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親が誤嚥性肺炎で入院した・くり返すのが心配|退院後に家でできることと、家族が見るサイン退院の前に、食べ方の指示を紙でもらっておく
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親が誤嚥性肺炎で入院し、退院の日が決まった。病棟ではとろみのついたお茶が出ていて、食事の形も入院前と違う。家に帰ったらまた同じことにならないか、何を気をつければいいのか分からない。二度目の入院なら、なおさら不安が強いかもしれません。この記事では、誤嚥性肺炎がどう起きるのか、退院する前に病院で聞いておくこと、家でできること、家族が見ておくサイン、相談先を順に説明します。病気の説明は、日本呼吸器学会、WAM NET(福祉医療機構)、厚生労働省などの資料で確かめられた範囲だけを書いています。治療の内容と、その方に合った食べ方は主治医と病院の専門職が決めることなので、この記事では扱いません。
先に結論
退院の前に、食事の形・とろみの段階・食べる姿勢・薬の飲み方・口の手入れのやり方を病院で聞き、紙でもらうか写真に撮っておきます 。家ではその指示を守ります。とろみを薄くしたり食事の形を戻したりするのは、専門職に相談してからにします。
家でできることは、口の中を清潔にすること、座って食べる姿勢を整えること、食後すぐに横にならないこと、指示された食事の形ととろみを続けることです。どれも、肺炎をくり返さないと約束するものではありません。
高齢の方は、誤嚥してもむせないことがあります。熱や咳が目立たず、なんとなく元気がない、食欲がない、といった様子だけのこともあります。いつもと違うと感じたら、主治医か訪問看護に早めに相談してください。 → 退院前に確認することの一覧へ
この記事で取り上げる道具3つ(口の手入れ・とろみ・食べる姿勢)
この記事でわかること
誤嚥性肺炎とは:むせない誤嚥もある
退院するときに病院で確認しておくこと
家でできること①口の中を清潔に
家でできること②食べる姿勢と食後の過ごし方
家でできること③食事の形ととろみを守る、薬の飲み方
家族が見るサインと、相談の目安
この記事で取り上げる道具の一覧表
相談先と、使える在宅サービス・肺炎球菌ワクチン
よくある質問
誤嚥性肺炎とは:むせない誤嚥もある
唾液や食べ物と一緒に、細菌が気道に入って起きる肺炎
日本呼吸器学会の市民向けの解説は、誤嚥性肺炎を、飲み込む働き(嚥下機能)が落ちたために、唾液や食べ物、あるいは胃液などと一緒に細菌を気道に誤って吸い込んで起きる肺炎、と説明しています。食べ物だけでなく、唾液や胃から逆流したものも原因に含まれています。食事のときだけ気をつければよい病気ではない、ということです。
むせないことがある。熱や咳が目立たないこともある
「むせていないから大丈夫」とは言い切れません。WAM NET(福祉医療機構)のケアマネジャー向けの解説は、高齢者は嚥下反射や咳反射が低下しているため、「誤嚥を起こしてもむせないことがあります(不顕性誤嚥)」と書いています。同じ解説は、誤嚥のサインとして発熱、脱水、声の変化などを挙げています。不顕性誤嚥という言葉がどこまでを指すかは、医療者によって使い方が少し違うことがあります。
肺炎になったときの様子も、若い人とは違うことがあります。日本呼吸器学会の解説は、誤嚥性肺炎では発熱・咳・膿のような痰といった典型的な症状がなく、「なんとなく元気がない、食欲がない、のどがゴロゴロとなる」などの症状だけのことが多い、としています。家族が見ておくサインは後の章 でまとめています。
数字で見る:誤嚥性肺炎で亡くなる方の数
厚生労働省の令和7年(2025年)人口動態統計月報年計(概数)では、誤嚥性肺炎による死亡数は64,396人、死亡率(人口10万対)は53.9、全死亡者に占める割合は4.1%でした。死因の順位は、悪性新生物(がん)、心疾患、老衰、脳血管疾患、肺炎に次ぐ第6位です。
退院するときに病院で確認しておくこと
家に帰ってから困りやすいのは、「病院ではどうしていたか」が分からなくなることです。入院中の食事の形やとろみの濃さは、病院の医師・言語聴覚士・管理栄養士・看護師などが飲み込みの状態を見て決めています。退院の説明を受けるときに、次の項目を聞いておいてください。
退院前に聞いておくことの一覧
聞くこと 具体的な聞き方の例 家でどう使うか
食事の形 主食・おかずはどの形(やわらかさ・きざみ・ペーストなど)にするか。市販品を買うならどの区分を選べばよいか 家の食事と市販品をそろえる(③の章 )
とろみの段階 どの飲み物にとろみを付けるか。濃さはどの段階か。病院で使っていたとろみ剤の名前と、1杯あたりの量 家でも同じ濃さを作る
食べる姿勢 椅子で食べてよいか、ベッドなら背をどこまで起こすか。食事の介助のしかた 家の椅子・テーブルを整える(②の章 )
食後の過ごし方 食後どれくらい座ったままでいるか 食後すぐ横にならない
薬の飲み方 錠剤をつぶしてよいか、とろみや服薬補助ゼリーを使ってよいか(薬剤師に聞く) 薬ごとの飲み方をメモにする
口の手入れ 歯みがき・口の中の拭き方、うがいができない場合のやり方、入れ歯の扱い 毎日の手入れの手順にする(①の章 )
次の受診と連絡の目安 次の受診日。どんな様子になったら、どこに連絡するか(夜間・休日も) 連絡先を電話のそばに貼る
在宅のサービス 訪問歯科、訪問看護、訪問リハビリ、管理栄養士の訪問などが要るか ケアマネジャーと相談する(相談先の章 )
説明は口頭で終わることもあるので、紙でもらえるか頼み、もらえなければその場でメモを取るか、許可をもらって説明の紙や食事の見本を写真に撮っておきます。離れて暮らしていて退院の説明に立ち会えない場合は、立ち会う家族に、この一覧を見せておくと聞きもらしが減ります。
要介護・要支援の認定を受けていて担当のケアマネジャーがいるなら、入院したことと退院の予定日を早めに伝えておきます。退院後に使う在宅サービスの準備を、ケアマネジャーが病院と相談しながら進められます。まだ認定を受けていない場合の最初の手続きは、「親の介護は何から始める? 」で説明しています。
食事の形やとろみについて、誰が何を判断するのかの全体図は、「親の食事が心配になったら 」の相談先の地図にまとめています。
家でできること①口の中を清潔に
口の中の手入れは、退院後の家でも続けたいことの一つです。口腔ケアと肺炎の関係でよく引用されるのは、日本の高齢者施設11か所の417人を、口腔ケアをする人たちとしない人たちに分けて比べた研究です(Yoneyama T, et al. J Am Geriatr Soc 2002)。ケアをする側では、看護師・介護者が毎食後に歯ブラシでみがき、歯科医師・歯科衛生士が週1回専門的なケアをしました。その結果、口腔ケアを受けた人たちは受けなかった人たちより、肺炎になった人、熱が出た日数、肺炎で亡くなった人がいずれも少なく、その差は偶然とは考えにくい大きさだったと報告されています。この差は、歯のない人にもある人にも見られました。著者は、口腔ケアが肺炎予防に役立つ可能性がある、と述べています。
この研究は施設に入所している方を対象にしたもので、家庭での効果や、スポンジブラシだけの効果を調べたものではありません。著者自身も「可能性がある」という書き方にとどめています。
家での手入れの回数は、資料によって書き方が違います。日医工の家庭向けQ&A(藤島一郎医師監修)は毎食後の歯みがきと口の中の清拭を挙げ、埼玉県総合リハビリテーションセンターは回数の数値を示さず、就寝前の口腔ケアが最も重要としています。その方に合う回数とやり方は、歯科医師・歯科衛生士や訪問看護師に相談してください。
手入れの手順は、本人の状態で読む記事が分かれます。
声をかければ洗面所に立てる、入れ歯を外して自分で洗える段階なら、「親の口臭が気になったら 」で、入れ歯の洗い方と口の中の手入れを説明しています。
うがいができない、横になっている時間が長い段階なら、「親がうがいできなくなったら 」で、スポンジブラシと保湿ジェルの使い方を説明しています。スポンジブラシの水はよく絞ってから口に入れる、1回ごとに使い捨てる、といった注意もそちらにあります。
入れ歯を使っている方は、入れ歯も毎日の手入れの対象です。夜に外すか、洗浄剤にどう浸けるかといったやり方は資料によって違うので、入れ歯の記事とかかりつけの歯科で確認してください。かかりつけの歯科の指示があれば、そちらを優先します。
家でできること②食べる姿勢と食後の過ごし方
日本呼吸器学会の解説は、介護する人は食事のときに十分に上体を起こし、ゆっくり噛んで飲み込むよう指導する、と書いています。椅子に座って食べられる方なら、足の裏が床につく、お尻が奥まで入って体が傾かない、テーブルが高すぎない、あごが上がらない、といった点を一つずつ見直します。足が床に届かないときに足台を置く、椅子の背と体のすき間をクッションで埋める、といった直し方は、「食事中にむせる・体が傾く方の「食べる姿勢」 」で順に説明しています。
食べ終わったあとも、すぐに横にならないようにします。栃木県の摂食嚥下指導マニュアルは、食べ物が胃から逆流して誤嚥するのを防ぐため、食後30分〜2時間くらいは横にならず、座った姿勢を保つよう勧めています。ベッドの場合は、30度ほど起こした姿勢でも効果があると書かれています。どれくらい起きていればよいかは体の状態で変わるので、退院のときに病院で確かめた時間を優先してください。
食事中に、返事を求めるような話しかけをしないことも、同じマニュアルが勧めています。久しぶりに帰省して話したいことがあっても、話は食後にまわします。
家でできること③食事の形ととろみを守る、薬の飲み方
食事の形ととろみは、指示されたものを続ける
とろみの濃さや食事の形には、日本摂食嚥下リハビリテーション学会の分類(学会分類2021)などで段階が決められています。どの段階が合うかは、病院の医師・言語聴覚士・管理栄養士が飲み込みの状態を見て決めるものです。家では、退院時に指示された段階を守ってください。
とろみを薄くする、やめる、とろみ剤の代わりに別のものでとろみを付ける、といったことは、自己判断では行いません。本人が「とろみは飲みにくい」「普通のご飯が食べたい」と言うこともあります。そのときは、嫌がる様子を次の受診や訪問のときに専門職に伝えて、段階を変えるかどうかを相談してください。指示の内容が分からなくなったら、病院、訪問看護、ケアマネジャーに確認してください。
家で同じ濃さを作るときの、とろみ剤を入れる順番や待ち時間は、「とろみ剤がダマになる・毎回とろみが違う 」で説明しています。市販のやわらか食を使うときの区分の見方は「市販のやわらか食(介護食)の選び方 」、食事の形の段階と、自己判断で変えない理由は「親の食事が心配になったら 」で扱っています。
とろみ剤の粉は、認知症の方の手の届く所に置かないようにします。粉のまま多く口にして窒息した事例が、医療・福祉の団体(全日本民医連 医療安全委員会)が医療・福祉関係者向けに出した安全情報で報告されています。
とろみを付けた飲み物は、本人が飲む量が減ることがあります。水分が足りているかの見方は、「親が水を飲まない 」で説明しています。
薬の飲み方は、薬剤師に聞いてから変える
錠剤が飲み込みにくそうでも、つぶしたりカプセルを開けたりする前に、薬剤師に聞いてください。つぶしてよいかどうかは薬によって違います。服薬補助ゼリーを使ってよいか、薬の形を変えられるかは、薬局の薬剤師に聞いてから決めます。聞き方と、服薬補助ゼリーの使い方は「親が薬を飲み込みにくそう・むせる 」にまとめています。
薬を包装シート(PTPシート)ごと飲み込む事故にも注意が要ります。消費者庁が2015年9月に出した注意喚起では、65歳以上の誤飲・誤食事故165件のうち、薬の包装の誤飲が69件、部分入れ歯などの誤飲が17件でした。シートを飲み込むと、喉や食道を傷つけることがあるとされています。消費者庁は、シートを1錠ずつ切り離さないこと、薬と食品を分けて保管することを呼びかけています。2015年時点の集計なので、いまも同じ割合とは限りません。
家族が見るサインと、相談の目安
誤嚥性肺炎は、熱や咳がはっきり出ないことがあります。そのため、毎日の様子の変化が手がかりになります。日本呼吸器学会、WAM NET、栃木県のマニュアルが挙げている様子は、次のとおりです。
なんとなく元気がない、食欲がない、のどがゴロゴロ鳴る(日本呼吸器学会)。
熱が出る、脱水になる、声が変わる(WAM NET)。
食後に声がかすれる、食後にのどがゴロゴロ鳴ったり痰が多くなったりする、食事に時間がかかるようになる、食べる量がとても少ない(栃木県の摂食嚥下指導マニュアルが、飲み込みの障害を疑う症状として挙げているもの)。
これらがあれば必ず肺炎、というわけではなく、ほかの病気でも起きる様子です。家族が判断せずに、主治医か訪問看護に「いつから、どんな様子か」を伝えて相談してください。退院のときに聞いておいた「どうなったら連絡するか」の目安があれば、それに従います。
食べる量や食事にかかる時間は、少しずつ変わると気づきにくいものです。帰省したときや電話で、食事の量・食べ終わるまでの時間・声の調子を聞いておくと、前回との違いに気づきやすくなります。電話で話すときの声がいつもよりかすれている、と気づくのは、離れて暮らす家族にもできることです。
急に様子が変わって、救急車を呼ぶか迷うときは、救急安心センター事業(#7119)に電話で相談できます。医師・看護師・救急救命士が助言し、必要なときは119番につないでくれます。ただし#7119は全国の一部の地域で実施しているもので、親が住む地域で使えるかは、総務省消防庁のページの実施エリアで確かめておきます。迷っている間に様子が悪くなるときは、主治医に電話して返事を待つより先に、119番に電話してください。
この記事で取り上げる道具の一覧表
口の手入れ・とろみ付け・食べる姿勢の3つの場面で使う道具を、1つずつ挙げます。どれもケアのときに使う道具で、肺炎を予防したり、飲み込みをよくしたりするものではありません。下の表は、場面の違う道具を1つずつ並べた一覧で、道具どうしを比べるものではありません。メーカーや販売ページの表示と消費者庁の許可品一覧を編集部が並べたもので、実際に使って比べたものでもありません。
場面別の道具一覧(口の手入れ・とろみ・食べる姿勢。比較ではありません)
道具(例) 使う場面 仕様・許可(メーカー表示/消費者庁の一覧) 価格(参照日) 使い方の記事
①スポンジブラシピジョンタヒラ 口腔ケアスポンジブラシ(ハビナース)60本入 うがいができない方の口の中を拭く 60本・個包装・全長155mm・スポンジ部19.5×20×15.3mm・スポンジはウレタン、軸はABS樹脂 2,160円(税込)XPRICE楽天市場店・2026-10-22参照 スポンジブラシの使い方
②とろみ剤つるりんこQuickly 800g(森永乳業クリニコ) 指示された段階のとろみを家で作る 袋入り800g・特別用途食品(えん下困難者用食品/とろみ調整用食品)の許可品(第2020005号・消費者庁 許可品一覧 令和8年9月16日更新で確認) 2,840円(税込)ビネットShop楽天市場店・2026-10-22参照 100gあたり約355円 とろみ剤の使い方
③足台サンワダイレクト 3WAYフットレスト 100-FR025 椅子で足が床に届かないとき 高さ230〜340mm・耐荷重80kg・重さ2.5kg 7,980円(税込)サンワダイレクト公式・2026-10-22参照 食べる姿勢の整え方
①口の手入れ
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スポンジブラシ:ピジョンタヒラ「口腔ケアスポンジブラシ(ハビナース)」60本入(JAN 4902508111782)
楽天のリンク先(XPRICE楽天市場店)は2,160円(税込・2026年10月22日参照)価格は店や時期で変わります。送料・在庫はリンク先で確かめてください。
向いている方 うがいができず、家族が口の中を拭いている 退院後の毎日の手入れに使う本数を、まとめて用意したい
気になる点 販売店によっては「クリンスマイル」の名前で載っている。JANと入数で同じ商品か確かめる 歯ブラシの代わりにはならない。歯が残っている部分は歯ブラシでみがく
頬の内側・上あご・舌など、粘膜の汚れを拭うのに使います。メーカーの表示では、全長155mm、スポンジ部19.5×20×15.3mm、スポンジはウレタン、軸はABS樹脂で、1本ずつ個包装の1回の使い捨てです。誤飲・誤嚥を避けるため、介護を受ける本人には使わせないよう注意書きにしています。姿勢や水の絞り方を含む手順は「親がうがいできなくなったら 」で説明しています。
楽天で見る
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②とろみ付け
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とろみ剤:つるりんこQuickly 800g(森永乳業クリニコ・JAN 4902720065504)
楽天のリンク先(ビネットShop楽天市場店)は2,840円(税込・2026年10月22日参照)この店は1配送先の合計が税込12,000円以上で送料無料です。それ未満は送料がかかります。
向いている方 退院時にとろみの指示があり、家で毎日とろみを付ける まず袋入りを1つ用意して、家での付け方に慣れたい
気になる点 病院で使っていた製品と違うと、同じ量でもとろみのつき方が変わる。替えるときは病院か訪問看護に量を確かめる 粉は認知症の方の手の届く所に置かない
消費者庁の「特別用途食品 許可品一覧」(令和8年9月16日更新)に、えん下困難者用食品のとろみ調整用食品として載っている製品です(許可番号 第2020005号)。どの段階の濃さにするかは病院の指示に従い、量は製品の表示で合わせます。入れる順番や待ち時間、飲み物によるとろみのつき方の違いは「とろみ剤がダマになる・毎回とろみが違う 」で説明しています。
楽天で見る
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③食べる姿勢
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足台:サンワダイレクト「3WAYフットレスト」100-FR025
7,980円(税込・サンワダイレクト公式・2026年10月22日参照)楽天は商品名の検索結果へのリンクです。店ごとの価格・送料はリンク先で確かめてください。
向いている方 食卓の椅子に座ると、足の裏が床に届かない 足台の高さを、座る人に合わせて変えたい
気になる点 オフィスのデスク下やソファで使う製品で、介護用品ではない 足の裏と床のすき間が230〜340mmに入るか、買う前に測る
高さを230〜340mmの範囲で変えられ、耐荷重は80kgと表示されています。足の裏を床につけて座る姿勢と、足台を選ぶときに見るところは「食事中にむせる・体が傾く方の「食べる姿勢」 」で説明しています。椅子の高さそのものが合っていない場合など、足台では合わせられないこともあります。
楽天で探す
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ここに挙げなかった道具(保湿ジェル、入れ歯用ブラシ、市販のやわらか食、服薬補助ゼリーなど)は、それぞれの記事で比べています。食事まわりの記事の一覧は「食事・栄養の介護用品 」にまとめています。
相談先と、使える在宅サービス・肺炎球菌ワクチン
誰に何を相談するか
退院後に迷ったときの相談先は、内容によって分かれます。
熱・元気がない・食欲が落ちたなど体の様子のことは、主治医か訪問看護に相談します。
口の中の手入れや入れ歯のことは、かかりつけの歯科に相談します。通院が難しければ、訪問歯科に対応している歯科医院があります。
飲み込みの評価や、食事の形・とろみの段階の見直しは、主治医を通して言語聴覚士(病院や訪問リハビリ)に相談します。
食べる量が減った、体重が落ちたなど栄養のことは、主治医に伝えると管理栄養士につないでもらえることがあります。
薬の飲み方は、薬局の薬剤師に相談します。
在宅サービスをどう組み合わせるかは、担当のケアマネジャーに相談します。担当がいなければ、親が住む地域の地域包括支援センターが窓口です。
訪問歯科と居宅療養管理指導
要介護・要支援の認定を受けていて、通院が難しい方(管理栄養士・歯科衛生士の訪問は、通院や通所が難しい方)の家を、医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士・歯科衛生士などが訪ねて、療養上の管理や指導をする介護保険のサービスがあります。介護保険の居宅療養管理指導(要支援の方は介護予防居宅療養管理指導)です。
歯科衛生士が家を訪ねて口の中の清掃や飲み込みの指導をする場合は、先に歯科医師が訪問歯科診療をし、その歯科医師の指示と計画にもとづいて行われます。歯科衛生士だけに直接頼む仕組みではないので、まず訪問に対応している歯科医院に相談します。管理栄養士の訪問も、医師の指示にもとづいて行われます。
使えるかどうかと費用は、かかりつけ医・歯科・ケアマネジャー(担当がいなければ地域包括支援センター)に確認してください。費用は地域や利用者の負担割合で変わるため、金額は担当のケアマネジャーに確かめるのが確実です。
この記事の道具は、介護保険の特定福祉用具販売の種目に入っていない
この記事で挙げたスポンジブラシ、とろみ剤、足台は、介護保険の特定福祉用具販売(購入費の支給)の種目に入っていません。基本はドラッグストアや通販で買います。市区町村が独自に行う介護用品の支給の対象になるかは、実家のある市区町村の窓口かケアマネジャーに確認してください。
食後に上体を起こしておくために、背上げのできる介護ベッドを考える場合もあると思います。特殊寝台(介護ベッド)などは、要支援1・2と要介護1の方は原則として介護保険のレンタルの対象外で、例外的に認められる場合があります。個別に使えるかどうかは、市区町村かケアマネジャーに確認してください。
肺炎球菌ワクチンの定期接種
厚生労働省によると、高齢者の肺炎球菌ワクチンの定期接種は、令和8年度(2026年4月)から使うワクチンがPCV20(沈降20価肺炎球菌結合型ワクチン)になり、1回筋肉内に接種します。以前使われていたPPSV23は、定期接種には使えません。対象は65歳の方と、60〜64歳で心臓・腎臓・呼吸器の機能の障害、またはHIVによる免疫の機能の障害が一定程度ある方です。実施するのは市町村です。このワクチンが誤嚥性肺炎をどこまで防ぐかは、この記事では扱いません。
65歳を過ぎている方、過去にPPSV23を接種した方、令和7年度に対象だったのに受けていない方の扱いと、自己負担の額は、厚生労働省のページには書かれていませんでした。親が住む市区町村の案内で確認してください。市区町村の案内は年度ごとに変わり、古い年度のものが検索で出てくることがあるので、最新年度のものを見ます。接種するかどうかは、主治医と相談して決めてください。
介護保険の申請の流れを見る
よくある質問
食事のときにむせていなければ、大丈夫ですか? むせないから大丈夫、とは言えません。WAM NETの解説は、高齢者は嚥下反射や咳反射が低下しているため、誤嚥してもむせないことがあるとしています(不顕性誤嚥)。むせの有無だけでなく、元気・食欲・声の変化・熱などの様子も見て、気になるときは主治医か訪問看護に相談してください。
口から食べなければ、誤嚥性肺炎にはなりませんか? 食べるのをやめれば起きない、というものではありません。日本呼吸器学会の解説は、誤嚥性肺炎を、食べ物だけでなく唾液や胃液などと一緒に細菌が気道に入って起きる肺炎と説明しています。口から食べるかどうか、どのくらい食べるかは家族だけで決めず、主治医に相談してください。口から食べていない間の口の手入れのやり方は、歯科か訪問看護に確認してください。
歯が1本もなくても、口の手入れは要りますか? 歯がなくても、頬の内側・上あご・舌などの粘膜や入れ歯には汚れが付きます。高齢者施設で口腔ケアの有無を比べた研究(Yoneyama 2002)では、歯のない人でもある人でも、口腔ケアを受けた人たちのほうが肺炎が少なかったと報告されています。施設の研究で、家庭での効果を調べたものではありません。やり方は「親がうがいできなくなったら」と「親の口臭が気になったら」の記事で説明しています。
とろみは、この先ずっと続けるのですか? 続けるか、段階を変えるかは、飲み込みの状態を見て医師や言語聴覚士が判断します。薄くしたりやめたりする前に、次の受診や訪問のときに「今の段階のままでよいか」を聞いてください。見直しのきっかけになります。
離れて暮らしていて、毎日は様子を見られません。何ができますか? 退院時にもらった食事・とろみ・薬・口の手入れの指示の紙を写真で共有し、実家で介護する家族や在宅サービスの担当者と同じものを見られるようにしておきます。電話では、食べた量、食べ終わるまでの時間、声の調子を聞くと、前回との違いに気づきやすくなります。毎日見られない分は、訪問看護や訪問歯科などの在宅サービスで補えるかを、担当のケアマネジャー(いなければ親が住む地域の地域包括支援センター)に相談してください。
この記事の根拠とした主な情報源