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親を一人で起こせない|ベッドで起き上がりを手伝う手順と、起き上がりを助ける道具の選び方
毎朝ベッドから起こすたびに腰がつらい、引っ張ると痛がられる、という家族に
PR 本ページはプロモーション(広告)を含みます。楽天アフィリエイトのリンクを掲載しています。また、Amazonのアソシエイトとして、親ケアナビは適格販売により収入を得ています。製品の評価・順位は収益で変えていません。運営・選定方針
朝、ベッドの横に立って「起きようか」と親に声をかけ、背中の下に手を入れる。持ち上げようとすると思ったより重く、腰に来る。腕を引くと「痛い」と言われる。ご自身も腰が痛み、ほかのやり方がないかと探している。この記事は、そんな朝をくり返している家族に向けて書いています(編集部の体験談ではありません)。
扱うのは、寝ている状態からベッドの端に座るまでです。前半では、手伝う前に見ること、公的な資料に載っている起き上がりの手順、介助する側の腰の負担を小さくする姿勢、座ったあとの確認を順に書きます。後半では、本人が自分で起きる力を使えるようにする道具と、介助するときの摩擦を減らす道具の選び方、介護保険で借りられるものを整理します。編集部は商品を使って比べておらず、内容は公的機関の資料と、メーカー・販売店の商品ページで確かめたものです。ベッドから車椅子へ移すところは「ベッドから車椅子へ一人で移せないときの道具選び 」にまとめています。
先に結論
起こすときは、両膝を立ててから、介助する人の体重を使って 、お尻を中心に体を回してベッドの端に座ってもらいます。長寿科学振興財団の「健康長寿ネット」に載っている介助の手順です。腕の力だけで持ち上げる起こし方とは違う、と編集部は読んでいます。
ベッドの高さを調節して前かがみを小さくし、本人に近づいて、体ごと向きを変えて作業します。厚生労働省が掲載する腰痛予防の資料(病院などの看護者向け。以下「看護者向け資料」)に書かれている姿勢です。動かす前に本人に声をかけ、できる範囲で協力してもらうことも、同じ資料が挙げています。
本人が自分で起きる力を使えるなら、つかまる・引く道具(小型の手すり、起き上がり補助ひも)を足す方法があります。寝ている位置を直すときは、スライディングシートで摩擦を減らせます。
痛みが強い、急に起き上がれなくなった、転んだあとから痛がる、といった場合は、道具を探す前に主治医に相談してください 。 → 比較表と3つの道具へ
この記事でわかること
手伝う前に見ること
寝ている状態からベッドの端に座るまでの手順
介助する側の腰の負担を小さくする姿勢
座ったあとにずり落ちない・倒れないための確認
起き上がりを助ける道具の選び方
比較表と、比べた3つの道具
介護保険で借りられるもの
よくある質問
手伝う前に見ること
起こし方を変える前に、確かめておきたいことが3つあります。本人の体に起きている変化、ベッドとそのまわりの物、それから本人への伝え方です。
痛みや急な変化があるときは、先に医療職へ
痛みが強い、急に起き上がれなくなった、転んだあとから痛がる。こうした場合は、起こし方を工夫する前に主治医(整形外科など)に相談し、起こし方は理学療法士に確認してください。骨折したことがある、手術のあと、麻痺がある、という場合も同じで、この記事の手順どおりに動かしてよいかを先に確かめます。主治医に直接聞きにくいときは、ケアマネジャーに様子を伝えると、訪問リハビリなどの医療職につないでもらえることがあります。
ベッドの高さと、まわりの物
看護者向け資料は、ベッドの上の人を介助するときにベッドの高さを調節し、前かがみの姿勢を取らないようにすることを挙げています。おむつ交換などでは、ベッドを作業する人の腰の辺りまで上げる例が載っています。ただし、起き上がりの手順の最後には、本人が両足の裏を床につけてベッドの端に座ります。座ったときは足の裏が床につく高さが要ります。
電動で高さを変えられるベッドなら、介助する間は高めにし、座ってもらう前に足の裏が床につく高さに戻す、という使い分けも考えられます。これは2つの資料を編集部が組み合わせた考え方で、資料にこの手順が書かれているわけではありません。人が乗ったまま高さを変えるときは、手足が柵やすき間に入っていないかを先に確かめてください(消費者庁も、ベッドを動かす前に手足の位置を確かめるよう呼びかけています)。どの高さで介助するかは、理学療法士・福祉用具専門相談員に確認してください。高さ調節がどの機種に付いているかは「介護ベッドのモーター数の選び方 」を見てください。
ベッドのまわりでは、本人がつかまる物を見ておきます。経済産業省・NITE(製品評価技術基盤機構)などが出している介護ベッドのリーフレット(令和3年11月)には、ベッドから車椅子に移るときに、つかんだベッド用グリップが動いて転倒した例が載っています。固定されていない物、押すと動く物、ポータブルトイレなどは、起き上がるときの手掛かりやテコにしないようにします。ポータブルトイレ前面のくぼみ(蹴込み)に脚を引っ掛けてテコにして起き上がっていた例は、当サイトの「ポータブルトイレの選び方 」で、テクノエイド協会の事例として紹介しています(2026年9月23日に確認)。
ベッドそのものが古い場合も注意が要ります。NITEの「介護ベッドの事故防止対策報告書」(令和4年12月)は、NITEが集めた事故情報から、重大・非重大を問わず介護ベッド関連の事故159件を抽出しています。件数は事故情報から抜き出した数で、起きた事故の全数ではありません。報告書によると、発生件数は2008年をピークに減ったものの近年は横ばいで、2009年のJIS改正の寸法を満たさない古い製品の事故が続いています。長く使っているベッドなら、柵や手すりのすき間を、借りている事業所の福祉用具専門相談員かメーカーに見てもらってください。
本人に、何をするか伝えてから動かす
看護者向け資料は、本人が動ける力を把握したうえで声をかけ、できる範囲で協力してもらうと、介助する側の負担が軽くなると書いています。家族の介護のために作られた資料ではありませんが、ベッドの上で人を動かす点は同じです。「これから膝を立てますね」「起きますよ」と、一つずつ伝えてから動かします。
本人がどこまで自分で動けて、どこを手伝えばよいかは、家族だけでは判断しにくいところです。ケアマネジャーを通して、理学療法士や訪問リハビリに一度見てもらってください。
寝ている状態からベッドの端に座るまでの手順
長寿科学振興財団の「健康長寿ネット」の「安全な動作介助法1」は、仰向けからベッドの端に座る(端座位)までの介助を、4つの手順で載せています。原文では左右どちらの手で何をするかが決められていますが、ここでは向きにかかわらず読めるように書き直しました。公的な資料で確認できた一般的なやり方で、どの方にも安全だという意味ではありません。
介助する人が本人の両膝の下に手を入れて、両膝を立てます。
立てた両膝の下に片方の手を入れて支え、もう片方の手で首から背中を支えます。
自分の体重を使って上半身を起こしながら、膝の下で支えた脚を手前に引き、お尻を中心に体を回します。
体重が左右の座骨(座ったときにお尻の下に当たる骨)に均等にかかるように起こし、両足の裏全体を床につけて、ベッドの端に座ってもらいます。
手順3にあるとおり、起こすときは介助する人の体重を使います。痛みや骨折歴、手術のあと、麻痺がある場合は、この手順のまま動かしてよいかを、「手伝う前に見ること」の章に書いた相談先に先に確かめてください。
なお、介護職向けの解説(マイナビ介護職「介護のみらいラボ」)には、横向きになってから肘をついて、本人の力で起き上がる方法も載っています。本人に合うかは、訪問リハビリなどで見てもらうときに一緒に聞いておくと確かめやすくなります。
寝たまま向きを変えたいとき
起こす前に横向きにしたい、床ずれを防ぐために向きを変えたい、という場合の手順は「家での体位変換のやり方 」にまとめています。
介護ベッドの背上げ機能があるとき
当サイトの「ポータブルトイレの選び方」で紹介したテクノエイド協会の事例(2026年9月23日に確認)では、ポータブルトイレの蹴込みをテコにして起き上がっていた例の対策として、電動ベッドの背上げ機能を使う起き上がり方が挙がっています。背上げを使う場合も、消費者庁は介護ベッドで首などを挟まれる場所の1つとして「起こしたマットレスと手すりの間」を挙げ、動かす前に手足の位置を確かめ、手元スイッチは安全な場所に置くよう呼びかけています。背上げのあとに背中を一度ベッドから離して、引っ張られた皮膚や服を戻す「背抜き」については、「介護ベッドのモーター数の選び方 」の背上げの注意の章を見てください。
介助する側の腰の負担を小さくする姿勢
厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」は、平成25年の改訂で、全介助が必要な人にはリフトなどを積極的に使い、原則として人力による人の抱上げは行わせない、という考え方を示しました。座った姿勢を保てる人にはスライディングボードなどを使うことも含めて検討する、とも書いています。これは職場で働く人を守るための指針で、家族の介護に当てはめる決まりではありません。それでも、人を抱え上げる作業が、介護の現場で避けるべきものと考えられていることは分かります。
看護者向け資料(病院での介助を想定したもの)には、次のような姿勢が載っています(資料の15〜16ページ)。家のベッドや部屋の広さで同じようにできるかは、福祉用具専門相談員や理学療法士に確認してください。
ベッドの高さを調節して、前かがみの姿勢を取らないようにします。前かがみや中腰になりそうなときは、ベッドの上などに膝をついた姿勢に置き換えます。
本人との距離が遠いほど腰への負担が大きくなるので、片膝や手をついて、本人にできるだけ近づきます。
体をひねらず、体ごと向きを変えて、正面を向いて作業します。
手順3の「自分の体重を使って起こす」は、腕の力だけで持ち上げる動きとは違う、と編集部は読んでいます。体格差が大きく、毎回無理をしていると感じるなら、起こし方と道具をケアマネジャー・理学療法士(訪問リハビリ)に相談してください。介護する側の疲れが夜の介助から来ているなら、「夜中に何度も起こされて眠れないとき 」も参考になります。
手すり・滑り止めなど、ふらつきや転倒を防ぐ道具は「転倒予防の介護用品 」にまとめています。
座ったあとにずり落ちない・倒れないための確認
健康長寿ネットの手順の最後は、体重が左右の座骨に均等にかかり、両足の裏全体が床についた状態です。座ってもらったら、この状態になっているかを見ます。
座ってすぐに手を離してよいかは、本人がどれだけ自分で姿勢を保てるかで変わります。座った姿勢でふらつくなら、手を添えておく時間を、理学療法士に確認してください。
家族が別の部屋にいる時間に、本人が一人で起き上がって端に座ることもあります。ベッドの上で起き上がったときや、端に座ったときに知らせる機器は「離床センサーの選び方 」で比べています。端に座ったあと、車椅子やポータブルトイレへ移るときの道具(スライディングボード・介助ベルトなど)は、「車椅子への移乗の道具選び 」へ。
起き上がりを助ける道具の選び方
起き上がりに使う道具は、大きく2つに分かれます。本人がつかんで自分で起きるための物(起き上がり補助ひも、小型の手すり)と、介助する人が本人の体を滑らせて位置を直すときに摩擦を減らす物(スライディングシート、介助グローブ)です。この記事に出てくる寸法・重さ・荷重は、すべてメーカーか販売店の表記で、編集部が測ったものではありません。
起き上がり補助ひも
ベッドのフレームなどに固定したひもを本人が握り、手繰り寄せながら上半身を起こす道具です。楽天で「起き上がり補助 ロープ ベッド」「起き上がり補助 ベルト ベッド 介護」と探した検索結果の上位約30件では、メーカー名や型番の記載がない商品が多く、レビューが0件のものがほとんどでした。このうち販売ページをくわしく見た3つ(雑貨shop2023のベルト、ルナリのベルト、lefekeのはしご型ストラップ)でも、価格は2,180〜4,990円、全長は約150cm〜約298cmと幅がありました。比べるときは、次の点を販売ページで見ます。
どこに、どうやって固定するか。今回見た商品には、ベッドのフレームや足元の柵に巻きつける方式がありました。引いたときに、巻きつけた先が動かないかを確かめます。取り外せる柵に巻く場合は、ベッドのメーカーか福祉用具専門相談員に確認してください。
長さと、握る所の数。寝た姿勢から手を伸ばしたときに、最初の握りに届くかを考えます。はしごのように握りが6つ付いた全長約298cmの物もあります。
荷重の表記は誰のものか 。「最大荷重150kg」のような数字が、販売店の表記なのか、試験に基づくメーカーの表示なのかを見ます。今回比べたひもの数字は販売店の表記です。
布団で使えるか。今回比べたひもの販売ページは、フレームのない布団には付けられないとしています。
スライディングシート・介助グローブ
スライディングシートは、本人の体の下に敷いて、寝ている位置を直すときの摩擦を減らす道具です。看護者向け資料は、ベッドの上の移動や体位変換などに使う物として紹介しています(資料の11ページ)。親指の形に縫った手袋型の物(例:楽々健 スライディンググローブ、約19.5×50cm・1,180円)もあります。グローブはシートと役目が重なるので、この記事の比較には入れていません。ベッドから車椅子への移乗に使うスライディングマットやボードは、「車椅子への移乗の道具選び 」を見てください。
今回比べたシートの販売ページには、使用上の注意が見当たりませんでした。メーカーの取扱説明書の例として、松吉医科器械のスライディングマット「シートマスター」の取扱説明書には、次のような注意があります。
シートを敷き込んだまま放置しない(転落・転倒の危険がある)。
使ったあと、床やベッドサイドに置きっぱなしにしない(滑ってけがをするおそれがある)。
シート本体を引っ張らず、本人の体を支えながら、重なったシートの下側を持ってゆっくり引き抜く。
介助する人がいない側には、サイドレールを付けておく。
使い方は、理学療法士・作業療法士などの専門家か、販売店に相談する。
これは1社の1製品の取扱説明書に書かれた注意で、すべてのシートに共通の決まりではありません。買った商品の取扱説明書でも確かめてください。
小型の起き上がり手すり
ベッドの横に付けて、本人がつかまって起き上がるための手すりです。介護保険の通知(老企第34号)が説明する「ベッド用手すり」は、介護ベッド(特殊寝台)の側面に取り付ける付属品で、起き上がり・立ち上がり・移乗などを行いやすくするものとされています。比較表の②は家庭用ベッドのマットレスの下に差し込む市販品で、通知のベッド用手すりとして選んだものではありません。②の販売ページには、しっかり固定したいときは固定プレートとネジでベッドの床板に固定できると書かれています。差し込んだだけで使う場合も含め、つかまる前に手すりが動かないか、すき間が広がっていないかを確かめてください。一方、ベッドの柵(サイドレール)は、同じ通知で落下防止に役立つものとされています。手すりとは目的の違う物です。
NITEの報告書は、ベッドのまわりに後から付ける手すりなどは、付け方によっては事故のリスクがあるとしています。ベッドと手すりのすき間、手すりの種類(差し込み式・介助バー)の違いは「ベッドに付ける手すりの選び方 」に詳しく書いています。つかまり方については、介護職向けの解説(介護のみらいラボ)に、柵などにつかまって引き寄せる動きよりも、ベッドに手をついて押す動きを勧めるものもあります。どの使い方が合うかは本人の状態で変わります。
比較表と、比べた3つの道具
楽天で売られている起き上がり・位置直しの道具から、使い方がそれぞれ違う3つを並べました。寸法・重さ・素材・荷重は、楽天の各販売ページの表記です。
商品 この記事で想定した使い方 大きさ・重さ・素材 固定のしかた 荷重の表記 楽天のレビュー 楽天の価格(2026年10月22日参照)
楽々健スライディングシート S(ar-094-s) 寝ている位置を直すときに体の下に敷く 約75×70cmチューブ型(袋状)・ポリエステル・重さの記載なし 固定しない使ったら外す 記載なし 49件・平均4.82 1,480円asiaresource
Sun Ruckつかまるくん SR-BH010R 本人がつかまって起きる 幅52×奥行54×高さ43〜49cm高さ3段階・約2.7kg・炭素鋼 マットレスの下に差し込む固定プレートとネジで床板に固定も可能 約100kgメーカー公式店の表記 38件・平均4.37 7,680円Sun Ruck Direct
雑貨shop2023起き上がりサポートベルト(belt07) 本人が握って引いて起きる 長さ約150cm3段階・5段階のモデルあり・約140g・ナイロン・ポリエステル ベッドのフレームや足元の柵に巻きつける 最大150kg販売店の表記 表示なし 2,180円雑貨shop2023
①滑らせて位置を直す
↔️
寝ている位置を直すときに敷く:楽々健 スライディングシート S
1,480円 (楽天のasiaresource・2026年10月22日確認。店舗・時期で変わります)
向いている方 起こす前に、ベッドの上で寝ている位置を直すことが多い まず手ごろな価格の物で試したい
気になる点 販売ページに使用上の注意や耐荷重の記載が見当たらない 使い終わったら毎回外す手間がある
楽々健ブランドのスライディングシートで、楽天のasiaresourceの販売ページでは、大きさ約75×70cm、主な素材はポリエステル、袋状に加工したチューブ型です。楽天のレビューは49件・平均4.82でした(2026年10月22日時点)。同じシリーズにLサイズ(ar-094-l)もあり、商品番号で見分けられます。使い方の注意は販売ページに無いため、選び方の章 で挙げた取扱説明書の例と、届いた商品の説明書を確認してください。Amazonの価格・出品者は確認していません。購入前に型番(ar-094-s)が同じかを確かめてください。
楽天で見る
Amazonで探す
②つかまって起きる
🛏️
マットレスの下に差し込む小型の手すり:Sun Ruck つかまるくん SR-BH010R
7,680円 (楽天のSun Ruck Direct・2026年10月22日確認。店舗・時期で変わります)
向いている方 つかまる物があれば、自分で上半身を起こせる 家庭用のベッドで、工事をせずに手すりを付けたい
気になる点 ベッドと手すりのすき間を、付けたあとに確かめる必要がある 3つの中では価格が高め
Sun Ruck(サンルック)のベッド用手すりで、楽天のメーカー公式店の販売ページでは、大きさ約幅52×奥行54×高さ43〜49cm(高さ3段階)、重さ約2.7kg、耐荷重約100kg、材質は炭素鋼、収納ポケット付きです。マットレスの下に差し込んで使い、固定プレートとネジでベッドの床板に固定することもできると書かれています。楽天のレビューは38件・平均4.37でした(2026年10月22日時点)。型番はSR-BH010Rです。Amazonの価格・出品者は確認していないので、購入前に型番が同じかを確かめてください。付けたあとのすき間の確かめ方と、介護保険との関係は「ベッドに付ける手すりの選び方 」にあります。
楽天で見る
Amazonで探す
③握って引いて起きる
🪢
ベッドのフレームに巻きつけるひも:起き上がりサポートベルト(雑貨shop2023 belt07)
2,180円 (楽天の雑貨shop2023・2026年10月22日確認。モデルや時期で変わることがあります)
向いている方 腕の力が残っていて、握る物があれば自分で起きられそう 手すりを付ける場所がないベッドで、ひもで試したい
気になる点 メーカー名・型番の記載がなく、レビューの表示もない 最大荷重150kgは販売店の表記で、第三者の試験値ではない フレームのない布団には付けられない
楽天の雑貨shop2023で売られている、ひも型の起き上がり補助です。販売ページでは、素材はナイロン・ポリエステル、長さ約150cm、重さ約140gで、ベッドのフレームや足元の柵に巻きつけて固定し、握る所が3段階・5段階のモデルから選べます。この商品を選んだ理由は、素材・長さ・重さ・固定方法・荷重の表記が販売ページにそろっていたことだけです。メーカー名・型番の記載はなく、レビューの表示もありません(2026年10月22日時点)。最大荷重150kgは販売店の表記で、第三者が試験した数値ではありません。販売ページには、使用中の破損や事故について店舗は責任を負いかねるという注記もあります。使う前に、巻きつけた先が引いても動かないかを確かめてください。Amazonでは同じ商品(belt07)を確認できていないため、楽天の販売ページのみ掲載しています。
楽天で見る
介護保険で借りられるもの
介護保険の福祉用具貸与(レンタル)で借りられる物の種類は、国の告示(平成11年厚生省告示第93号)で決まっていて、その中身を通知(平成12年 老企第34号)が説明しています。起き上がりに関わる道具は、この決まりの中で扱いが分かれます。この記事で比べた3つは、楽天で買う市販品として選んだもので、介護保険で借りられるかどうかは確かめていません。
スライディングマット(シート)とベッド用手すりは「特殊寝台付属品」
告示は「特殊寝台付属品」を、マットレス、サイドレール等であって、特殊寝台(介護ベッド)と一体的に使用されるものに限る、と定めています。通知は、その例としてサイドレール、マットレス、ベッド用手すり、テーブル、スライディングボード・スライディングマット、介助用ベルトを説明しています。「一体的に使用される」とは、介護ベッドを借りるときに併せて借りるか、すでに介護ベッドを使っている場合に借りる、という意味です。
通知は、スライディングボード・スライディングマットを、滑らせて移乗・位置交換をするための補助として使う物で、滑りやすい素材または構造の物に限るとしています。通知には「スライディングシート」という名前は出てきません。商品名が「シート」でも、通知の「スライディングマット」に当たるかは、福祉用具貸与事業所・ケアマネジャーに確認してください。ベッド用手すりは、特殊寝台の側面に取り付けられる物で、起き上がり・立ち上がり・移乗などを行いやすくする物とされています。家庭用ベッドのマットレスの下に差し込む手すりの扱いは「ベッドに付ける手すりの選び方 」で説明しています。体に巻き付けて使う介助用ベルトは、「車椅子への移乗の道具選び 」で扱っています。
要支援1・2と要介護1の方は、特殊寝台付属品の貸与が原則として介護保険の対象外です。ただし、認定調査で「起き上がり」または「寝返り」が「できない」とされた場合や、医師の医学的な所見をもとにケアマネジメントで特に必要とされ、市区町村が確認した場合などは、例外的に借りられることがあります。例外に当たるかは市区町村が判断します。要介護2以上の方は、この原則対象外の扱いは受けませんが、借りられるかどうかはケアプランで必要と認められるかによります。
起き上がり補助ひも・介助グローブは、通知に名前がない
ベッドに固定して本人が引く起き上がり補助のひも(ベルト・ロープ・はしご型)と介助グローブは、告示にも、通知が説明する特殊寝台付属品の6品目や体位変換器の説明にも、名前が出てきません。借りられるかどうかは、親が住む市区町村とケアマネジャーに確認してください。この記事で比べたひもは、市販品として買う前提で選んでいます。
床に置く手すり・家に取り付ける手すりと、自己負担の割合
告示の「手すり」は、取付けに際し工事を伴わないものに限られます。通知は、居宅の床に置くなどして転倒予防や移動・移乗の動作に役立てる型と、便器やポータブルトイレを囲んで据え置く型を挙げ、ベッド用手すりはここから除くとしています。厚生労働省の福祉用具のページでは、要支援1・2と要介護1の方でも、手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえは原則の対象外にはなりません。ただし、借りられるかどうかはケアプランで必要と認められるかによります。ネジなどで家に取り付ける手すりは貸与の「手すり」から外れ、住宅改修に当たることがあります。住宅改修は、改修事業者に相談し、ケアマネジャーなどに理由書を作ってもらい、工事の前と後に市区町村へ申請する流れです。
なお、購入費の一部が介護保険から出る「特定福祉用具販売」の品目に、この記事の道具は入っていません。借りた場合の自己負担は、原則として費用の1割(一定以上の所得がある方は2割または3割)です。本人が何割になるかは、市区町村の介護保険の窓口で確認できます。
相談の順番
厚生労働省のページは、福祉用具貸与について、ケアマネジャーと貸与事業者に相談して借りる用具を決める、と案内しています。まずケアマネジャーに、毎朝の起き上がりで何に困っているか(重くて起こせない、痛がる、本人がつかまる物がない、など)を伝えてください。借りるか買うかの考え方は「歩行器・車椅子は買うのとレンタル、どっちが得? 」にまとめています。まだ要介護認定を受けていない場合は、「親の介護は何から始める? 」で申請の入口を説明しています。
介護保険で借りる・買うの違いを見る
よくある質問
ベッドではなく布団で寝ている場合は? この記事の手順は、ベッドの端に座って両足の裏を床につけるところまでで、布団から起き上がる場合とは動きが違います。今回比べたひもも、販売ページでフレームのない布団には付けられないとされています。布団からの起き上がりを毎回手伝うのが大変なら、介護ベッドや、床に置く型の手すりを借りられるかを、ケアマネジャー・福祉用具専門相談員に相談してください。介護ベッドの種類は「介護ベッドは1モーター・2モーター・3モーターのどれ?」で説明しています。
腕を引っ張ると痛がります。どう起こせばいいですか? 痛みが強い、急に起き上がれなくなった、転んだあとから痛がる、といった場合は、起こし方を工夫する前に主治医(整形外科など)に相談し、起こし方は理学療法士に確認してください。どの向きから起こすとよいかは、痛みの原因や本人の状態で変わります。主治医や理学療法士の判断が必要なので、この記事では向きを示しません。
親のほうが体が大きく、毎回無理をして起こしています 何人で介助すればよいかを示した公的な資料は、この記事を書くときには見つかりませんでした。厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」は、原則として人力による人の抱上げは行わせないという考え方を示していますが、職場で働く人のための指針で、家族の介護の決まりではありません。毎回無理をしていると感じるなら、起こし方と道具を、ケアマネジャーを通して理学療法士(訪問リハビリ)に相談してください。
夜中のトイレのたびに起こすのがつらいです ポータブルトイレを使う場合、トイレ前面のくぼみ(蹴込み)に脚を引っ掛けてテコにして起き上がらないようにします。当サイトの「ポータブルトイレの選び方」で紹介したテクノエイド協会の事例では、対策として電動ベッドの背上げ機能を使う起き上がり方が挙がっています。置き場所と選び方は「夜中のトイレが間に合わない方に|ポータブルトイレの選び方と、寝室での置き場所」に、本人が起き上がったときに知らせる機器は「ベッドから起きたら知らせる離床センサーの選び方」にまとめています。介護する側の睡眠の取り戻し方は「夜中に何度も起こされて眠れないとき」で説明しています。夜の介助が続くなら、使えるサービスをケアマネジャーに相談してください。
起き上がりの道具は介護保険で借りられますか? スライディングマットやベッド用手すりは、通知で介護ベッドの付属品(特殊寝台付属品)として説明されていて、介護ベッドと一緒に借りるか、すでに介護ベッドを使っている場合に借りる物です。商品名が「シート」の物が対象になるかは、福祉用具貸与事業所・ケアマネジャーに確認してください。要支援1・2と要介護1の方は原則として対象外ですが、例外的に借りられる場合があり、当たるかは市区町村が判断します。要介護2以上でも、借りられるかはケアプランで必要と認められるかによります。起き上がり補助のひもや介助グローブは、告示・通知に名前が出てこないので、借りられるかは親が住む市区町村とケアマネジャーに確認してください。
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