床ずれ(褥瘡)の初期サインの見つけ方|赤みの確かめ方と、座る時間が長い方のクッション
お尻や腰骨のあたりの赤みに気づいて、「これは床ずれ?」と思ったら
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たとえば、帰省しておむつを替えていたら、お尻の真ん中あたりが赤くなっていた。退院のときに「床ずれに気をつけてください」と言われたものの、どこを見ればいいのかは聞きそびれた。この記事では、床ずれ(医学的には褥瘡〈じょくそう〉)の始まりを家族が早く見つけられるよう、毎日どこを見るか、見つけたら何をするかを順に書きます。後半では、座る時間が長い方のクッションと、介護保険で借りられるものを整理します。編集部は商品を使って比べておらず、内容は公的機関・学会の資料とメーカー・販売店の商品ページで確かめたものです。
先に結論
床ずれは、骨が出っぱっていて体重がかかる場所にできやすいので、寝ているときはお尻・かかと・後頭部、横向きなら肩・腰骨、座っているときはお尻を、着替えやおむつ交換のついでに毎日見ます。
赤いところを見つけたら、千葉県の案内では、指で3秒ほど軽く押して白っぽく変わるかを見る方法が紹介されています。押しても赤みが消えないときは、早めに主治医・訪問看護師に相談してください。床ずれかどうかの見分けは医療職が行います。
相談するまでのあいだは、赤い場所に体重がかからない姿勢にします。赤い場所をもんだりさすったりはしません。
椅子や車椅子に座る時間が長い方は、座りっぱなしにしないよう時間を区切り、体圧分散をうたうクッションも検討します。赤みや痛みがあるときは、クッションを選ぶ前に主治医・訪問看護師に相談してください。クッションはゲル・ウレタン・エアで重さや手入れが違います。 → 比較表と3つのクッションへ
床ずれはなぜできる?
日本褥瘡学会の一般向けページは、床ずれを「体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうこと」と説明しています。私たちは眠っている間に寝返りを打ったり、長く座っているときにお尻を浮かせたりして、同じ場所が押され続けないようにしています。自分で体の向きを変えられなくなると、同じ場所が長い時間押され続け、皮膚に酸素や栄養が届きにくくなります。皮膚の表面だけでなく、骨に近い深いところが傷んでいる場合もあると、同じページに書かれています。
押されること以外にも、栄養状態が悪い、排泄物や汗で皮膚がふやけている、むくみが強い、摩擦やずれがくり返される、といった条件が重なると床ずれになりやすい、と日本褥瘡学会は説明しています。やせて骨が出てくると押されたりずれたりしやすくなるため、お尻やかかとによくできる、と長寿科学振興財団の「健康長寿ネット」も説明しています。
湿りとシーツのシワ
おむつの中が湿ったままになっていたり、汗をかいたままだったりすると、皮膚がふやけて傷つきやすくなります。日本褥瘡学会のページは、排泄物がついた状態が長く続くと皮膚トラブルから床ずれにつながりやすいとして、洗ったあとに皮膚を守るクリームを塗ることや、こすらずに洗うことを勧めています。体の向きを変えるときに寝間着のしわで押されないよう整えることにも触れています。寝具の防水やシーツの選び方は「介護用の防水シーツの選び方」で、おむつまわりの洗い方と保湿は「高齢者のおむつかぶれ・お尻の赤み」で説明しています。おむつ選びから始める排泄ケア全体の流れは「親の排泄ケア、何から始める?」にまとめています。
ずらして動かすと皮膚がこすれる
ベッドの上で体を引きずるように動かすと、皮膚がこすれたり、皮膚と骨のあいだがずれたりします。日本褥瘡学会のページは、体位を変えるときは摩擦やずれを避けるために、できれば2人で行い、1人のときは体の部分を少しずつ動かす方法や、スライディングシートなどの回転しやすいシートを使う方法を紹介しています。ベッドから車椅子へ移すときの道具は「ベッドから車椅子へ一人で移せないときの道具選び」で扱っています。
できやすい場所|寝ているとき・座っているとき
日本褥瘡学会のページは「骨が突き出した部位は強く圧迫されて、褥瘡ができやすくなります」とし、できやすい場所は寝ている体の向きや姿勢で変わると説明しています。健康長寿ネットの看護のページでは、姿勢ごとに次のように書かれています。
| 姿勢 | できやすいといわれる場所 | 見るときの目安 |
| あおむけで寝ている | お尻・かかと・後頭部 | お尻は真ん中の骨が出たあたり。かかとは布団に当たる面。後頭部は髪に隠れるので手でかき分けて見る |
| 横向きで寝ている | 肩・腰骨 | 下になっている側の肩と、腰の横の骨が出たところ |
| 椅子・車椅子に座っている | お尻・背中 | 座ったときに座面に当たるお尻の骨のあたりと、背もたれに当たる背中 |
座っているときにお尻の骨(坐骨)に体重が集まることは、車椅子用クッションのメーカーも製品説明の前提にしています(ケープの「デュオジェルクッション」は、左右の太ももの裏で体重を受けて坐骨にかかる圧を分散する構造と説明しています)。同じ人でも、寝ている時間が長い日と座っている時間が長い日では、先に見る場所が変わります。寝ている時間が長い日はお尻・かかと・後頭部(横向きが多いなら肩・腰骨)、座っている時間が長い日はお尻と背中を先に見てください。
初期サインの見分け方と、見つけたときにすること
赤みの確かめ方
千葉県の公式サイトの「よくある質問」には、「寝たきりの母の身体を拭いているときに、腰骨のところが赤くなっているのを見つけました」という質問が載っています。回答では、床ずれのサインは皮膚の赤みで、人差し指で赤い部分を軽く3秒ほど押し、白っぽく変わるかどうかを見る方法が紹介されています。そのうえで、「押したときに白く変化し、離すと再び赤くなるものは褥瘡ではありません」「押しても赤みが消えずそのままの状態であれば、初期の褥瘡と考えます」と説明されています。
ただ、これは目安として紹介されている確かめ方で、家族が「床ずれだ」「床ずれではない」と決めるためのものではありません。見分けは医療職が行います。押しても赤みが消えないときは、早めに主治医・訪問看護師に相談してください。押すと白くなる赤みでも、気になるときや本人が痛がるときは、主治医・訪問看護師に伝えてください。
おむつが当たる場所の赤みは、おむつかぶれのこともあれば、床ずれの始まりのこともあります。どちらかの見分けも医療職が行うものなので、「高齢者のおむつかぶれ・お尻の赤み」と同じく、見てもらう対象に入れておいてください。
見つけたら|その場所に体重をかけない姿勢にして、主治医・訪問看護師・ケアマネジャーに相談
日本褥瘡学会のページと千葉県の回答は、どちらも、赤い場所が押されないように体の向きを変えることを最初の対処に挙げています。千葉県の回答は、赤い場所が下にならないように注意し、手を入れて押されていないか確かめるのもよい、としています。そのうえで、どんな対策が要るかを含めて早めに医療機関に相談するよう書いています。
- 赤い場所、いつ気づいたか、大きさ(硬貨と比べるなど)を、メモか写真で残しておくと、相談のときに伝えやすくなります。
- 訪問看護を使っているなら訪問看護師に、使っていなければ主治医(かかりつけ医)に連絡します。
- 介護サービスを使っているなら、ケアマネジャーにも伝えます。寝具やクッション、訪問看護の回数の見直しは、ケアマネジャーを通して話が進みます。
- 施設に入っている場合は、施設の看護職員に、いつから赤いのか、どう対応しているのかを聞いてかまいません。
塗り薬や貼るもの(ドレッシング材)の選び方は、この記事では扱いません。どれを使うかは医療職が決めます。
やらないこと|骨の出っぱった所をマッサージしない
赤いところを見ると、さすって血のめぐりをよくしたくなります。日本褥瘡学会の「褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版・2015年)」は、骨の出っぱった所へのマッサージは「行わないよう勧められる」としています。根拠として、マッサージをした群と体の向きを変えるだけの群で、床ずれのでき方に差がなかった研究などが挙げられています。気になるときは、自己判断でもんだりせず、最新の考え方も含めて主治医・訪問看護師に相談してください。
毎日の確認の手順|着替え・おむつ交換・入浴のついでに
床ずれのためだけに時間を取らなくても、体に触れる場面のついでに見ることができます。順番を決めておくと、見落としが減ります。
- おむつ交換・トイレの介助のとき:お尻の真ん中の骨のあたりと、お尻の左右を見ます。湿っていたら、こすらずに汚れを落として乾かします。
- 着替えのとき:背中、肩、横向きで寝ることが多いなら下になる側の腰骨を見ます。寝間着のしわや縫い目が当たっていた跡が残っていないかも見ます。
- 靴下を替えるとき:かかとの後ろと、くるぶしを見ます。
- 入浴や体を拭くとき:上の場所をまとめて見られる機会です。後頭部は髪をかき分けて見ます。千葉県の質問も、体を拭いているときに気づいた例です。
- 赤い場所があったら:千葉県の案内にある方法(指で軽く押して白っぽく変わるか)を目安に見て、場所と日付を記録し、前の章のとおり相談につなぎます。床ずれかどうかの見分けは医療職が行います。
季節によって、気をつけたいことが変わります。夏は汗で皮膚がふやけやすく、日本褥瘡学会のページは汗や排泄物による皮膚のふやけを床ずれになりやすい条件に挙げています。冬は皮膚が乾燥しやすく、同じページは日ごろから保湿クリームなどを塗ることを勧めています。
寝ている時間が長くなってきたら、マットレスの見直しも検討の対象になります。日本褥瘡学会のページは、体の向きを変える間隔を「基本的に2時間を超えない範囲」とし、粘弾性フォームマットレス(ゆっくり沈んで体の形になじむ、いわゆる低反発のマットレス)などを使う場合は4時間を超えない範囲でもよいとしています。間隔は本人の状態と使っている寝具で変わるので、訪問看護師・主治医に確認してください。マットレスの種類や借り方は、ケアマネジャー・福祉用具専門相談員に相談してください。
座る時間が長い方のクッションの選び方
退院後や、足腰が弱って、日中のほとんどを椅子や車椅子で過ごす方もいます。日本褥瘡学会のガイドライン(第4版・2015年)は、高齢者が座るときには、脊髄損傷の方が使う体圧再分散クッションを使うことを勧めています。根拠になった研究では、お尻の坐骨のあたりでは床ずれのでき方が減ったものの、尾骨・仙骨のあたりでは差がはっきりしませんでした。クッションは「体圧を分散する」とメーカーがうたう道具で、敷いたから床ずれができないというものではありません。この記事で比べた3つが、ガイドラインのいう「脊髄損傷者に使用される体圧再分散クッション」に当たるかは、メーカー・販売店の資料からは確認できていません。床ずれの心配が大きい方のクッションは、福祉用具専門相談員・訪問看護師と相談して選んでください。
座る時間を区切る
同じガイドライン(第4版)は、自分で姿勢を変えられない高齢者には、続けて座る時間を制限することを勧めています。自分で姿勢を変えられる方なら、15分ごとに姿勢を変えるのを「行ってもよい」としています。15分ごとは、自分でお尻を浮かせたり体を傾けたりできる方の場合の話です。自分で動けない方の座る時間をどのくらいにするかは、本人の状態で変わるので、訪問看護師・主治医・リハビリの担当者に相談してください。
素材の違い(ゲル・ウレタン・エア)
ガイドライン(第4版)は、素材の順位を示していません。この記事でも優劣は付けず、メーカーと販売店が示す仕様の違いとして並べます。
- ゲル(ジェル):比べた商品は厚さ3.5cmで1.1kg、7.0cmで2.2kgで、比べたウレタンの型(500g)より重めです。空気の調整は要りません。
- ウレタン:比べた商品は500gと軽く、空気の調整は要りません。前と後ろで厚さを変えてある型があります。
- エア(空気):比べた商品は約0.6kgと軽い一方、付属のポンプで空気の量を調整します。販売ページには、手や指先に障害のある方や体幹の保持が難しい方は、ほかの人に調整を頼むよう書かれています。
どの素材が合うかは、本人の座り方や体格、骨の出方で変わります。迷ったら、福祉用具専門相談員や訪問看護師に、ふだんの座り方を伝えて相談してください。
座面の寸法と、椅子・車椅子の幅・足が浮かないか
比べた3つは39〜42cm角です。敷く前に、椅子や車椅子の座面の幅と奥行を測り、はみ出さないか、小さすぎて座面のふちにお尻が乗らないかを確かめます。厚さのぶん座る位置が高くなるので、足の裏が床や足台に着くか、テーブルや肘掛けとの高さが合うかも見ておきます。食卓の椅子で姿勢を整える考え方は「食事中にむせる・体が傾く方の食べる姿勢」で説明しています。車椅子の場合は、足台の高さなどの調整が要ることもあるので、車椅子を借りている事業所の福祉用具専門相談員に相談してください。
カバーが洗えるか・防水か/前後の向きがあるか
おむつを使っている方や、汗をかきやすい方には、カバーの手入れが大事になります。比べた3つでも、ゲルの型は販売ページに「カバーはもちろん、中身もご家庭で水洗い可能」とあり、ウレタンの型はメーカーが防水・抗菌加工のカバーを「簡単に拭き掃除できます」と説明し、エアの型は失禁対応のカバーが付いていて「カバーとクッションは洗える」と書かれています。洗い方は、それぞれの取扱説明書を確認してください。
前と後ろで形や厚さが違うクッションは、向きを逆に置くと、メーカーが説明する支え方になりません。ケープのマイクッションは前側を薄く(5cm)してあり、デュオジェルクッションは後ろ側にジェル、前側に太ももを支える素材を使っています。向きがあるかは、商品ページと取扱説明書で確かめてから置いてください。
円座(ドーナツ型)は選ばない理由
お尻の骨が当たるところを浮かせようとして、真ん中に穴のあいたドーナツ型のクッション(円座)を考える方もいます。日本褥瘡学会のガイドライン(第4版・2015年)は、円座は「用いないように勧められる」としています。根拠として、海外の褥瘡のガイドライン(NPUAP/EPUAP、WOCN)もドーナツ型の用具を避けるよう記載していることなどが挙げられています。この記事の比較表にも、円座や穴あきのクッションは入れていません。使うかどうかは、最新の考え方も含めて主治医・訪問看護師に相談してください。
比較表と、比べた3つのクッション
椅子や車椅子に敷く体圧分散クッションから、中身の素材が重ならない3つを並べました。どれも寸法・重さ・カバーをメーカーか楽天の販売店ページで確かめられたものです。どれがよいかの順位ではありません。すでに床ずれがある方や、赤みが続いている方のクッションは、医療職・福祉用具専門相談員と相談して選ぶことになるので、この3つで足りるとは考えないでください。
| 商品 | 中身の素材 | 寸法・重さ | 空気の調整 | カバー・置く向き | 対象・注意(販売ページ・メーカーの記載) | 楽天の価格(税込・2026年10月22日確認) |
イコールケアプロダクツ ピタ・シートクッション | ジェル(熱可塑性エラストマー) | 40×40cm、厚さ3.5/5.5/7.0cm 1.1/1.2/2.2kg | 不要 | ポリエステル。カバーも中身も家庭で水洗いできると販売ページに記載。置く向きの記載なし | 対象者の記載なし(車椅子のほか、運転・デスクワーク向けにも販売) | 8,000円(3.5cm) 9,480円(5.5cm) 15,800円(7.0cm) |
ケープ マイクッション CK-398 | 2層構造のウレタンフォーム | 幅39×奥行39×厚さ8(前側5)cm 500g | 不要 | 上面は防水・抗菌加工の布、下面はすべり止め加工。メーカーは拭き掃除できると説明(洗濯の可否は確認できず)。前側が薄いので向きあり | 車椅子の布の座面(スリングシート)のたわみを解消する構造とメーカーが説明 | 7,646円 介護もーる |
ロホ モザイククッション 失禁対応カバー付 | 空気(本体PVC) | 42×42cm、セルの高さ約7.5cm(カバーに入れると約5cm) 約0.6kg | 要(付属の手動ポンプ) | 失禁対応カバー(ポリウレタンコーティングポリエステル)。カバーとクッションは洗えると記載。置く向きの記載なし | 座位保持が可能な方向け。すでに床ずれができている方・できやすい方には、販売店がすすめていない | 19,030円 総合福祉アビリティーズ |
「食事中にむせる・体が傾く方の食べる姿勢」で取り上げたケープの「デュオジェルクッション」も車椅子用の体圧分散クッションですが、あちらでは食事中に体が崩れないための姿勢保持の道具として扱っています。メーカー公式ページの価格はCK-385(40×40×7.5cm・1.7kg)、CK-395(42×42×7.5cm・1.9kg)とも45,000円(税抜、2026年10月22日参照)で、実売はこれと異なります。この記事では、まず家族が用意しやすい価格帯の3つを並べました。
①ゲル・空気の調整なし
🟦
厚さを3種類から選べる:イコールケアプロダクツ ピタ・シートクッション
税込8,000円〜15,800円(楽天の販売ページ・厚さで価格が変わる・2026年10月22日確認)
向いている方- 空気の量の調整や点検をしたくない
- 座ったときに足が浮かないよう、厚さを選んで合わせたい
気になる点- 厚さ7.0cmの型は2.2kgあり、持ち運ぶには重い
- 耐荷重の記載が販売ページに見当たらない
立体格子型のジェルを使った40×40cmのクッションで、厚さは3.5cm(1.1kg)・5.5cm(1.2kg)・7.0cm(2.2kg)の3種類です。楽天の販売ページでは、厚さ3.5cmが税込8,000円、5.5cmが9,480円、7.0cmが15,800円でした。販売ページには、カバーだけでなく中身も家庭で水洗いできると書かれていて、洗濯の際は取扱説明書の注意書きを確認するよう添えられています。車椅子のほか、車の運転やデスクワークにも使える商品として売られています。厚いほど座面が高くなるので、寸法の確かめ方を見てから厚さを選んでください。
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②ウレタン・軽い
🟫
車椅子の布の座面に:ケープ マイクッション CK-398
税込7,646円(楽天の介護もーる・2026年10月22日確認。店舗・時期で変わります)
向いている方- 布張りでたわむ座面の車椅子に長く座る
- 軽いクッションを、家族が出し入れしたい
気になる点- メーカーの説明は車椅子のたわむ座面向けで、硬い座面の椅子に合うかは書かれていない
- カバーを洗濯できるかは確認できなかった
ケープの車椅子用クッションです。メーカー公式ページでは、臀部にかかる体圧を分散し、体圧分散と安定保持を両立させる2層構造と説明しています。寸法は幅39×奥行39×厚さ8(前側5)cm、重さ500g、中身はウレタンフォームで、座面の安定支持層が車椅子の布の座面(スリングシート)のたわみを解消する、とされています。前側を薄くしてあるので、置く向きを確かめてください。カバーの上面は防水・抗菌加工、下面はすべり止め加工で、メーカーは「カバーは簡単に拭き掃除できます」としています。楽天の介護もーるでは税込7,646円でした。
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③エア・空気を調整
🎈
軽くて空気の量を合わせられる:ロホ・モザイククッション 失禁対応カバー付
税込19,030円(楽天の総合福祉アビリティーズ・2026年10月22日確認。店舗・時期で変わります)
向いている方- 自分で座った姿勢を保てて、骨の出っぱりがあまり無い(販売ページが示す対象)
- 家族が空気の量の調整をできる
気になる点- 販売ページに「すでに床ずれができている方・できやすい方には、おすすめしません」とある
- お尻を痛がる場合は、買う前に主治医・訪問看護師に相談する
- 空気の調整は付属の手動ポンプで行う
空気の入った小さな部屋(セル)が並んだクッションで、販売ページでは42×42cm、セルの高さ約7.5cm(カバーに入れると約5cm)、重さ約0.6kg、耐荷重143kg、本体はPVCです。失禁対応のカバーが付いていて、カバーとクッションは洗えると書かれています。販売ページは主な対象者を「座位保持が可能な方」とし、姿勢保持のできる方・骨の出っぱりがあまり無い方に向けたクッションだと説明しています。すでに床ずれがある方や、できやすい方にはすすめていないので、赤みが続いている方なら、買う前に主治医・訪問看護師・福祉用具専門相談員に相談してください。
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介護保険で借りられるもの・借りられないもの
介護保険の福祉用具貸与(レンタル)には「床ずれ防止用具」「体位変換器」という種目があります。名前から、床ずれ予防のクッションなら何でも借りられそうに見えますが、厚生労働省の告示と通知では範囲が決まっています。椅子や車椅子の座面に置くクッションは、この2つには当たりません。
床ずれ防止用具と体位変換器
告示(平成11年厚生省告示第93号)では、床ずれ防止用具は「送風装置又は空気圧調整装置を備えた空気マット」か、「水等によって減圧による体圧分散効果をもつ全身用のマット」に限られています。寝るときに体の下に敷くマットのことで、椅子や車椅子の座面に置くクッションは含まれません。
体位変換器は、空気パッドなどを体の下に入れて、あおむけから横向きや座った姿勢へ、体の向きを変えやすくするものです。通知(老企第34号)は、「専ら体位を保持するためのものは除かれる」としています。岡山市の資料が引用する国のQ&Aは、このただし書きを、まくらや座布団のような就寝や安息のための物を除く趣旨と説明しています。体の向きを保つだけの枕や座布団のような物は対象外ですが、ポジショニングクッションでも、体の下に入れやすく、入れたあとも形が崩れないなど、向きを変えるのに使える製品は対象になり得ます。扱いはケアマネジャー・福祉用具専門相談員に確認してください。体位変換器の決まりと自治体の運用の例は「家での体位変換のやり方と、体位変換クッションの選び方」で詳しく説明しています。
車いすの座面クッションは「車いす付属品」として対象になり得る
椅子や車椅子の座面に置くクッションが貸与の対象になり得るのは、「車いす付属品」としてだけです。告示は車いす付属品を「クッション、電動補助装置等であって、車いすと一体的に使用されるものに限る」とし、通知(老企第34号)は「車いすの貸与の際に併せて貸与される付属品又は既に利用者が車いすを使用している場合に貸与される付属品」と解釈しています。車いすを使っている方の場合、車いすの座面に置くクッションは、車いす付属品としてケアプランに位置付けられれば、貸与の対象になり得ます。借りられるかは、ケアマネジャーと福祉用具専門相談員に確認してください。家のダイニングチェアやソファに置く目的では、この枠に入りません。食卓の椅子で使うクッションの扱いは、「食事中にむせる・体が傾く方の食べる姿勢」の介護保険の章でも説明しています。
座面クッションは、介護保険で購入費が出る「特定福祉用具販売」の種目にも含まれていません。告示と通知を読む限り、座面クッションを介護保険で使えるのは、車いす付属品として借りる場合に限られます。最終的な判断はケアマネジャーと市区町村に確認してください。
要支援1・2、要介護1の方は原則として対象外
厚生労働省の通知では、要支援1・2と要介護1の方は、床ずれ防止用具・体位変換器・車いす・車いす付属品などは原則として介護保険で借りられません。ただし、要介護認定の調査結果や、医師の意見をもとにケアマネジャーらが必要と判断し市区町村が確認した場合などは、例外的に借りられることがあります。床ずれ防止用具と体位変換器では、認定調査で「寝返り」が「できない」とされた場合が目安として示されています。例外に当たるかは家族が決められることではないので、親が住む市区町村とケアマネジャーに確認してください。
借りるか買うかの考え方は「歩行器・車椅子は買う?借りる?」に、要介護度ごとの状態の目安は「要支援1〜要介護5の目安と区分の違い」にまとめています。車椅子そのものを選ぶ段階なら「自走式と介助式の車椅子、どっちを選ぶ?」から読んでください。まだ要介護認定を受けていない場合の入口は「親の介護は何から始める?」で説明しています。
介護保険で借りる・買うの違いを見る
よくある質問
赤くなったところは、マッサージしていいですか?
日本褥瘡学会のガイドライン(第4版・2015年)では、骨の出っぱった所へのマッサージは「行わないよう勧められる」とされています。マッサージをした群と体の向きを変えるだけの群で床ずれのでき方に差がなかった研究などが根拠に挙げられています。赤い場所はもまずに、体重がかからない向きにして、早めに主治医・訪問看護師に相談してください。
ドーナツ型のクッションはいいですか?
日本褥瘡学会のガイドライン(第4版・2015年)は、円座(ドーナツ型のクッション)を「用いないように勧められる」としています。根拠は本文の「円座(ドーナツ型)は選ばない理由」で紹介しています。使うかどうかは、最新の考え方も含めて主治医・訪問看護師に相談してください。
ゲルとエアは、どっちがいいですか?
この記事では優劣を付けていません。日本褥瘡学会のガイドライン(第4版)も素材の順位は示していません。比べた商品で見ると、ゲルは空気の調整が要らない代わりに重め(厚さ7.0cmで2.2kg)、エアは約0.6kgと軽い代わりに付属のポンプで空気の量を調整します。どれが合うかは本人の座り方や体格で変わるので、福祉用具専門相談員や訪問看護師に相談してください。
市販のクッションで足りますか?
足りるかどうかは本人の状態で変わるので、この記事では判断できません。比べたロホ・モザイククッションの販売ページにも、すでに床ずれができている方・できやすい方にはすすめないと書かれています。赤みが消えない、自分で姿勢を変えられない、すでに床ずれがあるといった場合は、市販品を買う前に主治医・訪問看護師・福祉用具専門相談員に相談してください。車椅子を使っているなら、車いす付属品として借りられるかをケアマネジャーに聞くこともできます。
クッションは介護保険で借りられますか?
車いすを使っている方の場合、車いすの座面に置くクッションは、車いす付属品としてケアプランに位置付けられれば、貸与の対象になり得ます。家の椅子やソファに置く目的では対象になりません。床ずれ防止用具は空気マットや全身用のマットに限られ、座面クッションは含まれません。要支援1・2と要介護1の方は、車いす付属品なども原則として対象外で、例外的に借りられる場合があります。借りられるかは、親が住む市区町村とケアマネジャーに確認してください。
この記事の根拠とした資料(出典と参照日)