の工夫が効果的です。詳しくは本文の「屋内で転倒しないための注意点」もあわせてご覧ください。
目安は「体重をかけてゆっくりでも自分の脚で歩けるか」と「持ち上げる腕力があるか」の2点です。迷う場合は、親の歩き方の様子をケアマネジャーや福祉用具専門相談員に伝えて選ぶと安心です。