家族葬・一日葬・直葬(火葬式)の違い|流れ・呼ぶ人・費用の内訳の見方
親に「葬式は小さくていい」と言われたとき、何をして何をしないのかを先に知っておく
親から「葬式は小さくていいから」と言われた。でも、家族葬と一日葬と直葬で何が違うのか、自分でもはっきりしない。親が高齢になったり入院したりして、いずれ来る葬儀の形を考え始めた方に向けて、4つの形式で何をして何をしないか、誰を呼ぶか、見積書のどこを見るかをまとめました。書いているのは、国民生活センターの公表資料、法令、自治体の案内で確かめられた範囲です。費用を誰が・どのお金で払うかは「親の葬儀費用は誰が払う?」、葬儀社の資料を取り寄せて見比べるところは「終活の始め方」の葬儀社の資料請求のしかたで扱っているので、ここでは繰り返しません。
先に結論
- 形式の名前が表しているのは、主に「通夜・告別式をするか(日数)」と「誰を呼ぶか(範囲)」の違いです。家族葬は呼ぶ範囲、一日葬は日数で分けた呼び方なので、家族だけで行う一日葬のように重なることもあります。中身は葬儀社によって違います。
- 菩提寺(先祖のお墓があり、法要を頼んでいる寺)があるなら、形式を決める前に寺に相談してください。通夜・告別式をしない形に難色を示す寺もあれば、そうでない寺もあります。
- 費用は、広告の金額や形式の名前ではなく、見積書に何が含まれ、何が別料金かで比べます。
- 親が元気なうちに、形式の希望、呼んでほしい人、宗派と菩提寺の有無を聞いておくと、亡くなった直後の短い時間で決めることが減ります。 → 4つの形式の違いを表で見る
4つの形式で、何をして何をしないか
国民生活センターは2026年6月の公表資料の脚注で、故人と生前に関係のあった知人や勤務先の人などが参列する葬儀を「一般葬」、親族など身内のみで行う葬儀を「家族葬」、通夜をせず葬儀と告別式を一日で行う葬儀を「一日葬」、式をせず火葬だけをする葬儀を「直葬」と、それぞれ呼ぶ場合があると説明しています。この説明をもとに、通夜・告別式・火葬のどれをするかを表にしました。一般葬は、ほかの3つと比べるための基準として入れています。
| 形式 | 通夜 | 葬儀・告別式 | 火葬 | 日数の目安 | 呼ぶ人の範囲 |
|---|---|---|---|---|---|
| 一般葬 | する | する | する | 通夜をする場合は2日(通夜の日と告別式の日) | 親族のほか、故人と生前に関係のあった知人・勤務先の人など |
| 家族葬 | する形が多い | する | する | 通夜をする場合は2日 | 親族など身内。どこまでかは家族で決める |
| 一日葬 | しない | する | する | 1日 | 決まりはない(家族だけで行う一日葬もある) |
| 直葬 (火葬式) | しない | しない | する | 火葬の日の1日 | 決まりはない。火葬場で立ち会う人を家族で決める |
※国民生活センター「依然として多い葬儀サービスの料金トラブル」報告書(2026年6月3日公表)の脚注の説明をもとに、編集部が表にしました。日数は目安で、決まりではありません。亡くなってから火葬までの安置の日数は含みません。どの形式も、通夜をするか、何日かけるかは葬儀社のプランと家の事情で変わります。2026年10月15日参照。
形式ごとの費用(調査の中央値)は費用の内訳の見方の章に載せています。
家族葬は「呼ぶ人」、一日葬は「日数」で分けた呼び方
4つの名前は、同じ物差しで並んでいるわけではありません。一般葬と家族葬は「誰を呼ぶか」、一日葬と直葬は「何をするか(日数)」に着目した呼び方です。そのため、家族だけで、通夜をせずに告別式と火葬を1日で行う葬儀は、「家族葬」とも「一日葬」とも呼ばれることがあります。家族葬は通夜と告別式を2日間で行う形が多いものの、すべての葬儀社に共通する決まりではありません。
国民生活センターも、「家族葬」「一日葬」は葬儀社によって取り扱い範囲が異なることがあり、言葉から受けるイメージと内容や料金が違うことがトラブルの要因の一つと思われる、と注意しています。そのうえで、参列者の人数、葬儀の実施日数、料金などを具体的に確かめるよう呼びかけています。葬儀社と話すときは、形式の名前だけで伝えず、「通夜はするか」「何日間か」「何人くらいか」で伝えると、行き違いが減ります。
実際に選ばれている割合
鎌倉新書(葬儀社紹介サイト「いい葬儀」を運営する事業者)の「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」は、直近2年以内に喪主(またはそれに準ずる立場)を経験した全国40歳以上の男女2,000人に、実際に行った葬儀の形式を聞いています。結果は次のとおりです。
| 実施した形式 | 割合 |
|---|---|
| 家族葬 | 47.0% |
| 一般葬 | 30.2% |
| 一日葬 | 11.9% |
| 直葬・火葬式 | 10.8% |
出典:鎌倉新書「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」発表(PR TIMES)。調査期間2026年2月27日〜3月3日、インターネット調査、有効回答2,000件。公的統計ではなく、葬儀関連事業者による調査です。2026年10月15日参照。
家族葬はどこまで呼ぶか
何人までという決まりはない
家族葬に「何人まで」という決まりはありません。国民生活センターは家族葬を「親族など身内のみで」行う葬儀と説明していて、人数では区切っていません。親の兄弟まで、いとこまで、親しかった友人も何人か、というように、どこまでを身内とするかは家族で決めます。
決めたら、おおよその人数を葬儀社に伝えて見積もりを取ってください。飲食や返礼品のように、人数で金額が変わる項目があるためです(費用の章で説明します)。
呼ばない人への知らせ方
家族だけで見送ったことを、呼ばなかった親族がどう受け止めるかは、家や地域、それまでの付き合いで変わります。あとで気まずくならないように、知らせ方を先に家族で決めておきます。
- 付き合いの深い親族には、葬儀の前に「故人の希望で、家族だけで行います」と一報を入れておきます。
- 参列や香典、供花を辞退するなら、そのことも一報の中で伝えます。
- 葬儀のあとに知らせる相手と、知らせ方(電話か、はがきか)を家族で決めておきます。
自分や兄弟の勤務先には、慶弔の休暇や弔慰金の規定があることがあります。会社に知らせるか、弔問や香典の辞退をどう伝えるかは、それぞれの勤務先の規定を確かめてから決めてください。
一日葬・直葬が向く家と、後で困りやすいこと
一日葬や直葬は、通夜や告別式を省くぶん、日程と参列の負担が軽くなることが多い形式です(一日葬でも前日から式場を使う場合や、火葬場の予約で安置が延びる場合があります)。たとえば次のような事情があると、選びやすくなります。
- 親本人が「簡素でいい」と希望していて、家族もそれでよいと考えている
- 参列する親族が高齢だったり遠方に住んでいたりして、2日間の日程が負担になる
- 菩提寺がない、または菩提寺と話がついている
一方で、省いた部分があとで問題になることもあります。決める前に確かめておきたいのは、次の4つです。
菩提寺があるなら、形式を決める前に寺に相談する
先祖のお墓が寺の墓地にあり、法要をその寺に頼んでいる場合は、形式を決める前に寺に相談してください。通夜・告別式をしない形に難色を示す寺もあれば、そうでない寺もあります。親がそのお墓に入るつもりなら、形式を決める前に、寺に直接聞いてください。
寺と話がつかず納骨のことで困ったときは、寺との話し合いのほか、墓地のある市区町村の担当窓口や、弁護士などの専門家に相談してください。菩提寺があるかどうかを子が知らないこともあります。聞き方は「親が元気なうちに聞いておくこと」の⑧で説明しています。
親族の受け止め方が分かれやすいところ
通夜をしないこと、式をせずに火葬場で短くお別れすることを、親族がどう受け止めるかは人によって違います。通夜と告別式はするものだと考える親族もいます。呼ばない人への知らせ方と同じように、付き合いの深い親族には形式を決めた段階で「故人の希望で」と理由を添えて伝えておくと、当日になって驚かせずに済みます。
形式ごとの「後悔していることはない」の割合
鎌倉新書(葬儀社紹介サイト「いい葬儀」を運営する事業者)の「第6回お葬式に関する全国調査(2024年)」では、葬儀について「後悔していることはない」と答えた人は、直葬・火葬式を行った人で38.7%、家族葬・一般葬・一日葬を行った人ではそれぞれ過半数でした。この数字は形式ごとの回答の割合で、形式そのものが後悔の原因かどうかは、この調査からはわかりません。
直葬を選ぶなら、お別れの時間をどこで、どのくらい取れるか(安置場所での面会、火葬炉の前など)を、葬儀社に先に聞いておいてください。
出典:鎌倉新書【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年)。2024年3月1日〜4日、喪主(またはそれに近い立場)を務めた全国40歳以上の男女2,000人へのインターネット調査。費用の章で使う第7回調査とは別の回です。葬儀関連事業者による調査で、公的統計ではありません。2026年10月15日参照。
直葬でもお経をあげてもらえるか
直葬で僧侶に読経を頼めるか、頼めるならどこで(安置場所、火葬炉の前など)どのくらい時間が取れるかは、寺・葬儀社・火葬場によって違います。菩提寺があるなら寺に、ないなら葬儀社に、頼めるかどうかとお布施などの費用を確かめてください。
費用の内訳の見方
調査の数値(第7回調査・中央値)
葬儀費用の目安としてよく引かれるのが、鎌倉新書の「お葬式に関する全国調査」です。最新の第7回(2026年)は、費用を中央値(回答を金額の順に並べたとき、真ん中に来る値)で集計しています。
| 費用の項目 | 中央値 |
|---|---|
| 総額 | 96.73万円 |
| うち基本料金 | 72.02万円 |
| うち飲食費 | 11.67万円 |
| うち返礼品費 | 13.03万円 |
| 形式 | 費用総額の中央値 |
|---|---|
| 一般葬 | 122.01万円 |
| 家族葬 | 96.39万円 |
| 一日葬 | 74.43万円 |
| 直葬・火葬式 | 49.56万円 |
この数字を読むときに、気をつけたいことが3つあります。
- 回答者が申告した金額の中央値です。地域、人数、式場によって大きく変わります。
- 内訳は基本料金・飲食費・返礼品費の3つで、お布施など宗教者へのお礼の項目はありません。寺へのお礼は、この金額とは別に考えておく必要があります。
- 形式の並びは調査の中央値の順で、個々の葬儀社のプラン価格の順ではありません。同じ形式名でも、葬儀社によって含まれるものが違います。
ネット上では、同じ調査シリーズの過去の回の「平均」が引用されていることがあります。平均と中央値は数え方が違うので、この表の数字と並べて比べないでください。
出典:鎌倉新書「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」発表(PR TIMES)。「第7回(2026年調査)までの調査結果を、中央値で再集計を実施」との注記あり。葬儀関連事業者による調査で、公的統計ではありません。2026年10月15日参照。
見積書で、含まれるか別料金かを確かめる項目
総額の目安より大事なのが、見積書の中身です。「終活の始め方」の葬儀社の資料請求のしかたで挙げている項目に、火葬料金と宗教者へのお礼を足すと、次のようになります。
| 項目 | 見積書で確かめること |
|---|---|
| 安置 | 何日分が含まれるか。火葬までの日数が延びたとき、1日いくら増えるか |
| 搬送 | 何kmまで含まれるか。病院から安置場所、安置場所から式場や火葬場まで、何回分か |
| 式場の使用料 | プランに含まれるか。一日葬でも前日から式場を使う場合の扱い |
| 火葬料金 | プランに含まれるか、別払いか。金額は火葬場や、故人がその自治体の住民だったかどうかで違う |
| 飲食 | 人数で金額が変わる。何人分で見積もっているか |
| 返礼品 | 人数で金額が変わる。何人分で見積もっているか |
| 宗教者へのお礼(お布施など) | 見積書に入っているか。入っていなければ、寺や依頼先に別に確かめる |
神奈川県の消費生活の注意喚起も、見積書で「契約に含まれる項目と別料金の項目」と「参列者数で金額が変わる項目」を確かめるよう呼びかけています。
出典:神奈川県「葬儀の料金トラブルに注意!(かながわ消費生活注意・警戒情報第169号)」(2026年1月19日更新)。2026年10月15日参照。
広告の金額どおりにならなかった相談事例
国民生活センターによると、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録された葬儀サービスの相談は年間900件前後です。そのうち「高価格・料金」(相談者が高いと申し出た相談。相対的に高いかどうかは問わない)の割合は、2025年度に52.6%でした。2025年度の相談内容(2026年3月31日までの登録分917件、複数回答)は、「高価格・料金」482件、「説明不足」346件、「見積もり(全般)」194件の順に多くなっています。
公表された相談事例には、形式の名前と広告の金額を見て依頼した例があります。
- 「通夜を行わない告別式のみの一日葬は約30万円」と書かれたチラシを見て依頼したところ、80万円以上の見積もりが出て、約80万円で契約した(2025年5月受付、60歳代男性)。
- 「家族葬が50万円」と表示していた葬儀社で、140万円のプランを案内された。見積書には明細がなく、追加費用もあって総額が200万円を超えた(2025年11月受付、60歳代女性)。
一日葬の事例では、病院から遺体の引き取りをせかされたことが依頼の背景にありました。時間に追われると、見積書の中身を比べる時間が取りにくくなります。どちらの事例も相談者の申し出をまとめたもので、葬儀社側の言い分は載っていません。国民生活センターの「見守り新鮮情報」第475号(2024年2月)にも、広告で「家族葬約40万円から」とあった葬儀社に依頼し、合計が300万円近くになった相談が紹介されています。直葬プランの表示をめぐって、消費者庁などが景品表示法に基づく措置命令を出した例もあります(2024年5月)。
出典:国民生活センター「依然として多い葬儀サービスの料金トラブル」(2026年6月3日)/同 報告書本文(PDF)。件数はPIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に2026年3月31日までに登録された分で、登録が進むと変わります。消費生活センター等からの経由相談は含みません。見守り新鮮情報 第475号/景品表示法に基づく措置命令について(2024年5月30日)。いずれも2026年10月15日参照。
誰がどのお金で払うか
葬儀費用を兄弟でどう分けるか、親の預貯金や葬祭費をどう使うかは「親の葬儀費用は誰が払う?兄弟で分担を決める手順と、親のお金・給付金の使い方」で説明しています。
亡くなってから火葬までの決まりと流れ
どの形式を選んでも、火葬までに必ず通る手続きがあります。法律で決まっている主なものは次の4点です。
- 死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に出します(国外で亡くなった場合は3か月以内。戸籍法86条1項)。横浜市の案内では、死亡地・本籍地・届出人の所在地のいずれかの市区町村に出せます。
- 火葬には市区町村長の許可が要ります(墓地、埋葬等に関する法律〔以下、墓地埋葬法〕5条)。許可は死亡届を受理した市区町村長が出します。横浜市の例では、死亡届と一緒に火埋葬許可申請書を出し、同じ窓口で火葬許可証が発行されます。
- 火葬は、他の法令に別段の定めがある場合を除き、死亡後24時間を過ぎてからでなければ行えません(墓地埋葬法3条)。直葬でも、亡くなった当日の火葬は原則としてできません。
- 火葬場は、火葬許可証を受け取ってからでなければ火葬をしません(墓地埋葬法14条3項)。
※書類の名称や出し方は市区町村によって違います(横浜市は2026年3月9日から書類の名称を「火葬許可証」にしています)。実際には、死亡届を出す市区町村(死亡地・本籍地・届出人の所在地のいずれか)の案内で確かめてください。期限のある手続きの全体は「終活の始め方」にまとめています。出典:戸籍法(e-Gov法令検索)/墓地、埋葬等に関する法律(e-Gov法令検索)/横浜市「死亡届」。2026年10月15日参照。
安置の場所と日数
火葬までのあいだ、遺体は自宅か、葬儀社などの安置施設に安置します。自宅に安置できるか、面会できるかは、家の事情と葬儀社のプランで変わります。鎌倉新書の第6回調査(2024年)では、亡くなってから火葬までの日数で最も多かったのは「亡くなってから2日後」でした。何日後になるかは火葬場の予約の取れ方などでも変わるため、安置が延びたときの費用(見積書の安置の項目)もあわせて葬儀社に確かめておいてください。
火葬のあと、遺骨をどこに納めるか
納骨先が今あるお墓で決まっているなら、そのお墓の管理者(寺や霊園)と日取りを相談します。お墓が遠い、継ぐ人がいないといった事情でお墓を移すことを考えているなら、「墓じまいの進め方」で手順を説明しています。
親が元気なうちに決めておくこと
亡くなったあとは、葬儀の形式をじっくり考える時間がほとんどありません。病院や施設から、安置してもらう先をその日のうちに決めるよう求められることがあります。親の口から聞いておくと、家族が迷わずに済むのは次のことです。
- どの形式がいいか。「小さくていい」なら、通夜はしなくていいのか、どこまで呼ぶのか
- 呼んでほしい人と、その連絡先
- 宗教・宗派と、菩提寺があるかどうか(あれば寺の名前と連絡先)
- 遺影に使ってほしい写真
切り出し方は「親が元気なうちに聞いておくこと」、聞いた内容を書き残してもらうノートの選び方は「エンディングノートはどれを選ぶか」で扱っています。
葬儀社への事前相談と見積もり
国民生活センターは、葬儀のトラブルを防ぐためのアドバイスとして、次の3つを挙げています。
- 葬儀の希望やイメージを考えてから情報を集める。可能なら本人の意向を踏まえて家族と話し合い、葬儀社に事前相談しておく。
- 葬儀社との打ち合わせは、喪主一人でなく、親族や第三者など複数人で行う。
- 見積書は必ず受け取り、契約に含まれる項目、別料金になる項目、追加サービスの内容と料金を明細で確かめる。
不安なことやトラブルがあれば、消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活センター等を案内してもらえます。
葬儀社の資料で比べるところ
形式の見当がついたら、葬儀社の資料を取り寄せて見比べます。見比べる3点は「終活の始め方」にまとめてあります。そのとき、この記事で決めた「通夜をするか」「何日か」「何人くらいか」をメモにして手元に置くと、プランの名前が違う葬儀社どうしでも同じ条件で比べられます。
相談する窓口と、葬祭費・介護保険との関係
この記事で出てきた話の相談先は、目的ごとに分かれています。
| 確かめたいこと | 窓口 |
|---|---|
| 死亡届・火葬許可の出し方 | 死亡届を出す市区町村の戸籍の窓口 |
| 葬祭費・埋葬料 | 親が加入していた健康保険の窓口 |
| 介護保険の手続き | 親が住んでいた市区町村の介護保険の窓口、担当のケアマネジャー |
| 見積もり・契約のトラブル | 消費者ホットライン188(近くの消費生活センター等) |
| 菩提寺との納骨をめぐる話 | 寺との話し合いのほか、墓地のある市区町村の担当窓口、弁護士など |
葬祭費・埋葬料は、加入していた健康保険の窓口で確かめる
葬儀のあとの給付金(葬祭費・埋葬料)は、親が加入していた健康保険の窓口で確かめてください。詳しくは「親の葬儀費用は誰が払う?」の葬祭費・埋葬料の章で説明しています。
直葬を考えているなら、火葬だけの場合も申請できるか、申請のときにどの書類を出せばよいかも、あわせて窓口で聞いておいてください。たとえば横浜市の国民健康保険は、葬祭費の対象になる葬祭に「葬式・埋葬(土葬)・火葬」を挙げ、喪主の確認ができる書類の例に、葬儀店の領収書や会葬礼状のほか「火葬代の領収書」も挙げています。ただし、これは横浜市国民健康保険の案内で、扱いや出す書類はほかの市区町村や後期高齢者医療、会社の健康保険で同じとは限りません。
出典:横浜市「葬祭費の支給」(国民健康保険)(2024年12月27日更新)。2026年10月15日参照。
介護保険とは別の制度
介護保険の給付(福祉用具のレンタルや訪問介護など)は、介護サービスにかかる費用が対象で、葬儀の費用とは別の制度です。親が介護サービスを使っていた場合は、亡くなったことを担当のケアマネジャーに伝え、介護保険の手続きは親が住んでいた市区町村の介護保険の窓口で確かめてください。介護保険の申請や使い方は「親の介護のはじめ方」にまとめています。
よくある質問
家族葬に会社の人を呼ばないのは失礼ですか?
家族葬に誰を呼ぶかに決まりはなく、呼ぶ範囲は家族で決めます。ただ、勤務先には慶弔の休暇や弔慰金の規定があることがあるので、亡くなったことを知らせるかどうかは規定を確かめてから決めてください。知らせる場合は、家族だけで行うこと、弔問や香典を辞退するならそのことも一緒に伝えます。知らせ方は本文の家族葬はどこまで呼ぶかにまとめています。
直葬でもお経はあげてもらえますか?
頼めるかどうか、どこで(安置場所、火葬炉の前など)どのくらい時間が取れるかは、寺・葬儀社・火葬場によって違います。菩提寺があるなら、形式を決める前に寺に相談してください。菩提寺がないなら、葬儀社に頼めるかどうかとお布施などの費用を確かめてください。
一日葬は家族葬より費用が安いですか?
鎌倉新書の第7回調査(2026年)の中央値では、一日葬74.43万円、家族葬96.39万円でした。ただしこれは調査の中央値の順で、個々の葬儀社のプラン価格の順ではありません。一日葬でも前日から式場を使う場合などで費用は変わります。国民生活センターには、約30万円とうたう一日葬のチラシを見て依頼し、約80万円で契約した相談事例も寄せられています。形式の名前ではなく、見積書の中身で比べてください。
家族葬でも香典は受け取るものですか?
受け取るか辞退するかは家族で決めます。辞退するなら、訃報を伝えるときにそのことも伝えておくと、相手が迷わずに済みます。受け取った香典を誰のものとし、葬儀費用にどう使うかは「親の葬儀費用は誰が払う?」の香典の章で説明しています。
親の希望と親族の意見が違うときは、どうすればいいですか?
どちらが正しいかは、家や地域、親族との関係で変わります。そのため、次の3つを先に済ませておく方法があります。親が元気なうちに希望を書き残してもらう。付き合いの深い親族には事前に「故人の希望で」と伝えておく。葬儀のあとに知らせる相手と方法を決めておく。菩提寺がある場合は、形式を決める前に寺にも相談してください。