親の葬儀費用は誰が払う?兄弟で分担を決める手順と、親のお金・給付金の使い方
長男が持つのか、喪主が持つのか、割るのか。気まずくなる前に、順番と記録の残し方を決めておく

PR本ページはプロモーション(広告)を含みます。製品の評価・順位は収益で変えていません。運営・選定方針

喪主を兄が務めるとき、弟や妹は費用の何割くらいを出せばいいのか。親の口座から払うつもりでいたのに、銀行に連絡したあとは引き出せなくなった。親の葬儀費用では、こうした迷いが出てきやすくなります。この記事は「親の葬儀費用を、誰の・どのお金から出すか」を兄弟で決める段取りだけを扱います。葬儀の形式の比べ方や葬儀社選びは「終活の始め方」の葬儀社の比較、親の口座や保険の置き場所の聞き方は「親が元気なうちに聞いておくこと」で扱っているので、ここでは繰り返しません。

先に結論

この記事で紹介する3つ(詳しくは記録と話し合いに使える3つへ)

葬儀費用の出どころは5つ

兄弟で話がこじれやすいのは、「誰が払うか」から話し始めたときです。その前に「どのお金で払えるか」を並べると、兄弟で割る必要がある額はそこから出てくる残りだけになります。候補は次の5つで、使える時期と、手続きをする人がそれぞれ違います。

出どころいつ使えるか誰の手続きかこの記事の説明
親本人の預貯金・保険金生前に用意してあれば、すぐ。口座は相続の連絡のあと原則として取引が制限される。保険金は受取人が請求したあと保険金は受取人。口座の払戻しは相続人口座の章
相続財産から精算遺産分割のとき(払戻し制度を使えば、その前に一部)相続人全員の合意手順の章
喪主・施主の負担葬儀社への支払い期日葬儀社と契約した人喪主の章
香典葬儀の当日から受け取った喪主香典の章
葬祭費・埋葬料葬儀のあと申請して、振込まで20日から1か月半ほど(目黒区・新宿区の案内)葬祭を行った人(喪主)など給付の章

表の下の2つ、香典と給付金は、葬儀社への支払い期日には間に合わないことがあります。そのため実際には、誰かがいったん立て替え、あとで精算する形になりがちです。立て替えた人が損をした気持ちにならないように、何にいくら使ったかを最初から記録しておくことが、この記事の中心になります。

※振込までの期間は、目黒区(後期高齢者医療の葬祭費:申請後おおむね20日から1か月)・新宿区(国保の葬祭費:申請から約1か月半)の案内によります。自治体ごとに違います。2026年9月26日参照。

「喪主が払う」は決まりではない

葬儀社のコラムなどでは「葬儀費用は喪主が負担するのが一般的」と書かれていることがよくあります。慣習としてそうなりやすいのは確かですが、法律で決まっているという意味ではありません。

葬儀費用の負担者を直接定めた条文はない

民法には、葬儀費用を誰が払うかを直接決めた条文がありません。そのため、もめて裁判になった例では、裁判所がそのつど事情を見て判断しています。

裁判例の考え方:儀式の費用は主宰者、火葬・埋葬は祭祀承継者とした例

裁判例の一つに、親が生前に葬儀の契約をしておらず、関係者の間で負担の合意もなかった場合について、通夜・告別式などの追悼儀式の費用は儀式を主宰した人(自分の責任と計算で準備・手配して行った人)が負担し、火葬・埋葬など遺骨にかかわる費用は祭祀承継者が負担する、としたものがあります。法律事務所の解説では、名古屋高裁平成24年3月29日判決として紹介されています。

祭祀承継者は、お墓や仏壇などを引き継ぐ人のことです。民法897条は、祖先の祭祀を主宰すべき者について、慣習に従って決めると定めています。亡くなった人が指定していればその人になり、慣習がはっきりしないときは家庭裁判所が決めます。喪主と祭祀承継者が別の人になることもあるので、「喪主が払うもの」と一言では言えません。

一方で、葬儀費用は原則として喪主(実質的に葬式を主宰した人)が負担し、香典は葬式費用に充てることを目的として喪主に贈られるものだ、とした裁判例もあります(東京地裁昭和61年1月28日判決として、判例解説で取り上げられています)。

このように、裁判例の考え方は一つに定まっているわけではありません。名古屋高裁の裁判例は、生前の契約や関係者の合意がない場合についての判断です。兄弟で合意を作れれば、それが出発点になると考えられています。合意が作れずに争いになったときは、弁護士に相談してください。

出典:民法897条(e-Gov法令検索)。裁判例の要旨は法律事務所の解説(名古屋総合法律事務所/多湖総合法律事務所)によります。いずれも2026年9月26日参照。判決の原文は編集部で確認できていません。個別の事情でどう判断されるかは、弁護士にご相談ください。

相続放棄を考えているなら、親の口座から払う前に

親に借金があるかもしれず、相続放棄を考えている兄弟がいる場合は、支払いの前に気をつけることがあります。民法921条1号は、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは、単純承認をしたものとみなすと定めています。単純承認とみなされると、原則として相続放棄ができなくなります。

葬儀費用については、故人の預貯金から社会的にみて不相当に高額でない葬儀費用を払っても、単純承認(相続財産の処分)には当たらないとした裁判例があります(解説記事では、大阪高裁平成14年7月3日決定・家庭裁判月報55巻1号82頁が挙げられています)。ただし、線引きは事案ごとの判断で、「この金額までなら大丈夫」という目安は示されていません。

相続放棄を考えているなら、親の口座から払う前、あとで説明する払戻し制度を使う前に、弁護士・司法書士に相談してください。放棄するかどうかを決めるには期限があり、家庭裁判所への申述は原則3か月以内です(「終活の始め方」の相続・手続きの基本にまとめています)。

出典:民法921条(e-Gov法令検索)。裁判例の要旨はデイライト法律事務所の解説によります。2026年9月26日参照。決定の原文は裁判所のサイトに掲載がなく、編集部で確認できていません。個別の事情で判断が分かれるため、放棄を検討中なら支払いの前に弁護士・司法書士へご相談ください。

遺言で負担を決めておきたい場合

親が遺言を書くつもりなら、葬儀費用の負担についても書いておきたい、という相談が出ることがあります。遺言に書いた場合の扱いは書き方や事情で変わるので、この記事では判断しません。書く前に弁護士・司法書士へ相談してください。自筆の遺言書を法務局に預ける手順は「親の自筆の遺言書を法務局に預けるまで」にあります。

親の口座が使えなくなったとき|預貯金の払戻し制度

全国銀行協会は、銀行が相続の連絡を受けると、亡くなった人の口座での取引(預金の入出金など)は原則として制限されると案内しています。「亡くなると同時に自動で止まる」のではなく、銀行への連絡と結び付いている、という理解のほうが実態に近いです。口座がいつ使えなくなるかの詳しい話は「親が元気なうちに聞いておくこと」で扱っています。

葬儀費用の支払いに困ったときに使えるのが、2019年7月1日に始まった遺産分割前の預貯金の払戻し制度(民法909条の2)です。家庭裁判所の判断を経なくても、相続人が一人で一部を払い戻せます。

払い戻せる金額の計算

口座ごとの残高(相続開始の時点)× 1/3 × その相続人の法定相続分

ただし、同じ金融機関からは150万円まで。

例:親の配偶者はすでに亡くなっていて、相続人は子3人(法定相続分は各1/3)。親の口座の残高が600万円なら、600万円 × 1/3 × 1/3 = 約66.7万円が、1人が払い戻しを求められる額の計算上の目安です(実際の手続きは金融機関に確認してください)。

150万円という上限は、「民法第九百九条の二に規定する法務省令で定める額を定める省令」(平成30年法務省令第29号)に「民法第九百九条の二に規定する法務省令で定める額は、百五十万円とする」と定められています。

払い戻した分は、その相続人が遺産の一部を前もって受け取った扱いになります。民法909条の2は「遺産の一部の分割によりこれを取得したものとみなす」としていて、後の遺産分割で本人の取り分から差し引かれます。兄弟の1人がこの制度で払い戻して葬儀費用に充てたなら、そのことを精算表に書いておかないと、遺産分割のときに話が合わなくなります。

必要書類は金融機関によって違います。全国銀行協会の案内には、亡くなった人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本等、相続人全員の戸籍謄本等、印鑑証明書などが挙がっています。取引のある金融機関に、払戻し制度を使いたいと伝えて確認してください。

出典:民法第九百九条の二に規定する法務省令で定める額を定める省令(e-Gov法令検索)/民法909条の2(e-Gov法令検索)/法務省「相続に関するルールが大きく変わります」(moj.go.jp(PDF))/全国銀行協会 相続手続きの解説(取引の制限・必要書類)。いずれも2026年9月26日参照。払い戻した分は遺産の一部をすでに取得した扱いになります。必要書類や手続きは金融機関ごとに違うので、取引先の金融機関に確認してください。相続放棄を考えている場合は、この制度を使う前に弁護士・司法書士へご相談ください。

葬祭費・埋葬料の申請

亡くなった人が入っていた健康保険から、葬儀のあとに給付を受けられます。名前と申請先は、入っていた保険で次のように分かれます。

金額は保険者ごとに違う(一例)

保険者(入っていた保険)名前金額受け取る人
大津市 国民健康保険葬祭費5万円葬祭執行者
横浜市 国民健康保険(74歳以下)葬祭費5万円葬祭を行った人
新宿区 国民健康保険(0〜74歳)葬祭費7万円葬祭を行った人(領収書の宛名の人が申請)
埼玉県後期高齢者医療広域連合葬祭費5万円葬祭を行った人
目黒区の後期高齢者医療葬祭費7万円
(東京都後期高齢者医療広域連合から5万円+目黒区から2万円)
葬祭を行った人
協会けんぽ埋葬料/家族埋葬料5万円/5万円埋葬料は被保険者に生計を維持されていた人。家族埋葬料は被保険者

※金額は加入していた保険と住んでいた自治体で違います。表の数字は一例(2026年9月26日参照)で、正確な額と必要書類は亡くなった方が住んでいた市区町村の窓口で確認してください。協会けんぽでは、埋葬料を申請できる人がいない場合に、実際に埋葬を行った人へ5万円の範囲内で実費(埋葬費)が出ます。健康保険組合に入っていた場合は、金額や上乗せの給付があるかを組合に確認してください。

申請先と期限

葬祭費の申請先は、亡くなった方が住んでいた市区町村の担当窓口です。横浜市は、申請する人が住んでいる区ではなく、亡くなった方が住んでいた区の区役所に申請するよう案内しています。兄弟が離れて暮らしていると、親の住所地の役所に出向くか、郵送で申請できるかを確かめる必要があります。

期限は、どの自治体の案内でも「葬祭を行った日の翌日から2年」です。これを過ぎると時効で申請できなくなります。会社の健康保険の埋葬料も、加入先に期限を確認してください。

兄弟の分担で気をつけたいこと

葬祭費を受け取るのは、葬祭を行った人(喪主など)です。新宿区は「葬祭を行った領収書のあて名の方が申請者となります」と書いていて、大津市は「葬儀の見積書のみでは『葬祭執行者であることのわかる書類』にはなりません」と注意しています。新宿区のように、葬儀の領収書の宛名の人を申請者とする自治体があります。宛名を誰にするかで葬祭費を受け取る人が変わる場合があるので、葬儀社に宛名を伝える前に、親が住んでいた市区町村の窓口で確認してください(会社の健康保険の埋葬料は、受け取る人の決め方が別です)。兄弟で費用を割るなら、給付金も精算表の「入ったお金」に入れておきます。

また、給付は重ねて受け取れるわけではありません。大津市は、他の健康保険からこれに相当する給付を受けられる場合(亡くなった人が会社の健康保険の資格をなくしてから3か月以内に亡くなった場合など)は、葬祭費を支給できないと案内しています。

出典:大津市 国民健康保険 被保険者が死亡したとき(葬祭費)/横浜市 葬祭費の支給/新宿区 葬祭費(0歳~74歳)/埼玉県後期高齢者医療広域連合 葬祭費の支給/目黒区 後期高齢者医療の葬祭費/協会けんぽ 埋葬料・埋葬費。いずれも2026年9月26日参照。金額・必要書類・申請方法は保険者ごとに違い、改定されることがあります。

香典は誰のものか、どう使うか

前の章で触れたとおり、香典は葬式費用に充てることを目的として喪主に贈られるもの、と判断した裁判例があります(多湖総合法律事務所の判例解説が東京地裁昭和61年1月28日判決として紹介)。ただし、香典をどこまで葬儀費用に充てるかを兄弟の間でどう決めるかは、決まった形があるわけではありません。

兄弟の分担で揉めやすいのは、香典の総額と使い道が喪主以外に見えないときです。香典を受け取るのが喪主でも、いくら集まって、そのうちいくらを葬儀費用に回したかを精算表に書いておけば、割る額の計算が全員に見えるようになります。

香典返しの費用をどのお金から出すか、香典に税金がかかるかどうかは、この記事では扱いません。相続放棄を考えている場合も含めて、気になるときは税理士・弁護士・司法書士に確認してください。

出典:裁判例の要旨は多湖総合法律事務所の判例解説によります(2026年9月26日参照)。判決の原文は編集部で確認できていません。

兄弟で分担を決める手順と精算表

葬儀の直後は時間がなく、落ち着いて話す余裕がありません。親が入院中などで時間が残っているなら、以下の①〜③だけでも済ませておくと、当日の判断の負担が軽くなります。

① 総額と、親のお金・給付金で賄える額を出す

最初にするのは、葬儀社から見積書と内訳を書面でもらうことです。国民生活センターには葬儀サービスについて、2023年度886件、2024年度979件、2025年度1,005件の相談が寄せられています(2026年5月31日現在、消費生活センター等からの経由相談は含まない)。相談の内容としては「価格やサービス内容について十分な説明がない」「質素な葬儀を希望したのに高額な料金を請求された」といったものが挙がっています。

書面の見積書があれば、兄弟に同じ数字を見せられます。その総額から、親の預貯金(払戻し制度で出せる額)・保険金・香典の見込み・葬祭費を引いた残りが、兄弟で割る額です。

出典:国民生活センター「墓・葬儀サービス」(kokusen.go.jp/2026年9月26日参照)。葬儀社の比べ方は「終活の始め方の葬儀社の比較」にまとめています。

② 割り方の型を選ぶ

割り方に正解はありません。よく見かける型は次の3つです。どれを選んでも、選んだ理由を全員が知っていれば、後から「聞いていない」とはなりにくくなります。

割り方向く場面話しておくこと
均等に割る兄弟の事情が近く、計算を単純にしたい収入や住む場所の差を考えなくてよいか
法定相続分に合わせる親の遺産があり、あとで遺産分割と一緒に精算したい相続人全員の合意が要る。遺産分割のときに立替分をどう差し引くか
喪主が多めに持ち、香典を喪主が受け取る喪主が葬儀社との契約や手配を担う香典の総額と使い道を全員に見せるか

親と同居していた、介護をしていた、といった事情を割合に入れたいという声もあります。ただ、介護の負担をお金にどう換算するかは、葬儀費用の話とは別の論点になりやすいので、葬儀費用の話し合いとは分けておくほうが話が進みます。

③ 決めたことを書面・メッセージで残す

口約束のままだと、あとで記憶が食い違います。兄弟全員が入ったグループのメッセージでもかまわないので、次の内容を一度文章にして、全員が「了解」と返す形にしておきます。

④ 領収書と精算表を作る

支払いのたびに、領収書を1か所にまとめ、次の表に1行ずつ書き足していきます。「出たお金」と「入ったお金」を分けておくのがポイントです。

日付内容出たお金入ったお金払った人/受け取った人領収書の番号
○/○葬儀社への支払い900,000長男A(立替)1
○/○寺院へのお礼200,000次男B(立替)2
○/○会食100,000長男A(立替)3
○/○親の口座の払戻し500,000長男A銀行の控え
○/○香典350,000長男A(喪主)芳名帳
○/○葬祭費50,000長男A(喪主)振込通知
合計1,200,000900,000残り300,000を3人で割ると1人100,000

※数字は書き方を示すための仮の値で、葬儀費用の相場ではありません。

この例では、長男Aは100万円を払い、90万円を受け取っているので、差し引き10万円の負担です。次男Bは20万円を払っているので10万円多く、三男Cは0円なので10万円足りません。CがBに10万円を渡せば、3人とも10万円ずつの負担になります。

ただし、払戻しの50万円はAが遺産の一部をすでに取得した扱いになります。遺産分割のときに、その50万円を葬儀費用に使ったことを相続人全員で確認して精算する、と決めておく必要があります。立て替えた分を遺産分割で精算する方法は、相続人全員の合意があれば取れますが、合意できないときの扱いは事情で変わるので弁護士に相談してください。

親が元気なうちにできること

親が存命なら、兄弟だけで決めるより、親本人に聞くほうが話が早く済みます。聞くことは3つです。

  1. どのくらいの規模の葬儀を望んでいるか。家族だけでいいのか、付き合いのある人を呼びたいのか。
  2. 費用をどこから出すつもりか。葬儀用に分けてある口座や、受取人を決めた保険があるか。口座や保険証券の置き場所の聞き方は親が元気なうちに聞いておくことにまとめています。
  3. 聞いたことを書き残してもらえるか。ノートの選び方は「エンディングノートの選び方」で扱っています。

葬儀社の事前見積もりを取っておくと、①の総額が前もって分かります。資料請求できる葬儀社の比較は「終活の始め方」にあります。

親の希望が書いてあれば、兄弟のうち誰かが「もっと安くできたのでは」「勝手に決めた」と言われる場面が減ります。書いてあることが、手配した人の判断の支えになるからです。

記録と話し合いに使える3つ

ここで挙げるのは、分担を決めるときに手元にあると話が進みやすい物です。どれも無くても手続きはできます。下の表は、出版社・メーカーの公開情報を参照日時点で照合したもので、編集部が実際に使ったものではありません。

商品何に使うか価格(2026年9月26日参照)公開されている仕様向く場合
文響社『葬式・お墓のお金と手続き 弁護士・税理士が教える最善の進め方Q&A大全』
ISBN 9784866516615
葬儀費用の工面や手続きを確かめる1,738円
(本体1,580円+税・出版社の表示)
A5・192ページ・2023年9月7日発売・全150問の1問1答形式兄弟で同じ本を見ながら話したい
扶桑社『一番かんたんエンディングノート』
ISBN 9784594620752
親の希望と費用の出どころを書き残す定価1,100円
(本体1,000円+税・書誌データ)
FUSOSHA MOOK・2023年8月刊親が元気なうちに書いてもらいたい
キングジム スキットマン 領収書ファイル
2382
立て替えの領収書をまとめる本体1,920円+税
(税込2,112円・メーカー希望価格)
A4タテ型・48ポケット・PP表紙・インデックスラベル1枚付き精算表と領収書を1冊にまとめたい

※実際の販売価格は店舗によって違います(2026年9月26日参照)。本の価格は文響社の書籍ページ、エンディングノートの定価はopenBDの書誌データ(本体1,000円)、ファイルの価格・仕様はキングジムの製品ページによります。

確かめる本
📘

兄弟で同じ説明を読む:文響社『葬式・お墓のお金と手続き Q&A大全』

税込1,738円(本体1,580円+税・文響社の書籍ページ、2026年9月26日参照)/2023年9月7日発売

向いている場合
  • 出版社の内容紹介に「葬儀費用をどう工面するか」が挙がっている
  • 弁護士・税理士が150問に1問1答で答える形式で、気になる問いだけ拾って読める
気になる点
  • 2023年9月の刊行なので、給付の金額や制度はこの記事の出典や窓口で最新を確かめる
  • お墓や会葬のマナーまで扱うので、分担の話だけ知りたい人には範囲が広い

兄弟の1人がネットで調べた話を伝えると、「どこに書いてあるの」で止まることがあります。同じ本を見ながら話せば、その一往復を省けることがあります。死後の手続き全般を広く見たいなら、同じ出版社の『身近な人の死後の手続き 相続のプロが教える最善の進め方Q&A大全』(2021年9月10日発売・税込1,485円・240ページ)もあります。こちらは出版社サイトに訂正のお知らせが出ているので、購入前に確認してください。

楽天で見る Amazonで見る

書き残す
📓

親の希望を先に書いてもらう:扶桑社『一番かんたんエンディングノート』

定価1,100円(本体1,000円+税・書誌データ、2026年9月26日参照)/2023年8月刊
楽天のボタンの行き先はブックオフ楽天市場店の中古品です(この版の新品の出品が見当たらなかったため。2026年9月26日確認)。価格・送料・状態は販売ページで確かめてください。

向いている場合
  • 葬儀の規模の希望や費用の出どころを、親本人の字で残してもらいたい
  • 1,000円台で手に入る記入式のノートを探している
気になる点
  • 2021年10月刊の旧版(ISBN 9784594617776)がある。買う前に2023年8月刊・ISBN 9784594620752かを確かめる
  • 葬儀や費用を書く欄の作りは、販売ページの中身見本で確かめてから選ぶ

販売店によっては『相続新制度に対応!一番かんたんエンディングノート』の書名で出ています。表紙に「相続新制度に対応!」の表記があるか、ISBNが一致するかを見てください。エンディングノートは、それだけでは遺言書としての法的効力を持たないのが通常です。財産の分け方を決めておきたいなら、遺言書を別に用意するかどうかを弁護士・司法書士に相談してください。ノートの選び方全体は「エンディングノートの選び方」で比べています。

楽天で見る Amazonで見る

記録する
🗂️

領収書を1冊にまとめる:キングジム スキットマン 領収書ファイル 2382

メーカー希望価格 本体1,920円+税(税込2,112円・キングジム公式、2026年9月26日参照)

向いている場合
  • A4タテ型・48ポケットで、領収書と精算表を同じ1冊に差し込める
  • インデックスラベルが1枚付くので、「葬儀社」「寺院」「給付金」のように分けられる
気になる点
  • 品番の末尾に文字が付く別の型番があり、ポケット数が違う。48ポケットの2382かを確かめる
  • 領収書が数枚なら、クリアファイル1枚でも足りる

立て替えた人が領収書を自分の財布や引き出しに分けて持っていると、精算のときに1枚足りない、ということが起きがちです。兄弟の誰が持つかを決めて1冊に集めておけば、葬祭費の申請や遺産分割のときにもそのまま出せます。色は水色とライトグレーがあります(メーカー表示)。

楽天で見る Amazonで見る

介護保険との関係と、相談する窓口

介護保険の給付(福祉用具のレンタルや住宅改修など)は、介護サービスにかかる費用が対象です。この記事で扱った葬儀費用とは別の制度です。上で見た葬祭費と埋葬料は、介護保険ではなく健康保険(国民健康保険・後期高齢者医療・会社の健康保険)からの給付です。親が介護サービスを使っていた場合は、亡くなったことを担当のケアマネジャーに伝え、介護保険の手続きは市区町村の介護保険の窓口で確認してください。

葬儀費用の話で出てくる窓口は、目的ごとに分かれています。

確かめたいこと窓口
葬祭費の金額・書類亡くなった方が住んでいた市区町村(後期高齢者医療に入っていたなら、その担当窓口)
埋葬料・家族埋葬料加入していた健康保険(協会けんぽの支部・健康保険組合)
払戻し制度の書類・金額取引のある金融機関
相続放棄・負担をめぐる争い弁護士・司法書士(放棄の申述先は家庭裁判所)
香典や相続にかかる税金税理士・税務署

介護保険の申請や使い方は「親の介護のはじめ方」にまとめています。

よくある質問

親の葬儀費用は、長男が全部払うものですか?

法律で決まっているわけではありません。負担者を直接定めた条文はなく、裁判例の考え方も分かれています。長男かどうかより、兄弟でどう合意するかが出発点です。詳しくは本文の「喪主が払う」は決まりではないで説明しています。

相続放棄するなら、葬儀費用を親の口座から払ってはいけませんか?

払ってよいかどうかは事情で判断が分かれるので、この記事では決められません。放棄を考えているなら、親の口座から払う前に弁護士・司法書士へ相談してください。家庭裁判所への申述は原則3か月以内です。条文と裁判例は本文の相続放棄を考えているならにまとめています。

兄弟が葬儀費用を払ってくれません。どうすればいいですか?

まず、見積書・領収書と、親のお金や給付金で賄えた額を書いた精算表を見せて、残りがいくらかを数字で共有してください。払ってもらえない理由が「そんなに高いとは聞いていない」なら、見積書を見せながら、割り方を改めて書面で合意し直すところから始めます。話し合いで決まらないときは、弁護士に相談してください。

立て替えた葬儀費用は、相続で取り戻せますか?

相続人全員が合意すれば、遺産分割のときに立替分を精算する方法があります。合意できない場合にどう扱われるかは事情によって変わるので、この記事では判断しません。領収書と精算表を残したうえで、弁護士に相談してください。

香典は喪主のものですか?

喪主に贈られるものとした裁判例がありますが、兄弟の間でどう使うかは話し合いで決めることになります。兄弟で割るなら、香典の総額と使い道も精算表に入れて全員に見せておくと話が進みます。香典返しや税金の扱いは税理士・弁護士に確認してください。裁判例の内容は本文の香典の章にあります。

記録に使える3つを見る