介護でもう限界かもと感じたら|介護する側の心と体のサインと、相談先・休む手段
自分の状態に気づく目安、電話できる窓口、介護から離れる時間の作り方を順に並べました
夜中に呼ばれて起き、朝はそのまま仕事に出る。親にきつい言い方をしてしまい、寝る前に自分を責める。休みの日も通院の付き添いと買い物で終わり、自分の予定はずっと後回しになっている。こういう日が続くと、「もう無理かもしれない」と思う瞬間が来ます。この記事は、親を介護している人がそう感じたときに、自分の状態に気づく目安、今日電話できる窓口、相談先、介護から離れる時間を作る手段を、厚生労働省などの公開情報で確認できた範囲でまとめたものです。親の要介護認定の申請やケアマネジャーの探し方は「親の介護は何から始める?」で説明しているので、ここでは介護している側のことだけを扱います。
先に結論
- 「限界かもしれない」と思った時点で、相談してかまいません。倒れるまで待つ必要はありません。
- 最初の相談先は、担当のケアマネジャーです。まだいなければ、親が住む地域の地域包括支援センターに電話します。地域包括支援センターは、介護している家族の相談も受けています。
- 死にたい気持ちがあるとき、親に手を上げそうなとき、手を上げてしまったときは、今日電話できる窓口があります。番号は「今すぐ相談したほうがいいとき」の節にまとめました。
- 介護から離れる時間は、デイサービスやショートステイなどのサービスで作れる場合があります。何日・何時間使うかはケアプランで決まるので、ケアマネジャーに「自分が限界に近い」と具体的に伝えて組み直してもらいます。
- ショートステイ(短期入所生活介護)の基準には、利用者の家族の身体的・精神的な負担を軽くすることも目的として書かれています。家族が休むために使うことは、この基準に書かれた目的の一つにあたります。
介護している人が気にかけたい変化の例
介護をしていると、親の体調には気を配っていても、自分の変化には気づきにくくなります。次の表は、介護している人が気にかけたい気持ち・体・暮らしの変化の例を並べたものです。当てはまるものが続いているなら、誰かに相談するきっかけになります。
気持ち・体・暮らしの変化の例
| 分類 | こんな変化が続いていないか |
|---|---|
| 気持ち | 理由がはっきりしないまま涙が出る。前は好きだったテレビや趣味を楽しめない。親に強く当たってしまい、あとで自己嫌悪になる。この先もずっとこのままなのかと考えて、不安で落ち着かない。 |
| 体 | 食欲が落ちた。寝ても疲れが抜けない。夜の介護で眠れない日が続いている。 |
| 暮らし | 自分の通院や健診を後回しにしている。友人の誘いを断り続けている。休みの日が介護の用事で埋まり、自分の用事に何か月も手をつけていない。介護の大変さを誰にも話していない。 |
| すぐ相談したいサイン | 死にたい、消えてしまいたいと考える。親に手を上げそう、または上げてしまった。 |
表の最後の行に当てはまるときは、今すぐ相談したほうがいいときの窓口に今日電話してください。眠れない原因が夜の介護なら、記録の付け方と夜の介護の減らし方を「夜中に何度も起こされて眠れないとき」で説明しています。
このチェックで病気かどうかは判断できません
この表は、受診や相談のきっかけとして使うためのものです。いくつ当てはまったら病気、という見方はできません。気持ちの落ち込みや眠れない状態が続いて心配なときは、心療内科や精神科のほか、ふだん通っている自分のかかりつけ医に相談することもできます。どこに行けばいいか分からないときは、後で紹介するこころの健康相談統一ダイヤルで、地域の相談機関につながります。
今すぐ相談したほうがいいとき
次の2つの場面では、ケアマネジャーとの面談の日を待たずに、今日電話してください。
死にたい気持ちがあるとき
介護の疲れから「死にたい」「消えたい」と考えてしまうことがあります。そう考える自分を責める必要はありません。一人で抱えずに、次の窓口に電話してください。話を聞いてもらうだけでもかまいません。
| 窓口 | 電話番号 | 受付 | 通話料など |
|---|---|---|---|
| #いのちSOS | 0120-061-338 | 24時間365日 | 無料(フリーダイヤル) |
| よりそいホットライン | 0120-279-338 福島県からは0120-279-226 050で始まるIP電話からは050-3655-0279 | 24時間 | 0120の番号は無料(フリーダイヤル)。050で始まるIP電話からは、左の欄の050の番号にかけます |
| いのちの電話 | 0120-783-556 ナビダイヤル0570-783-556 | 0120:毎日16時〜21時、毎月10日は8時〜翌11日8時 0570:10時〜22時 | 0120は無料。0570は通話料がかかります |
| こころの健康相談統一ダイヤル | 0570-064-556 | 受付の曜日・時間は都道府県によって異なります | 通話料がかかります(ナビダイヤル)。かけた場所の都道府県・政令指定都市の公的な相談機関につながります。050で始まるIP電話からはつながりません |
出典:厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談(mhlw.go.jp)、一般社団法人日本いのちの電話連盟(inochinodenwa.org)。いずれも2026年10月22日参照。受付時間は変更されることがあるので、かける前に公式ページで確認してください。
自分が今すぐ命に関わる状態(薬を多量にのんだ、自分を傷つけてしまった、など)のときは、ためらわずに119番に電話してください。
親に手を上げそうなとき、手を上げてしまったとき
親がけがをしている、意識がおかしいなど命に関わるときは、119番に電話してください。親や自分の身に危険が迫っているときは、110番にも連絡してください。
それ以外のときは、親が住む市区町村の高齢者福祉の窓口か、地域包括支援センターに電話します。「手を上げてしまいそうで怖い」と、まだ何も起きていない段階でも相談できます。
こうした相談の根拠になっている法律が、高齢者虐待防止法(高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律)です。この法律は、虐待を防ぐことと並んで、介護している家族(法律では「養護者」と呼びます)を支えることを目的に掲げています(第1条)。そのうえで、市町村は養護者の負担を軽くするために、養護者への相談・指導・助言などの措置を講ずる、と定めています(第14条第1項)。また、養護者の心身の状態から見て緊急の必要があると市町村が認める場合には、親が短期間過ごせる居室を確保する措置を講ずる、とも定めています(第14条第2項)。この措置を使えるかどうかは市町村が判断するので、親が住む市区町村か地域包括支援センターに相談してください。
市町村が実際にどう対応しているかの数字もあります。ここでいう「分離」は、介護保険サービスの契約による利用、医療機関への一時入院、市町村の措置などで、親と介護している人を離すことです。令和6年度に市町村が虐待への対応をした高齢者(前年度までに虐待と判断した人を含む)のうち、親と介護している人を分離していない人が53.1%、分離を行った人が19.0%でした。分離していない人への対応(複数回答)では、介護している家族(養護者)への助言・指導が59.6%、すでに介護保険サービスを使っている場合のケアプランの見直しが27.6%です。どう対応するかは、事例ごとに市町村が判断します。
出典:「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」条文(厚生労働省掲載PDF/mhlw.go.jp(PDF))、厚生労働省「令和6年度 高齢者虐待防止法に基づく対応状況等に関する調査結果」添付資料 表55・表56・表57(mhlw.go.jp(PDF))。表55の割合は、令和5年度以前に虐待と判断して令和6年度に対応した人を含む24,386人に対するもの、表57の割合は分離していない12,948人に対するものです。いずれも2026年10月22日参照。
相談先の一覧|誰に何を相談できるか
急ぎではないけれど、このままでは続けられない。そう感じているときの相談先を、相談できる内容ごとに並べました。どこに話せばいいか迷ったら、最初はケアマネジャーか地域包括支援センターで足ります。
| 相談先 | 何を相談できるか | 連絡の仕方 |
|---|---|---|
| 担当のケアマネジャー | サービスの回数や種類の見直し、ショートステイの予定。親のためのケアプランだが、介護している家族の状況(眠れない、仕事と両立できない)も伝えてよい | 事業所に電話するか、訪問のときに話す |
| 地域包括支援センター | 介護している家族自身の悩み、まだ要介護認定を受けていないときの最初の相談、介護や暮らしの困りごと全般(総合相談) | 親が住む地域を担当するセンターに電話する。担当のセンターは、親が住む市区町村の介護保険の窓口に聞くとわかる |
| 親が住む市区町村の介護保険・高齢者福祉の窓口 | 要介護認定の申請、サービスの費用、親に手を上げそうなときの相談 | 市区町村の代表番号から、介護保険や高齢者福祉の担当につないでもらう |
| 自分のかかりつけ医 | 眠れない、食欲がない、疲れが抜けないなど、自分の体調。必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらえることもある | ふだん通っている医療機関を受診する |
| こころの健康電話相談(都道府県・政令指定都市) | 気持ちの落ち込みや不安など、こころの健康のこと | こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556・通話料がかかる)にかけると、かけた場所の都道府県・政令指定都市が実施している「こころの健康電話相談」などの公的な相談機関につながる。受付の曜日・時間は都道府県によって異なる |
| 認知症の人と家族の会 | 親に認知症がある、または疑われるときの介護の悩み | 0120-294-456(フリーダイヤル)。携帯電話からは050-5358-6578(通話料がかかる)。受付は月〜金の10時〜15時(祝日を除く)。全国47都道府県にある支部でも相談を受けている |
| 職場の相談窓口・産業医 | 介護と仕事の両立、勤務の調整、自分の健康 | 人事・総務の担当者に相談する。産業医がいる職場なら面談を申し込む |
地域包括支援センターについては、政府の答弁書(令和3年4月16日)が、すべての地域包括支援センターで家族介護者への相談支援を含む総合相談支援業務が行われている、と述べています。どんな支援につながるかは、市区町村が状況に応じて判断します。親が認知症かもしれず、受診をどう勧めるかで悩んでいるなら「親が認知症かもしれないとき」も参考になります。
出典:厚生労働省「まもろうよ こころ」電話相談(mhlw.go.jp)、参議院「答弁書」(第204回国会・令和3年4月16日/sangiin.go.jp)、厚生労働省「地域包括支援センター」(mhlw.go.jp)、厚生労働省「認知症に関する相談について」(mhlw.go.jp)、公益社団法人 認知症の人と家族の会(alzheimer.or.jp)。いずれも2026年10月22日参照。電話相談の受付日時は変わることがあるので、かける前に公式ページで確認してください。
ケアマネジャーへの伝え方
ケアマネジャーに「お変わりないですか」と聞かれると、つい「なんとかやっています」と答えてしまうことがあります。ケアマネジャーがサービスを組み直すには、介護している人がどのくらい追い詰められているかを知る必要があります。伝えるときは、困っていることを回数や時間で言い、何を変えてほしいかまで添えると話が進みやすくなります。
伝え方の例
「母の介護のことで、私自身が限界に近くなっています。夜に3回ほど起こされる日が週に4日あり、ほとんど眠れていません。仕事も休みがちになってきました。このままだと私が倒れて介護を続けられなくなりそうなので、ショートステイを月に何日か入れられないか、デイサービスの日を増やせないか、相談させてください。」
電話で話しにくければ、同じ内容を紙に書いて訪問のときに渡す方法もあります。
伝えるときは、次の3つを入れておくと、ケアマネジャーが状況をつかみやすくなります。
- 何が一番つらいか(夜眠れない、親の言動に強いストレスを感じる、仕事と両立できない、など)。
- それがどのくらいの頻度で起きているか(週に何日、一晩に何回)。
- どう変えてほしいか。分からなければ「どんな方法があるか教えてほしい」で足ります。
担当のケアマネジャーにどうしても話しにくいときは、親が住む地域の地域包括支援センターに相談してください。まだ要介護認定を受けていない場合は、地域包括支援センターへの電話が最初の一歩です。手順は「親の介護は何から始める?」で説明しています。
介護から離れる時間を作る手段
介護から離れる時間は、気合いでは作れません。親がほかの人の手を借りて過ごす時間を、サービスや家族の交代で作ります。主な手段を表にしました。
手段の一覧
| 手段 | どのくらい離れられるか | 費用の扱い | 申し込み先 |
|---|---|---|---|
| デイサービス(通所介護) | 親が日中に施設へ通っている間。利用する日や時間はケアプランで決まる | 介護保険のサービス。自己負担の割合と上限は「親の介護は何から始める?」で説明 | 担当のケアマネジャー |
| 訪問介護(ホームヘルプ) | ヘルパーが家に来て介助している間。利用する日や時間はケアプランで決まる | 介護保険のサービス。自己負担の割合と上限は「親の介護は何から始める?」で説明 | 担当のケアマネジャー |
| 小規模多機能型居宅介護 | 「通い」を中心に、親の状態や希望に応じて「訪問」や「泊まり」を組み合わせる。利用する日や時間はケアプランで決まる | 介護保険のサービス。自己負担の割合と上限は「親の介護は何から始める?」で説明 | まず担当のケアマネジャーに相談する。いない場合は地域包括支援センター |
| ショートステイ(短期入所生活介護) | 泊まりで1泊から。連続30日まで(短期入所生活介護の場合。31日目以降は介護保険の対象外) | 介護保険のサービス。食費・滞在費などの扱いは「初めてのショートステイ」で説明 | 担当のケアマネジャー(いない場合は地域包括支援センター)。手続きの詳細:「初めてのショートステイ」 |
| 家族の交代 | 兄弟や親戚と話し合って決めた日 | サービスの費用はかからない | 家族どうしの話し合い。分け方の詳細:「親の介護を兄弟でどう分担するか」 |
| 介護保険外のサービス | 自費の付き添い・家事代行など。時間は事業者ごとに違う | 全額自己負担。料金は事業者ごとに違う | 各事業者。探し方に迷ったら、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談できる |
介護保険のサービスは、ケアプランに入れて使うのが基本です。家族が事業所に直接電話するだけでは、介護保険での利用にはなりません。まずケアマネジャーに「休む時間がほしい」と伝え、どのサービスをどれだけ入れられるかを一緒に決めます。
小規模多機能型居宅介護の説明は、厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会 第257回(令和8年5月25日)資料1「小規模多機能型居宅介護」(mhlw.go.jp(PDF)/2026年10月22日参照)によります。ショートステイの連続30日の根拠は、厚生労働省の告示「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準」(平成12年厚生省告示第19号)の短期入所生活介護費の注21です(厚生労働省 法令等データベース/2026年10月22日参照)。連続の数え方や自費になる日の扱いは「初めてのショートステイ」で説明しています。
離れている間の様子を確認する方法
デイサービスのない日に親が一人で家にいる時間や、自分が外出している間の様子が気になって休めない、ということもあります。自分が外出している間の親の様子を確認する手段として、見守りカメラやセンサーがあります。種類と選び方は「離れて暮らす親の見守りカメラ・センサー比較」で説明しています(リンク先の記事はプロモーション〔広告〕を含みます)。
預けることに罪悪感があるとき
ショートステイに親を送り出したあと、胸が痛む、寂しい、と感じることがあります。親は家にいたいと言っているのに、預けるのは自分の都合ではないか、と迷うこともあります。
介護している人が一時的に介護から離れて休むことを、レスパイト(息抜き・休息)と呼びます。少なくともショートステイ(短期入所生活介護)については、家族の負担を軽くすることが基準に書かれています。運営の基準には、利用者の心身の機能の維持と並んで、「利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図る」ことが書かれています。
厚生労働省の「市町村・地域包括支援センターによる家族介護者支援マニュアル」は、介護の悩みを誰にも相談できずに一人で抱え込むと、問題がさらに深刻になり、介護している家族と介護を受ける人が共倒れになるおそれがある、と書いています。
行政が虐待と判断した事例の集計にも、一人で抱えていることに関わる要因が挙がっています。令和6年度に市町村が虐待と判断した17,133件で挙がった発生要因(複数回答)には、「孤立・補助介護者の不在等」が37.4%(3分の1あまり)、「虐待者の外部サービス利用への抵抗感」が24.4%(4分の1近く)ありました。これは虐待と判断された事例で挙がった要因を数えたもので、介護に疲れている人が虐待をする、という意味ではありません。
預けるかどうか、どのくらい預けるかは、親の状態と自分の体調を見て、家族が決めることです。迷っているなら、まず短い日数のショートステイを一度入れてみて、親の様子と自分の体調を見てから次を考える、という進め方もあります。親が他人の介護を嫌がる場合の相談の仕方は、よくある質問に書きました。
出典:厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会 第229回 資料4「短期入所生活介護」(mhlw.go.jp(PDF))、厚生労働省「市町村・地域包括支援センターによる家族介護者支援マニュアル」(mhlw.go.jp(PDF))、厚生労働省「令和6年度 高齢者虐待防止法に基づく対応状況等に関する調査結果」添付資料 表40(mhlw.go.jp(PDF))。いずれも2026年10月22日参照。
今日からできる小さなこと
サービスの見直しには日数がかかります。その間にできることを挙げます。全部やる必要はなく、一つでも手をつけられれば十分です。
- 相談先の電話番号を、今のうちにスマートフォンに登録しておきます。ケアマネジャー、地域包括支援センター、この記事の電話窓口の3つがあれば足ります。
- 後回しにしている自分の通院や健診の予定を、先にカレンダーに入れます。介護の予定はそのあとで組みます。
- 週に1日だけでも、夜を誰かに代わってもらう日を決めます。代わる人がいなければ、そのこと自体をケアマネジャーに相談するときの材料にします。
- 毎日やっていることのうち、やめても困らないものを一つ決めます。毎食の手作りを配食サービスや市販のおかずに替える、掃除の回数を減らす、といった程度で構いません。
- 家族や友人の誰か一人に、今の状態をそのまま話します。解決策をもらうためでなく、事情を知っている人を増やすためです。
どれも、つらさがすぐ消えるものではありません。眠れない、食べられないといった状態が続くときは、自分のかかりつけ医に相談してください。
よくある質問
介護うつかもしれないとき、病院は何科に行けばいいですか
気持ちの落ち込みや眠れない状態は、心療内科や精神科のほか、ふだん通っている自分のかかりつけ医にも相談できます。どの診療科で診てもらえるかは、受診する前に医療機関に確認してください。どこに行けばいいか分からないときは、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556・通話料がかかります)にかけると、かけた地域の公的な相談機関につながります。受付の曜日・時間は都道府県によって異なります。
ケアマネジャーに、親ではなく自分のことを相談していいですか
相談できます。ケアプランは親のためのものですが、家族がどれだけ介護できるかは、サービスの組み方に関わります。「夜眠れていない」「仕事を休みがちになった」のように、困っていることを回数や時間で伝え、どう変えてほしいかまで話すと、見直しが進みやすくなります。ケアマネジャーにどうしても話しにくければ、親が住む地域の地域包括支援センターに相談してください。地域包括支援センターは、介護している家族本人の相談先でもあります。
親がデイサービスやヘルパーなど、他人の介護を嫌がります
親が嫌がることを一人で説得しようとすると、家族の負担がさらに増えます。まずケアマネジャーか地域包括支援センターに「親が嫌がっていて、自分が限界に近い」と両方を伝えてください。短い時間から試す、見学だけしてみる、親が信頼しているかかりつけ医から勧めてもらう、といった進め方が考えられます。どの方法が合うかは親の状態によって違い、どこまで対応してもらえるかはケアマネジャーや市区町村の判断になります。
お金に余裕がなく、サービスを増やせません
介護保険には、同じ月に払った自己負担が上限額を超えたとき、超えた分が申請により後から支給される仕組み(高額介護サービス費)があります。いったんは自分で支払う点と、上限額が所得などによって違う点に注意してください。上限額と申請の手順は、親が住む市区町村の介護保険の窓口で確認できます。お金の枠の全体像は「親の介護は何から始める?」のお金の章で説明しています。ケアマネジャーには、毎月いくらまでなら出せるかを先に伝えてください。その範囲で、どのサービスを優先するかを組み直してもらえます。
出典:江東区「高額介護(介護予防)サービス費の支給」(city.koto.lg.jp/ページ更新日2025年9月5日/2026年10月22日参照)。掲載は江東区のページで、申請の案内方法は市区町村ごとに違います。
親に手を上げてしまいました。どこに相談すればいいですか
親がけがをしている、意識がおかしいなど命に関わるときは、すぐに119番に電話してください。それ以外のときは、親が住む市区町村の高齢者福祉の窓口か、地域包括支援センターに相談します。高齢者虐待防止法は、介護している家族(養護者)の負担を軽くするために、相談・指導・助言などを行うことを市町村の役割にしています。また、緊急の必要があると市町村が認める場合には、親が短期間過ごせる居室を確保する措置も定めています。使えるかどうかは市町村が判断するので、一人で抱えずに電話してください。死にたい気持ちがあるときは、#いのちSOS(0120-061-338・24時間)などの窓口にも電話できます。