退院して寝ている時間が長い方を迎えるとき|ベッドまわりの準備リスト

退院前に病院で聞くこと・退院日までに手配しておく物・帰ってから1週間で見直す物

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「来週には退院です」と病棟で言われたのに、親は入院前より寝ている時間が長くなっている。介護ベッドは要るのか、何を借りて何を買うのか、誰に頼めばいいのか分からないまま、退院日だけが近づいてくる。この記事は、そんな状況の家族に向けて、退院前に病院で聞くこと、退院日までに手配しておく物、帰ってから1週間で見直す物を、時期の順に並べました。表の各行には「介護保険で借りる物か、介護保険で買う物か、自費で買う物か」の区分を付けています。必要な物は本人の状態で変わるので、ここに挙げるのはよく使われる物の一覧です。最終的には、主治医、病院の地域連携室(医療ソーシャルワーカー)、ケアマネジャー、福祉用具専門相談員に相談して決めてください。

先に結論

退院前に、病院で「どの動作がどこまでできるか」と「家に必要な物」を聞いておきます。ケアマネジャーが決まっていなければ、病院の地域連携室か地域包括支援センターに相談して、先に相談先を決めます。介護ベッド(付属のマットレスを含む)と、夜のトイレをどうするか(ポータブルトイレか、おむつや尿器か)の2点は、退院日までに手配を済ませます。床ずれが心配と病院で言われた場合は、床ずれ防止用のマットレスも加えます。防水シーツは自費なので先に買っておけます。クッションや着替えやすい服などの小物は、帰ってから様子を見て足しても間に合います。 → 退院日までの一覧を見る

自費で買う物の例3つ(防水シーツは先に、クッションと服は様子を見てから)

価格・仕様は変わることがあります。購入前に、下の各商品の説明と販売ページで確認してください。

退院前に病院で聞いておくこと

家に何が要るかは、本人がいま何をどこまで一人でできるかで決まります。入院中の様子をいちばん知っているのは病棟の看護師やリハビリの担当者なので、退院日が決まったら、次のことを聞いておきます。メモにして面会のときに持っていくと、聞きもらしが減ります。

相談の窓口は、病院の地域連携室(医療相談室などとも呼ばれ、医療ソーシャルワーカーがいる部署)です。東京都の案内では、多くの病院にこうした部署があり、退院後の経済面や公的な支援制度も相談できるとしています(東京都保健医療局「入院時の生活、転退院の対応」、2026年10月22日参照)。ケアマネジャーがまだ決まっていなければ、地域連携室か、親が住む地域の地域包括支援センターに相談すると、探し方を教えてもらえます。

病状などで病院と家の側の連携が必要な場合は、退院前に「退院前カンファレンス」という話し合いが開かれることがあります。出席するのは、本人と家族、病院の主治医・病棟看護師・理学療法士・医療ソーシャルワーカー、家の側の訪問診療医・訪問看護師・ケアマネジャーなどで、顔ぶれは病気や状況で変わります(東京都保健医療局、滋賀県「退院支援について」、いずれも2026年10月22日参照)。すべての方に開かれるわけではないので、開かれない場合も、上の項目は病棟の看護師か地域連携室に聞いておきます。

要介護認定をまだ申請していない場合、入院中から申請できる市区町村もありますが、状態が安定してからの申請を求めるところや、退院の見込みが立っていることなどを条件にするところもあります(例:奈良市、倉敷市、2026年10月22日参照)。申請の時期は、病院の地域連携室と親が住む市区町村に相談して決めてください。申請の手順は「親の介護は何から始める?最初の電話と要介護認定の手続き」を読んでください。

退院日までに手配しておく物

退院した日の夜から困るのは、寝る場所とトイレです。次の表は、退院日までに「借りるか・買うか・今あるもので済ませるか」を決めて、手配しておきたい物です。介護保険で借りる物は、ケアマネジャーが作るケアプランに沿って福祉用具の事業者が届けるので、退院日に合わせて届けてもらえるよう、早めにケアマネジャーに手配を頼みます。

物何のため区分詳しい記事
介護ベッド(特殊寝台)と付属品背を上げて起き上がりやすくする。高さを変えて立ち上がりや介助をしやすくする介護保険で借りる
原則要介護2以上(要支援1・2、要介護1は例外の場合のみ)
介護ベッドのモーター数の選び方
床ずれ防止用のマットレス床ずれが心配と病院で言われたときに、体にかかる圧を分散する介護保険で借りる(床ずれ防止用具)
原則要介護2以上(要支援1・2、要介護1は例外の場合のみ)
床ずれの初期サインの見つけ方
ポータブルトイレトイレまで歩くのが難しいとき、夜中にトイレが間に合わないとき介護保険で買う(腰掛便座)
入院中に買うと、支給の対象外にする市区町村があります。買う前に病院の相談員かケアマネジャーを通して市区町村に確認してください
ポータブルトイレの選び方
福祉用具を買う申請の流れ
おむつ・尿パッド・尿器トイレに行けないとき、夜間の失敗に備える自費で買う
貸与・購入の種目名には含まれていません(告示第93号・第94号の種目名と照合)
排泄ケアの介護用品
防水シーツ汚れたときに、マットレスや布団まで濡らさない自費で買う
先に買っても介護保険の問題はない
防水シーツの選び方

※区分は、厚生労働省の告示と通知(介護保険の章で説明)に当てはめた整理です。実際に介護保険が使えるかは、本人の要介護度と市区町村の判断で決まります。

おむつを使う場合は、退院してからの買い足しが続きます。実家に定期的に届ける方法は「おむつの定期便を実家へ届ける手順」に手順があります。

寝る場所の配置

介護ベッドを借りるかどうかが決まったら、置く部屋と向きを決めます。家の造りと本人の動き方で答えが変わるので、次の点を見て、迷ったら、病院の理学療法士やケアマネジャー、福祉用具専門相談員に相談すると決めやすくなります。

介護ベッドまわりの事故について、消費者庁は2020年9月16日に注意を呼びかけています。消費者庁の事故情報データバンクには、2015年1月から2020年7月末までの約5年間に、介護ベッドの手すり等に関する事故が36件寄せられ、うち21件が死亡事故でした(因果関係が確認されていない事例を含みます。消費者庁ニュースリリース、2026年10月22日参照)。事故の状況は、手すり等とベッドの間に挟まるものが最も多く、次いで手すり等の隙間に腕が挟まるものでした。消費者庁が挙げる注意点は次の3つです(消費者庁の注意喚起ページ、2026年10月22日参照)。

電動ベッドが退院日に合わせて届く場合、家族が初めて動かすのもその日になります。届いたときに、福祉用具の事業者に操作のしかたと取扱説明書の注意を一緒に確かめてもらうと安心です。

退院後1週間で見直す物

家に帰ってからの数日で、入院中は気づかなかった困りごとが出てくることがあります。起き上がりに手間取る、ベッドから車椅子に移すのが大変、横向きの姿勢が崩れる、着替えに時間がかかる、夜中に一人で起きようとする、などです。次の表は、そうした様子を見てから足すことが多い物です。

物こんな様子なら区分詳しい記事
介護ベッドに取り付ける手すり(介助バーなど)ベッドの端に座る・立ち上がるときに、つかまる所がほしい介護保険で借りる(特殊寝台付属品)
介護ベッドとセットが前提で、原則要介護2以上
ベッドに付ける手すりの選び方
床に置くタイプの手すり布団や家庭用ベッドから立ち上がるときに、つかまる所がほしい介護保険で借りる(手すり)
要支援の方も原則対象
家庭用ベッドに差し込む手すり今のベッドを使い続けたい自費で買う物になることが多い
介護保険の種目に当てはまりにくい。扱いは製品と市区町村で違うので、福祉用具専門相談員に確認
スライディングボード・介助ベルトベッドから車椅子やポータブルトイレに移すのが大変介護保険で借りる(特殊寝台付属品)
原則要介護2以上
スライディングボードの選び方
体位変換・姿勢を保つクッション自分で寝返りが難しい、横向きの姿勢が崩れる体位を変える機能がある物は、介護保険の体位変換器として借りられる場合がある(原則要介護2以上)。体位を保つだけの物は対象外で自費体位変換のやり方とクッションの選び方
着替えやすい服(前開きの寝間着など)かぶる服の着替えに時間がかかる、腕が上がりにくい自費で買う前開きの介護用の服とパジャマの選び方
離床センサー(夜間の見守り)夜中に一人で起きて歩こうとする、転ばないか心配介護保険の認知症老人徘徊感知機器として借りられる場合がある
告示では認知症の方が屋外へ出ようとしたときなどに知らせる機器とされ、転倒が心配というだけでは対象にならないことがある。要支援1・2、要介護1は原則対象外。扱いはケアマネジャーに確認
離床センサーの選び方

※介護保険で借りる物は、ケアマネジャーに様子を伝えてケアプランを見直してもらってから借りる流れになります。区分の根拠は介護保険の章にまとめています。

歩いて退院する方の家の整え方(廊下や玄関の段差など)は、この記事では扱っていません。杖や歩行器などは「歩行・移動の介護用品」から探せます。

家族だけで抱えないために

寝ている時間の長い方の介護は、物をそろえても、家族の手だけでは足りなくなることがあります。家に来てもらうサービスや、短い期間あずける先を、退院前から頭に入れておくと楽になります。介護保険のサービスをどれだけ使えるかはケアプランで決まるので、相談先はケアマネジャーです。訪問看護は、病気や状態によって医療保険で使う場合もあるので、主治医か病院の地域連携室にも確認してください。

自費で買う物の例3つ(役割別)

介護保険で借りる物は、ケアマネジャーと福祉用具の事業者を通して決まるので、ここでは自費で買うことが多く、役割が重ならない3つを挙げます。防水シーツは退院前に用意しておけます。クッションと服は、病院で体の向きの変え方や着替えの様子を聞き、家での様子を見てから選んでも間に合います。どれも楽天の販売ページの表記をもとに整理したもので、編集部は実物を試していません。

商品使う場面大きさ・素材など洗濯介護保険楽天の価格(税込・2026年10月22日参照)
Tetote
防水シーツ 耐久デニム 部分用 MT-7050
退院前から。寝具を汚れから守る90×170cm(防水部分120cm)。表はデニム(ポリエステル65%・綿35%)、裏はポリエステル100%商品名に乾燥機対応とある。細かい条件は洗濯表示で確認種目外(自費)1枚 2,880円
送料別。2枚組などのセットもあり・あんしん介護サービス
モルテン
ポジショニングピロー ピーチ ノーマル MPHMT
帰ってから。病院で聞いた体の向きに合わせて当てる幅31×長さ41cm・1.2kg商品名に丸洗い可とある借りられるかは確かめていない(ここでは自費で買う例)5,368円
送料無料の表示・介護BOXパンドラ
せたがや介護
大きめボタンストレッチパジャマ(婦人)sa3630
帰ってから。寝間着の着替えに時間がかかるとき前開き・大きめボタンの上下。ポリエステル95%・ポリウレタン5%、M〜4L洗濯表示の欄に「洗濯機OK / 乾燥機OK」種目外(自費)4,378円〜4,818円
サイズで変わる・送料別・せたがや介護

※寸法・素材・洗濯の表示は楽天の各販売ページの表記です。価格は2026年10月22日に楽天の各販売ページに表示されていた税込の金額で、変わることがあります。購入画面で確認してください。

以下は順位ではなく、役割ごとの選択肢です。編集部は実物を試しておらず、点数付けもしていません。

①寝具を守る

洗って繰り返し使う部分用:Tetote 防水シーツ 耐久デニム 部分用 MT-7050

1枚 税込2,880円(楽天のあんしん介護サービス・2026年10月22日確認。送料別)

向いている方
  • 使い捨てではなく、洗って何度も使いたい
  • 腰からおしりのあたりだけを覆えればよい
気になる点
  • 同じページで1枚・2枚組・5枚組などを選ぶ形式なので、買うときに枚数を確かめる必要がある
  • 重さの記載が見当たらない

楽天のあんしん介護サービスの販売ページでは、大きさ90×170cm(うち防水部分120cm)、表面はデニム(ポリエステル65%・綿35%)、裏面はポリエステル100%、間に防水のポリウレタンのラミネートがある作りで、商品名に乾燥機対応とあります。価格は1枚が税込2,880円で、2枚組・5枚組などのセットも同じページで選べます。送料は別です。洗濯の細かい条件は、届いた商品の洗濯表示で確かめます。寝具の測り方や、使い捨てとの違いは「介護用の防水シーツの選び方」へ。

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②姿勢を支える

体の一部に当てる枕型:モルテン ポジショニングピロー ピーチ ノーマル MPHMT

税込5,368円(楽天の介護BOXパンドラ・2026年10月22日確認。店舗・時期で変わります)

向いている方
  • 横向きにしたとき、脚の重なるところなどに当てる物がほしい
  • まず1つ、自費で試してみたい
気になる点
  • 介護保険で借りられるかは確かめていない商品で、ここでは自費で買う場合の例
  • 同じ「ピーチ」にワイドという別の大きさがあり、寸法と重さが違う

楽天の介護BOXパンドラの販売ページでは、型番MPHMT、幅31×長さ41cm、重さ1.2kgです。「ピーチ ワイド」は大きさの違う別の商品なので、買うときは型番がMPHMTかを確かめます。介護保険の体位変換器は、告示で体位を変えやすくする機能がある物に限られ、体位を保つことだけが目的の物は対象外とされています(介護保険の章)。借りられる物があるかは、ケアマネジャーか福祉用具専門相談員に製品名を伝えて確認してください。入れる場所や向きの変え方は「家での体位変換のやり方と、体位変換クッションの選び方」に手順があります。

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③着替えを楽に

前開き・大きめボタンの寝間着:せたがや介護 大きめボタンストレッチパジャマ(婦人)

税込4,378円〜4,818円(楽天のせたがや介護・2026年10月22日確認。サイズ・時期で変わります。送料別)

向いている方
  • かぶるパジャマだと、首や腕を通すところで止まる
  • ほとんど寝て過ごしていて、寝間着でいる時間が長い
気になる点
  • 婦人用で、男性用ではない
  • ボタンをつまめないなら、スナップや面ファスナーの物のほうが合う場合がある

前開きで大きめボタンの、上下セットのパジャマです。販売ページの表示では、素材はポリエステル95%・ポリウレタン5%の伸びる生地、サイズはM〜4Lで、洗濯表示の欄に「洗濯機OK / 乾燥機OK」とあります。男性用の前開きパジャマや、ボタンをつまめない方に向く留め方は「親の着替えに時間がかかる・嫌がるとき」で比べています。

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介護保険で借りる物・買う物・自費の物の分け方

介護保険の福祉用具は、借りる(貸与)のが原則です。他人が使った物を使うことに抵抗がある物(入浴や排泄に使う物)や、使うと形が変わって再び使えない物だけが、買う(特定福祉用具販売)対象になります。買う物は、年間10万円が支給の上限の基準です(厚生労働省「福祉用具・住宅改修の概要」、2026年10月22日参照)。自己負担は原則1割で、所得に応じて2割・3割になります(負担割合は介護保険負担割合証か市区町村で確認)。借りるか買うかの損得は「歩行器・車椅子は買う?借りる?」で比べています。

借りる13種目と買う種目

介護保険で借りられる種目は、告示で次の13種目と決まっています。車いす、車いす付属品、特殊寝台(介護ベッド)、特殊寝台付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト(つり具の部分を除く)、自動排泄処理装置です(平成11年厚生省告示第93号、2026年10月22日参照)。厚生労働省の概要資料では付属品を本体と同じ行にまとめているため11項目に見えますが、中身は同じです。

ベッドまわりで関係する種目の中身は、通知で次のように説明されています(厚生労働省 告示に関する解釈通知、2026年10月22日参照)。

介護保険で買う種目は、腰掛便座(ポータブルトイレなど)、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具の部分です。2024年4月からは、固定用スロープ・歩行器(歩行車を除く)・歩行補助つえ(松葉づえを除く)について、借りるか買うかを選べるようになりました(厚生労働省「福祉用具・住宅改修の概要」、介護保険最新情報Vol.1296、2026年10月22日参照)。介護ベッド・床ずれ防止用具・体位変換器は、この選べる対象には入っていません。

防水シーツ、体位を保つだけのクッション、着替えの服、おむつは、借りる種目にも買う種目にも入っていないので、自費で買う物です。介護保険で買うときの手続きは「介護保険で福祉用具を買う申請の流れと書類」を読んでください。

要支援1・2、要介護1の方の注意

要支援1・2、要介護1の方は、介護ベッド(特殊寝台)とその付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、車いすとその付属品、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト(つり具の部分を除く)、自動排泄処理装置を、介護保険で借りることが原則としてできません(介護保険最新情報Vol.1296、2026年10月22日参照)。手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえは、この一覧に入っていません。

ただし、次のどちらかに当たる場合は、例外として借りられることがあります(同資料)。

例外に当たるかは個別に判断されます。親が当てはまりそうなら、ケアマネジャーか親が住む市区町村に相談してください。要支援・要介護の区分の目安は「要支援1〜要介護5の目安と区分の違い」へ。

介護保険のサービスが退院日に間に合わないとき

要介護認定の結果は、原則として申請から30日以内に出ることになっていますが、延びることもあります(介護保険法第27条、2026年10月22日参照。申請から結果までの流れは「親の介護は何から始める?」で確かめられます)。認定の結果が出る前に退院日が来ることもあります。

認定は、申請した日にさかのぼって効力が生じます(介護保険法第27条第8項)。厚生労働省の資料にも「要介護認定申請中に暫定ケアプランに基づく介護サービス提供も可能」と書かれています(厚生労働省「要介護認定の認定審査期間について」、2026年10月22日参照)。ただし、結果が出る前に使い始めるには、ケアマネジャー(または地域包括支援センター)に暫定のケアプランを作ってもらうのが前提です。プランなしで使うと介護保険が使えないと案内している市区町村もあります。

注意したいのは、認定の結果が見込みより軽かった場合です。暫定ケアプランに沿って使った場合は、認定が出たあと介護保険が適用され得ます。一方で、プランなしで使った場合や、認定が非該当・軽い区分だった場合は、全額または一部が自己負担になることがあります。たとえば要支援1・2、要介護1の結果だった場合、介護ベッドは原則として介護保険の対象外なので、その期間は自費になることがあります。

扱いは市区町村で違うため、使い始める前に、親が住む市区町村かケアマネジャーに確認してください。退院が決まったら、退院日・申請した日・本人の状態を、病院の地域連携室とケアマネジャー(いなければ地域包括支援センター)に早めに伝えておくと、手配の相談がしやすくなります。

手すりの取り付けなどの住宅改修は、工事の前に市区町村への事前申請が必要で、入院中の工事が支給の対象になるかは市区町村によって違います。退院前に工事したい場合は、着工前に市区町村に確認してください。手順は「介護保険の住宅改修の申請の流れと書類」にあります。

よくある質問

介護ベッドは退院日に間に合いますか?

介護保険で借りる場合は、ケアマネジャーがケアプランに入れてから福祉用具の事業者が届ける流れなので、退院日が決まったらすぐ、病院の地域連携室とケアマネジャーに伝えて手配を頼むのが近道です。認定の結果がまだなら、暫定のケアプランで借り始められる場合があります。結果が要支援1・2、要介護1だった場合、介護ベッドは原則として介護保険の対象外で、その期間は自費になることがあります。間に合うか、費用がどうなるかは、ケアマネジャーと親が住む市区町村に確認してください。

要介護認定がまだ出ていません。どうすればいいですか?

認定は申請した日にさかのぼって効力が生じ、厚生労働省の資料には、申請中でも暫定のケアプランに基づくサービス提供ができると書かれています。ただし、結果が出る前に使い始めるには、ケアマネジャーか地域包括支援センターに暫定のケアプランを作ってもらうのが前提です。結果が見込みより軽い区分や非該当だった場合、対象外の分や限度額を超えた分は自己負担になります。扱いは市区町村で違うので、使い始める前に確認してください。

布団のままではだめですか?

一律には決まっていません。布団から起き上がって立てるか、介助する人が腰を痛めずに手を貸せるか、トイレまで行けるかで変わります。布団や家庭用ベッドのまま、床に置くタイプの手すりを借りる方法もあり、こちらは要支援の方も原則として介護保険の対象です。どちらがよいかは、病院の理学療法士やケアマネジャーに、本人の起き上がり方を伝えて相談してください。

何を先に買えばいいですか?

防水シーツや着替えやすい服のような自費の小物は、先に買っても介護保険の問題はありません。ポータブルトイレを介護保険で買う場合は、入院中に買うと支給の対象外にする市区町村があるので、買う前に病院の相談員かケアマネジャーを通して市区町村に確認してください。姿勢を支えるクッションは、病院で体の向きの変え方を聞き、家での様子を見てからでも間に合います。

費用はいくらかかりますか?

介護保険で借りる物・買う物の自己負担は原則1割で、所得に応じて2割・3割になります。買う物は、いったん全額を払ってあとで払い戻しを受ける場合があるので、払い方は「介護保険で福祉用具を買う申請の流れと書類」で確かめ、市区町村にも確認してください。借りる物の月々の金額は、商品と事業者によって違うので、ケアマネジャーと福祉用具の事業者に見積もりを出してもらってください。介護保険で買う物は、年間10万円が支給の上限の基準です。この記事で挙げた自費の3つの楽天での表示価格は、Tetoteの防水シーツが1枚税込2,880円(送料別)、モルテンのピーチ ノーマルが税込5,368円、せたがや介護のパジャマが税込4,378円〜4,818円(サイズで変わる・送料別)でした(2026年10月22日確認)。

自費で買う物の例3つを見る