親の入浴が心配になったら。浴室の道具と介助を、動作別に整理する
まだ一人で入っている。でも、またぐのに時間がかかるようになってきた人へ
PR本ページはプロモーション(広告)を含みます。製品の評価・順位は収益で変えていません。運営・選定方針
帰省したとき、風呂場から物音がして耳をすませてしまった。「湯船はやめてシャワーだけにしてる」と本人が言った。このあたりから親の入浴が気になり始める人は、少なくありません。ただ、いざ何かしようとすると「浴室 介護」で出てくるのは道具の一覧か、介助の手順のどちらかで、うちの親にどれが要るのかが分かりません。この記事では、入浴を7つの動作に分けて、どの動作でつまずいているかによって、要る道具も、介助が必要な時期も変わるという形で整理します。数字は出典と参照日を添え、制度の判断は窓口へ渡す書き方にしています。
先に結論
- 見るのは「入れるかどうか」ではなく、7つの動作のうちどれに時間がかかっているかです。危ないのは動作の切り替わり——またぐ・立つ・座るの瞬間です。
- 道具は動作ごとに違います。洗い場の立ち座りならシャワーチェア、またぐのがつらいなら浴槽用手すり、もうまたげないならバスボード、浴槽から立てないなら浴槽内いす。
- 入浴用いす・浴槽用手すり・入浴台などの入浴補助用具は、レンタルではなく介護保険の「購入費支給」の対象種目です(要支援1・2または要介護1〜5の認定が前提)。買う前にケアマネジャーへ。
- 冬は脱衣所と浴室を先に暖める。消費者庁は湯温41度以下・湯につかる時間は10分までを目安として挙げています。
- 「一人で入らせるのをやめる」が最初の結論にはなりません。入浴は清潔だけでなく体温維持と本人の楽しみでもあるので、続けられる形を探します。 → 動作別の早見表を見る
まず「どの動作でつまずいているか」を見る
「風呂が危ない」とひとくくりにすると、買う物が決まりません。入浴は連続した動作の集まりで、つまずく場所は人によって1か所か2か所です。そこだけ手当てすれば、残りは今までどおりできることが多い。
入浴は7つの動作でできている
- 服を脱ぐ(脱衣所。片足立ちになる瞬間がある)
- 浴室に入る(脱衣所と洗い場の段差、ドアの開け閉め、濡れた床)
- 体を洗う(座る・立つ、前かがみになる、目をつぶって流す)
- 浴槽をまたぐ(片足で立ち、もう片足を高く上げる)
- 湯につかる(座る・姿勢を保つ・のぼせる)
- 浴槽から出る(浴槽の底から立ち上がり、もう一度またぐ)
- 体を拭いて服を着る(濡れた足で脱衣所に立つ)
動作ごとに危ないことが違う。だから道具も違う
- またぐとき…片足立ちになる瞬間があります。ここでつかまる物がないと、体をひねって縁に手をつくことになります。効くのは縁を挟む浴槽用手すり、またげないならバスボード。
- 洗い場での立ち座りは、濡れた床の上で低い風呂いすから立ち上がる動作です。膝と腰に負担がかかります。効くのは座面の高いシャワーチェア。
- 洗っている最中の前かがみ…足先や背中を洗うとき、座ったまま重心が前に出ます。背もたれ・肘掛け付きかどうかで安定が変わります。
- 浴槽の中からの立ち上がり…底が滑りやすく、浮力で足がつかない一瞬があります。効くのは浴槽内いす・浴槽内すのこ(座面を上げて、立ち上がる高さを稼ぐ)。
- 脱衣所での着替えでは、暖かい居室と冷えた脱衣所の温度差が、裸のまま体にかかります。ここだけは道具ではなく暖房の話になります。
逆に言うと、親が「どこで手間取っているか」が分かれば、買う物は1つか2つに絞れます。全部そろえる必要はありません。
この記事の範囲と、家全体の点検との違い
浴室の話は実家の転びやすい場所7つと、帰省時10分チェックリストにも出てきますが、役割が違います。あちらは家全体を見渡して、7か所のうちの1つとして浴室を点検する記事です。床の滑り対策や、置くだけの手すりの選び方はあちらにまとめてあります。
この記事は入浴という一連の動作を通しで見て、動作ごとに道具と介助を割り当てます。実家の環境をひととおり点検したいなら先にあちらを、入浴のどこかで親が手間取っているならこの記事を読んでください。
一人で入らせてよいか、家族が見て分かる範囲の見極め
ここで断っておくと、入浴の可否を判断できるのは、担当のケアマネジャーや主治医、リハビリの専門職です。以下は、その人たちに状況を伝えるために家族が観察できることの整理で、医学的な基準ではありません。
「できるか」ではなく「どうやっているか」を見る
「お風呂、一人で入れる?」と聞けば、たいていの親は「入れる」と答えます。これは嘘ではなく、実際に入れているからです。見るべきなのは、できるかどうかではなく、どうやっているかです。どこに手をついて、何秒かけて、終わったあとどうなっているか。
帰省中に確かめられること
- またぐのに以前より時間がかかっていないか。秒数そのものより、去年の帰省と比べて変わったかどうかが手がかりになります。
- 壁や浴槽の縁に手をつく回数。本人に「どこに手をついて入ってる?」と聞くだけで分かります。手をつく場所がタオル掛けや、ぐらつく物になっていないかも一緒に確認します。
- 出たあとの息切れ・のぼせ。上がってすぐ座り込む、汗が引かない、といった様子。
- 湯船をやめてシャワーだけになっていないか。実際、介護の相談サイトには「壁の手すりは付けてあるのに、浴槽をまたぐときに不安定で、最近は湯船をあきらめてシャワーで済ませるようになった」という家族からの相談が投稿されています(相談投稿の要約です。事実認定ではなく、読者と同じ立場の人の観察として読んでください)。本人が自分で入浴の内容を減らしているときは、すでに動作のどこかがつらくなっている合図です。
- 入浴時間が長すぎないか。東京消防庁の資料には、入浴時間が長いため家族が様子を見に行ったところ、浴槽内で水没していたという事例が挙げられています。長湯そのものが危険な要素として扱われています。
- 浴室と脱衣所の温度。冬の夜に自分が入ってみると、体感で分かります。温度計を脱衣所に置いておけば、帰省していない間も本人に読んでもらえます。
本人に聞く言い方(責める形にしない)
「危ないから一人で入らないで」は、「あなたはもう一人で風呂に入れない人だ」と聞こえます。入浴は生活の中でもとりわけ自分のペースでやりたい行為なので、ここで反発されると、その後の道具の話まで通らなくなります。
聞くなら動作の話に限定します。「どこに手をついて入ってるの?」「またぐとき、どっちの足から入れてる?」。この聞き方なら、責める形になりません。手当てが必要なら、そのまま「そこに手すりを付けよう」という話につながります。
道具を足す段階/声をかけて見守る段階/介助を考える段階
おおまかな目安として、次のように整理すると、ケアマネジャーへ相談するときに状況を伝えやすくなります。
- 道具を足す段階…動作は最後まで自分でできているが、支えを探している(壁・縁・タオル掛けに手をつく、時間がかかる)。
- 声をかけて見守る段階…動作は自分でできるが、のぼせる・長湯になる・出たあとふらつく。入浴前にひと声かけて、時間を見て様子をうかがう。これは消費者庁も注意点として挙げている方法です(後述)。
- 介助を考える段階…途中で動作が止まる(浴槽から立ち上がれない、またげない)、一度でも浴室で助けを呼んだことがある。ここまで来たら、家族だけで抱え込まず、ケアマネジャー(いなければ地域包括支援センター)に状況を伝えてください。
入浴中の事故と季節・温度|数字は「何を数えたか」とセットで読む
入浴の事故については、出回っている数字の定義がまちまちです。ここでは何年の・どの統計で・誰を・どこで数えた数字なのかを明記して並べます。
令和5年、家や居住施設の浴槽で亡くなった65歳以上は6,073人
消費者庁が厚生労働省「人口動態統計」(令和5年)をもとに公表している数字は、3つが入れ子になっています。
| 数えた範囲(65歳以上・令和5年) | 人数 |
| 「不慮の溺死及び溺水」で亡くなった人(場所を限定しない) | 8,270人 |
| うち 浴槽での事故 | 6,541人 |
| うち 家や居住施設の浴槽 | 6,073人 |
「入浴中に◯人が亡くなっています」と数字だけを置かないでください。上の3つは、同じ統計から、数える場所を変えて取り出した数字です。ネット上には「入浴中の死亡◯万人」という数字も出回っていますが、それは浴室での心肺停止を含む推計など、人口動態統計の確定死亡者数とは数え方が違うものです。定義の違う数字を並べたり足したりすると、実態から離れます。
「不慮の溺死及び溺水」は、ヒートショックで亡くなった人数ではない
ここは混同されやすいところです。上の6,073人や8,270人は死因分類の名称にもとづく集計で、「ヒートショックによる死亡」を数えたものではありません。消費者庁はヒートショックを、事故の主な原因となる体の変化(温かい室内と寒い脱衣所・浴室の温度差による急激な血圧の変動)として説明しており、この記事でも同じ扱いにします。ヒートショックに人数を付けた数字は、この記事では書きません。
冬に増える。12月・1月が多い
季節性ははっきりしています。消費者庁は、入浴中の事故が12月・1月に多発するとしています。東京消防庁の救急搬送データでも、高齢者の「おぼれる」事故は12月から3月までに多く発生しています(令和6年中)。
同じ資料から、事故の起きる場所と重さも分かります。令和6年中の「おぼれる」事故の発生場所は、「住宅等居住場所」が400人で9割以上を占め、その多くは浴槽です。初診時程度では入院が必要な中等症以上と診断された割合が98.6%で、385人が生命の危険がある重症以上と診断されています。令和2年からの5年間の「おぼれる」事故の救急搬送は、合わせて2,481人です。
消費者庁が挙げている目安
消費者庁の注意喚起「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!」には、次の6つが挙げられています。原文のまま引きます。
- 「入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう」
- 「湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にしましょう」
- 「浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう」
- 「食後すぐの入浴、またアルコールが抜けていない状態の入浴は控えましょう」
- 「精神安定剤、睡眠薬などの服用後の入浴は危険ですので注意しましょう」
- 「入浴する前に同居者に一声掛けて、見回ってもらいましょう」
湯温は入浴時間とセットで示されている点に注意してください。「41度以下にすれば安全」という意味ではなく、あくまで目安です。持病や服薬がある場合にどうするかは、主治医とケアマネジャーに確認してください。
6つのうち1・2・6は、家族が離れていてもできることです。脱衣所に暖房を足す、給湯器の設定温度を下げておく、入る前に電話やLINEで一声かけてもらう約束をする。実家の浴室に手を入れるより先に、ここから始められます。
それでも、入浴をやめる方向には持っていかない
ここまで数字を並べましたが、これは入浴をやめる話ではなく、続けられる形にする話です。入浴は清潔を保つだけでなく、体を温める行為であり、多くの親にとって一日の楽しみです。取り上げれば、その分だけ生活の張りが減ります。危ないのは入浴そのものではなく、寒い脱衣所・熱すぎる湯・長湯・支えのない動作という条件のほうです。条件は変えられます。
早見表|つまずく動作 × 効く道具 × 費用の目安 × 介護保険の扱い
親がどの動作で手間取っているかが分かったら、その行だけを見てください。上から順にそろえる必要はありません。
| つまずく動作 | 起きやすいこと | 動作を支える道具・対策 | 費用の目安 | 介護保険での扱い |
| 脱衣所で服を脱ぐ | 暖かい居室と脱衣所の温度差が、裸のまま体にかかる | 脱衣所と浴室を先に暖めて温度差を減らす(既存の暖房、浴室暖房、小型のパネルヒーター等) | 既存の暖房を使うなら0円/器具を買うなら1万円台〜(※3) | 対象外(自費) |
| 浴室に入る・洗い場を歩く | 濡れた床で滑る/段差につまずく | 浴室内すのこ・滑り止めマット | 数千円〜1万円台 | 「浴室内すのこ」の種目に当たるかを窓口で確認。当たらなければ自費 |
| 洗い場で立つ・座る | 低い風呂いすから立てない/前かがみで崩れる | シャワーチェア(入浴用いす) | 5千円台〜2万円台 | 購入費支給(特定福祉用具販売)の対象種目 |
| 浴槽をまたぐ | 片足立ちの一瞬でふらつく | 浴槽の縁を挟む浴槽用手すり | 1万円台〜4万円前後 | 購入費支給の対象種目 |
| もうまたげない | 足が縁を越えない | バスボード(入浴台)に座って越える | 数千円〜1万円台 | 購入費支給の対象種目 |
| 浴槽から立てない | 底が滑る/浮力で踏ん張れない | 浴槽内いす・浴槽内すのこ | 数千円〜1万円台 | 購入費支給の対象種目 |
| 浴室までの移動・出入口の支え | つかまる所がない | 床置き・突っ張り式の手すり(工事なし) | レンタルは月額制(※2)。自費で買うなら1万円台〜2万円台 | 福祉用具貸与の対象種目(手すり) |
| 体重を預ける支えが要る | 置く手すりでは動いてしまう | 壁にビス等で固定する手すりの取付け工事 | 工事費(要見積り) | 住宅改修(20万円枠)の対象工事 |
| 道具では足りない | 動作の途中で止まる/家族だけでは支えられない | 訪問介護の入浴介助・デイサービスの入浴・訪問入浴 | サービスの自己負担分 | ケアプランに位置づけて利用する介護サービス |
表の見方|介護保険の扱いは4つに分かれる
右端の列は、○×ではなく4つの枠で書いています。浴室は、同じ「手すり」でも枠がまたがるので、ここを分けておかないと窓口を間違えます。
- 購入費支給(特定福祉用具販売)…直接肌に触れるため他人との共用になじまないもの。入浴補助用具はここです。買って、あとから保険分が支給されます。
- 福祉用具貸与…借りるもの。手すりのうち取付けに工事を伴わないものがここです。
- 住宅改修…工事をするもの。壁に固定する手すりはここで、着工前に市区町村へ出すのが手順です。
- 対象外(自費)…脱衣所のヒーターなど、給付対象種目でないもの。
そして介護保険で決まっているのは「種目」までです。「この商品は介護保険で買えます」と言い切れる立場にいるのは、担当のケアマネジャー・福祉用具専門相談員・市区町村の窓口だけで、個々の商品が給付対象になるかは、指定を受けた事業者から買ったか、その人に必要と認められたかで変わります。
費用を幅で示している理由
介護用品は、同じ型番でも店舗と時期で表示価格が動きます。今回の調査でも、同じ型番が販売店によってかなり違う金額で出ている例がありました。そのため円単位の金額を載せているのは、その金額が実際に表示されているページを確認できたものだけにして、それ以外は幅で書いています。買うときは、型番と税込価格をそのページで必ず確認してください。
動作別に、道具を1つずつ
ここでは、動作ごとに「こういう物を探す」という基準と、スペックを確認できた製品を1つずつ挙げます。編集部は実物を試しておらず、点数付けもしていません。挙げているのは、メーカーや販売ページの公表スペックです。
洗い場での立ち座りがつらい|シャワーチェア(入浴用いす)
家庭にある風呂いすは座面が低く、そこから立ち上がる動作は膝と腰に負担がかかります。シャワーチェアは座面を高くして、その一段を軽くする道具です。見るのは次の5つ。
- まず見たいのが座面の高さと調節段数です。介護保険の通知(老企第34号)では、入浴用いすの要件が「座面の高さが概ね35センチメートル以上のもの又はリクライニング機能を有するもの」とされています(原文は漢数字)。販売ページに座面高が書かれているかを先に見ておくと、届いてから低すぎたということになりません。
- 背もたれ・肘掛け…前かがみで崩れる人には背もたれ付き。立ち上がりで押す支えが要るなら肘掛け付き。
- そして耐荷重。販売ページに表示がないこともあります。書かれていない商品は、書かれているページを見つけてから買ってください。
- 洗い場の広さ…実家の洗い場に置いて、扉の開閉と親の動線が残るか。折りたたみ式は畳んだときの厚みも見ます。
- 最後に脚まわりです。濡れた床で脚のゴムが滑らないか、4本の脚が同じ高さで接地するか。
浴槽をまたぐときにふらつく|浴槽の縁を挟む浴槽用手すり
浴槽の縁を上下から挟んでネジで締めるタイプで、工事はいりません。またぐときに体の前に握る場所を作るのが役割です。
- 実家の浴槽の縁の厚みを先に測る…挟める壁厚は製品ごとに範囲が決まっています。ここが合わないと、そもそも取り付きません。買う前にメジャーで測って、製品ページの寸法図と突き合わせてください。
- 最大使用者体重の表示を超える使い方はできません。
- 握る位置の高さ…高さを調節できるタイプなら、実際にまたぐ姿勢で握りやすい位置に合わせられます。
- 浴槽の縁の形も効いてきます。丸みのある縁や、フタのレールがある浴槽では、付属の補正板が要ることがあります。
型番の「N」の有無に注意。同じシリーズにUST-130とUST-130Nがあり、寸法・重量・材質・希望小売価格がすべて違う別製品です(希望小売価格で税込8,800円の差があります)。検索で出てきたページのスペックを、別の型番の商品に当てはめないでください。注文画面で型番を最後まで確認を。
安全性の考え方:この種の手すりは、メーカーが定める適合範囲(挟める縁の厚み・最大使用者体重)の中で使うことが前提です。またぐときのバランスを取るための支えであって、体重を強く預ける物ではありません。体重を預けて立ち上がる支えが要る段階なら、壁に固定する手すり(住宅改修)のほうが向いています。ただし浴室の壁材や下地、持ち家か賃貸かによって取り付けられるかどうかが変わるので、ケアマネジャーと施工業者に実際に見てもらってから決めてください。なお、福祉用具の使用中に起きた事故・ヒヤリハットの情報は(公財)テクノエイド協会が公開しており、用具の種別ごとに読めます。
またぐ動作の支えとして別のメーカー・別の型番も比べたいなら、幸和製作所の型番を実売価格つきで挙げた実家の転びやすい場所7つの浴室の節も見てください。
もうまたげない|バスボード(制度上の名称は「入浴台」)
浴槽の縁に渡す板です。立ったまま足を上げるのをやめて、いったん板に座り、腰を回して足を浴槽へ入れる。動作を「またぐ」から「座って回る」に置き換えます。足が縁を越えなくなってきた段階の道具です。
- 浴槽の内寸を測る…対応する内寸の範囲が製品ごとに決まっています。
- 座った体重が一点にかかるので、最大使用者体重の表示を見ておきます。
- 座ってから外すときの手間…浸かるときに外す使い方をするなら、濡れた手でも扱えるか。
- 板の上で回る動作に支えが要るなら、手すり付きのタイプを選びます。
浴槽から立ち上がれない|浴槽内いす・浴槽内すのこ
浴槽の底に置いて座る位置を上げる道具です。立ち上がる高さが減るぶん、出るときの動作が軽くなります。深い浴槽ほど効きます。
- 座面の高さ…高くするほど立ちやすくなりますが、そのぶん湯に浸かる深さは浅くなります。肩まで浸かりたい親には、高くしすぎない方がよいこともあります。実際に座らせて決めてください。
- 底が丸い浴槽や小さい浴槽では、そもそも入らないことがあります。浴槽の底のサイズを先に測っておきます。
- 耐荷重と滑り止め…浴槽内では体が浮くので、いすが動かないかを見ます。
- 毎日出し入れするなら、濡れた状態で持てる重さかどうか。ここを外すと、置きっぱなしになります。
脱衣所が寒い|小型のパネルヒーター(これは介護保険の対象外)
消費者庁の注意点の1つ目は「入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう」です。暖め方までは指定されていませんから、道具を買う前に、いまある設備でできることから始める手もあります。浴室側は、入る前にシャワーで湯を張る・フタを開けておくといった方法で温度差を減らせます。脱衣所側は暖房を足すのが早い。
この種の暖房器具は介護保険の給付対象種目ではありません。自費での購入になります。
- 脱衣所の広さと置き場所…濡れた床、洗濯機の裏、洗面台の下。どこなら置けるかを先に見ておきます。
- 脱衣所にコンセントがあるか。洗濯機と同じ回路で足りるかどうかも見ます。
- 表面温度と可燃物との距離…触れる高さに来るものは、取扱説明書の指示どおりに置きます。
- タイマーや自動オフの機能があると、消し忘れの心配が減ります。
床が滑る・洗い場が冷たい|すのこと滑り止めは家全体の記事へ
洗い場に敷く折りたたみ式のすのこや滑り止めマットは、実家の転びやすい場所7つの浴室の節で、実売価格とサイズを挙げて扱っています。敷いた厚みの分だけ洗い場の床が上がるので、浴槽の縁との高低差が小さくなるという副次的な効果もあります。ただしサイズが合わずに端が浮くと、かえってつまずく原因になるので、洗い場の実寸を測ってから選んでください。
浴室まで歩くのが不安なら|歩行補助具の使い分けへ
そもそも脱衣所までたどり着くのが不安、という段階なら、道具の選び方が変わります。杖・歩行器・シルバーカー・車椅子の使い分け早見表で全体像をつかんでください。
洗い場
🪑
立ち座りを軽くする:シャワーチェア
座面の高さと耐荷重で選ぶ
向いている親- 低い風呂いすから立つのに時間がかかる
- 洗っている途中、前かがみで崩れそうになる
気になる点- 洗い場の面積を取る(扉の開閉と動線を確認)
- 販売ページに耐荷重・座面高の表示がないことがある
入浴用いすとして、介護保険の「特定福祉用具販売(購入費支給)」の対象になっています。通知が示す要件は、座面の高さが概ね35cm以上、またはリクライニング機能があること。個々の商品が給付対象になるかは購入先や必要性の判断で変わるため、買う前にケアマネジャー・福祉用具専門相談員へ。
楽天で見る
Amazonで見る
またぐ
🛁
またぐ一瞬を支える:浴槽用手すり
浴槽の縁の厚みを測ってから
向いている親- 浴槽に入るとき、縁や壁に手をついている
- 浴室の工事まではまだ考えていない
気になる点- 挟める縁の厚みが合わないと付かない
- 最大使用者体重(例に挙げたUST-130Nは80kg)を超える使い方はできない
浴槽用手すりも、購入費支給の対象種目の一つです。似た型番(UST-130/UST-130N)で寸法も価格も違うので、注文画面では型番の末尾まで見比べてから進めてください。体重を強く預ける支えが要る段階なら、壁に固定する手すり(住宅改修)のほうが向いています(取り付けられるかは浴室の壁の下地しだいです)。
楽天で見る
Amazonで見る
またげない
🌉
座って越える:バスボード(入浴台)
浴槽の内寸に合うかで決まる
向いている親- 足が浴槽の縁を越えなくなってきた
- 手すりを付けても、またぐのが怖い
気になる点- 浴槽の内寸が対応範囲外だと使えない
- 浸かるときに外す使い方だと、その手間が毎回かかる
制度上の名称は「入浴台」。これも購入費支給で買えます。またぐ動作を「座って腰を回す」に置き換える道具です。板の上で回るときの支えが要るなら、手すり付きのタイプも検討してください。
楽天で見る
Amazonで見る
立てない
🪜
立ち上がる高さを減らす:浴槽内いす
座面を上げるほど、浸かる深さは浅くなる
向いている親- 浴槽の底から立ち上がれない/時間がかかる
- 浴槽が深く、肩まで沈み込んでしまう
気になる点- 浸かる深さが浅くなる(本人に座らせて決める)
- 浴槽の底の形状によっては入らない
浴槽内いす・浴槽内すのこも、同じ購入費支給の枠に入ります。毎日出し入れするなら、濡れた状態で持てる重さかどうかも見ておいてください。
楽天で見る
Amazonで見る
脱衣所
🌡️
温度差を減らす:脱衣所用のパネルヒーター
介護保険の対象外(自費)
気になる点- 脱衣所にコンセントが要る
- 表面が熱くなる。可燃物との距離は説明書で確認
消費者庁は「入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう」と呼びかけていますが、暖め方までは指定していません(特定の器具をすすめているわけではありません)。既存の暖房を使う、入浴前にシャワーで浴室を温めるなど、器具を買わずにできる方法もあります。暖房器具は介護保険の給付対象種目ではないため、買う場合は自費です。
楽天で見る
Amazonで見る
介護保険で何が使えるか|浴室は3つの枠に分かれる
前提として、要支援1・2または要介護1〜5の認定を受けていることが必要です。認定を受けていない段階では、原則として福祉用具の購入費支給も住宅改修費も使えません(自費で同じ物を買うことはできます)。ただし市区町村によっては独自の助成を設けている場合があるので、認定前でも一度、実家のある地域の地域包括支援センターに聞いてみてください。
浴室まわりは、同じ「手すり」でも制度の入口が3つに分かれます。ここを取り違えると、窓口も、上限額も、申請の順番も変わってしまいます。
1|入浴補助用具は「特定福祉用具販売(購入費支給)」の対象種目
入浴補助用具の7種目は、購入告示(平成11年3月31日 厚生省告示第94号)に定められ、その要件は通知(平成12年1月31日 老企第34号)が示しています。種目の名称は原文のとおりです。
- 入浴用いす(要件=座面の高さが概ね35センチメートル以上のもの又はリクライニング機能を有するもの)
- 浴槽用手すり(浴槽の縁を挟み込んで固定することができるもの)
- 浴槽内いす
- 入浴台(いわゆるバスボード)
- 浴室内すのこ(浴室内に置いて浴室の床の段差の解消を図ることができるもの)
- 浴槽内すのこ
- 入浴用介助ベルト
これらがレンタルではなく「買う」扱いになっているのは、直接肌に触れるもので、他人との共用になじまないためです。
2|年度10万円の枠、自己負担1〜3割、買う前にケアマネジャーへ
- 上限は同一年度(4月1日〜翌年3月31日)で10万円。年度が変われば新たに10万円の枠が立ちます。
- ただしすでに支給を受けた種目と同じ種目を買い直す場合は、破損や体の状態の変化など特別な事情がない限り、原則として支給の対象になりません。「毎年10万円ずつ同じ物を買い替えられる」という枠ではありません。買い替えができるかどうかは、市区町村の介護保険窓口と担当のケアマネジャーにお尋ねください。
- 自己負担は原則1割(所得に応じて2割・3割)。介護保険から戻るのは、購入費の9割(所得に応じて8割・7割)です。
- 都道府県等の指定を受けた事業者から購入したものが対象です。指定を受けていない店で買った場合、同じ商品でも支給の対象にならないことがあります。買う前に、その販売店が指定を受けているかを担当のケアマネジャーか市区町村の介護保険窓口に聞いておいてください。買ったあとで分かると取り返しがつきません。
- 買う前にケアマネジャー等へ相談。福祉用具サービス計画書の作成が前提になります。
3|支払いは償還払いが原則。受領委任払いがあるかは市区町村ごと
原則はいったん全額を販売事業者へ支払い、あとから申請して保険分の払い戻しを受ける「償還払い」です。つまり、購入の時点では10万円の商品なら10万円を用意することになります。
この立て替えを避ける仕組みとして、購入時は自己負担分だけを支払う「受領委任払い」を用意している市区町村があります。ただしこれは全国一律の制度ではなく、導入の有無も、対象になる事業者が登録済みかどうかも市区町村によって違います。手元にいくら必要になるかは、買う前に実家のある市区町村の介護保険窓口と担当のケアマネジャーへ確認してください。
レンタルと購入の考え方、費用の比べ方は歩行器・車椅子は買うのとレンタル、どっちが得?で整理しています。
4|壁に固定する手すりの工事は「住宅改修」(20万円枠・着工前に申請)
浴室の壁にビス等で固定する手すりは、福祉用具ではなく住宅改修の側です。支給限度基準額は20万円で、こちらは年度ではなく原則として1人あたりの枠です。そして住宅改修を行おうとする前に、申請書等を市町村に提出するのが手順で、先に工事を済ませると枠を使えないことがあります。
手続きの中身(提出する書類、理由書を書く人、償還払いと受領委任払い)は実家の転びやすい場所7つの住宅改修の節に詳しく書いています。
5|工事を伴わない床置き・突っ張り式の手すりは「貸与」
脱衣所や浴室の出入口に、床に置くだけ・天井との間に突っ張るだけの手すりを立てる場合は、福祉用具貸与(レンタル)の側になります。老企第34号は、福祉用具としての手すりを「居宅の床に置いて使用すること等により(中略)取付けに際し工事を伴わないもの」と定めています。分かれ目は、工事をするかどうかだけです。
なお、浴槽の縁を挟む浴槽用手すりは、工事を伴いませんが貸与ではなく購入費支給の側です(上の1)。「工事なし=すべてレンタル」ではないので、ここは分けて覚えてください。
「要支援だから手すりは借りられない」と決めつけない
福祉用具貸与には、要支援1・2と要介護1の人(軽度者)について原則として貸与費を算定できない種目が定められています。通知(要介護1=老企第36号 第2の9(4)、要支援1・2=老計発第0317001号ほか 第2の10(4))が挙げているのは、次の9つです。
- 車いす
- 車いす付属品
- 特殊寝台
- 特殊寝台付属品
- 床ずれ防止用具
- 体位変換器
- 認知症老人徘徊感知機器
- 移動用リフト(つり具の部分を除く。)
- 自動排泄処理装置
この一覧に、手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえは入っていません。ただしこれは「軽度者でも必ず借りられます」という意味ではありません。通知が原則対象外の種目として挙げているのは上記だけで、手すりはそこに含まれていない。ここまでが事実で、実際に給付されるかどうかは、ケアプランへの位置づけと市区町村の判断によります。判断するのは担当のケアマネジャー・福祉用具専門相談員・市区町村の窓口です。
介護保険の申請の流れを見る
介助が必要になったら|手順より先に決めること
ここからは、家族が手を貸す場合の話です。細かい手順の前に、決めておくと揉めにくいことが3つあります。
順番を決めておく
入浴介助は工程が多く、その場で考えると必ず何かを飛ばします。暖める → 声をかける → 座らせる → 洗う → またぐ → 出る——この順番を先に決めておくだけで、浴室で立ち止まる時間が減ります。
- 暖める…脱衣所と浴室を先に暖め、湯温を確かめておく(消費者庁の目安は41度以下・10分まで)。着替えとタオルも先に出しておきます。
- 声をかける…体調を聞く。食後すぐ・飲酒後・服薬後は、消費者庁が控える/注意するよう挙げている条件です。
- 座らせる…洗い場では立ったままにさせない。動作の起点を「座っている状態」にすると、介助する側の負担も減ります。
- 洗う…自分で洗える部分は自分で。手が届かない背中と足先だけ手伝う、という分け方が現実的です。
- またぐ…支えるのは体ではなく、握る場所を用意すること。手すりやバスボードに仕事をさせます。
- 出る…急に立ち上がらせない。湯から出る前に一度座り直す間を置きます。
引き上げない。自分の腰を守る
介助でよく問題になるのが、浴槽から親を引き上げようとする動作です。濡れた浴槽の中で、前かがみになって、体重のかかった相手を持ち上げる。この姿勢は、介助する側の腰に大きな負担がかかります。介護職はこれを避けるために体の使い方を訓練しています。年に数回帰省する家族が見よう見まねで行うと、親を支えきれなかったり、自分の腰を痛めたりすることがあります。
- 持ち上げるのではなく、座らせて重心を移す。バスボードや浴槽内いすは、そのための道具です。
- 道具に体重を預けさせる。家族の腕は、方向を導くのに使う。
- 自分が腰を痛めたら介助は止まります。無理だと思った時点でやめて、ケアマネジャーに「浴槽から出せない」と伝えてください。それは弱音ではなく、必要な情報です。
「裸を見られたくない」は理由として正当に扱う
入浴介助は、親が子に裸を見せる場面です。親が嫌がるとき、その理由が羞恥心であることは珍しくありません。「家族なんだから」で押し切ると、入浴そのものを拒否する方向へ進みます。
- タオルを体にかけたまま洗う。全部を一度に脱がせない。
- 陰部など、自分で洗える部分は本人に任せる。手が届かない所だけ手伝う。
- 浴室の外で待つ。声だけかけて、必要なときに入る。見守りだけで足りる段階なら、これで十分です。
- 脱衣所のドアを閉める、窓を隠す。本人が気にしていることを、実際に手当てして見せる。
同性介助が難しい家庭で、現実にできること
「息子が母の入浴を手伝う」「娘が父の入浴を手伝う」。この形には、本人も家族も抵抗があるのが普通です。きょうだいや配偶者に同性の人がいない家庭も多く、家族の努力では解決しません。
現実的なのは、次の2つです。
- 介助の量を、道具で減らす。またぐ・立ち上がるところだけ道具で解決できれば、家族は見守りだけで済み、体に触れる場面が減ります。
- 外に出す。訪問介護の入浴介助やデイサービスの入浴なら、同性の職員を希望できる場合があります(対応できるかは事業所によります)。他人だから恥ずかしい、ではなく、他人のほうが割り切れるという親も少なくありません。
入浴を嫌がるとき、理由を切り分ける
「風呂に入らなくなった」は、それだけでは手当てのしようがありません。理由が違えば、やることが変わります。
4つに切り分ける
- 寒いから…脱衣所・浴室が冷えている。→ 暖房を足す、入る時間を昼間に変える。
- 面倒だから…準備と後片付けが負担。→ 着替えとタオルを家族が先に出しておく、掃除の頻度を減らせる道具に替える。
- 転ぶのが怖いから…一度ヒヤリとした経験がある。→ ここが道具の出番です。実際、「一人暮らしの83歳の父が浴槽から立ち上がれなくなったことがあり、それ以来お風呂に入るのを怖がっている」という家族からの相談も投稿されています(相談投稿の要約です)。怖さの原因になっている動作を1つ特定して、そこだけ支えるのが近道です。
- 見られたくないから…羞恥心。→ 手伝う範囲を減らす、外のサービスに任せる。
本人が理由を言葉にしないことも多いので、「どの動作を避けているか」から逆算すると当たりがつきます。湯船だけやめてシャワーにしたなら「またぐのが怖い」、そもそも脱衣所まで行かないなら「寒い」か「面倒」——というふうにです。
認知症が背景にある場合は、説得より段取りを変える
認知症があると、入浴を拒む理由が本人にも説明できないことがあります。「お風呂に入りたがらない」「たまに入っても石鹸を使わずに済ませてしまう」といった相談は実際に投稿されています。
この場合、理屈で説得しようとするほど、話がこじれます。変えられるのは段取りのほうです。時間帯を本人の機嫌がよい時間に合わせる、「お風呂に入って」ではなく「お湯を張ったから、足だけ温めない?」と入口を小さくする、家族ではなくデイサービスの職員に頼む。誰が言うか・いつ言うかを変えるほうが、言い方を工夫するより効くことがあります。
対応の当たり外れは本人によって大きく変わるので、担当のケアマネジャーに「入浴を拒む」と具体的に伝えてください。同じ人を見ている専門職のほうが、実家の事情に合う手を知っています。
道具で解決しきれないときの出口
道具を足しても動作が成り立たない、家族が支えると腰を痛める、羞恥心で家族の介助を受け入れない。このどれかに当てはまったら、外のサービスに渡す段階です。入浴に関わるものは、大きく3つあります。
- 訪問介護の入浴介助…ホームヘルパーが自宅の浴室で介助します。自宅の浴槽を使うので、道具の追加が前提になることもあります。
- デイサービスの入浴…通い先で入浴します。入浴用の設備と職員が配置されているため、自宅の浴室では難しくなった動作でも入浴を続けられる場合があります。家族が介助に入らずに済むぶん、負担の減り方も大きくなります。ただし設備も対応できる状態像も事業所ごとに違うので、実際に利用できるかは担当のケアマネジャーにご相談ください。
- 訪問入浴介護…専用の浴槽を自宅に持ち込んで入浴します。浴室まで移動できない場合の選択肢です。
どれが使えるか、いくらかかるかは、要介護度・ケアプラン・地域の事業所の状況によって変わります。この記事で「使えます」と断言はできません。すでに介護保険を使っているなら担当のケアマネジャー、まだなら実家のある地域の地域包括支援センターへ、「入浴が一人でできなくなってきた」と具体的に伝えてください。
要介護認定をまだ受けていない場合の進め方は、親の介護、何から始める?最初の手続きまとめにまとめています。
よくある質問
介護保険の認定を受けていなくても買えますか?
商品を買うこと自体はできます。買えないのは「介護保険の購入費支給を受けること」で、こちらは要支援1・2または要介護1〜5の認定が前提です。認定がない段階で自費で買うのは自由ですが、認定を受けてから買えば購入費支給の対象になったのに、というケースはあります。「そろそろかもしれない」と思っているなら、買う前に地域包括支援センターへ相談してください。
レンタルではなく買い取りになるのはなぜですか?
入浴補助用具は直接肌に触れるもので、他人との共用になじまないためです。介護保険では、シャワーチェア(入浴用いす)・浴槽用手すり・浴槽内いす・入浴台・浴室内すのこ・浴槽内すのこ・入浴用介助ベルトが「特定福祉用具販売(購入費支給)」の対象種目として区分されています。一方、床に置く・突っ張るなど工事を伴わない手すりは福祉用具貸与(レンタル)の側です。同じ「手すり」でも、浴槽の縁を挟むものは購入、床置き・突っ張り式は貸与、と分かれます。
浴槽用手すりは、どんな浴槽にも付きますか?
付きません。挟める浴槽の縁の厚みは製品ごとに範囲が決まっているので、買う前に実家の浴槽の縁をメジャーで測り、製品ページの寸法図と突き合わせてください。縁に丸みがある浴槽やフタのレールがある浴槽では、付属の補正板が必要になることもあります。また、似た型番で寸法も価格も違う製品があります(例:アロン化成のUST-130とUST-130Nは別製品)。注文画面で型番を最後まで見てから進めてください。
一度に全部そろえたほうがいいですか?
その必要はありません。つまずいている動作は、たいてい1つか2つです。まず「どの動作で手間取っているか」を見て、そこだけ手当てしてください。買う前にケアマネジャーへ相談すれば、購入費支給の年度10万円の枠をどう使うかも含めて一緒に決められます。同じ種目を買い直せるかどうかにも決まりがあり、指定を受けた事業者から買っていないと支給の対象にならないことがあるので、その点でも先に相談したほうが安心です。
出典一覧(調査名・年次・母数)