夜中のトイレで親が転ばないか心配|人感センサー足元灯の選び方と、寝室からトイレまでの置き場所
工事はしない。数千円で、今週中に実家の夜の廊下を明るくしたい人へ

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帰省した夜に親が電気をつけずにトイレへ歩いていくのを見た、「夜中に廊下でつまずいた」と電話で聞いた、という人に向けて書いています。「電気をつけてよ」と言っても、何十年も続いた習慣は言葉では変わりにくいものです。扱うのは、夜、寝室からトイレまでの道を、本人が何もしなくても明るくすることだけです。人感センサー付きの足元灯を、電源・センサー・光・取り付けの4点で比べ、寝室からトイレまでのどこに置くかを順に整理しました。家全体の点検や手すり・段差の話は「実家の転びやすい場所7つ」で扱い、ここでは夜の廊下の明かりに絞ります。仕様の数字はすべてメーカー公式ページか商品ページの表示で、編集部が実物を設置して明るさを測った記事ではありません(価格は2026年9月17日時点の表示)。

先に結論

買う前に決める順番は3つです。①置く場所を先に決める。寝室の出口(布団やベッドから足を下ろす位置)、廊下の曲がり角や敷居の手前、トイレの入口の3点です。②その場所にコンセントがあるならコンセント直挿し式、無ければ乾電池式か充電式を選ぶ。③明暗センサー付きで、光が足元に向く形のものを選ぶ。

人感センサーは「その場所に着いてから点く」ので、1台で廊下全体は照らせません。次の1台が見える間隔で、点々と置く考え方です(→どこに何個置くか)。

介護保険は、福祉用具貸与13種目・特定福祉用具販売9種目のどちらの一覧にも照明器具が無く、原則自費です。「実家の転びやすい場所7つ」の比較表にある「千円台〜数千円・対象外(自費)」と同じ結論です。 → 介護保険の章へ

この記事で比べる足元灯3つ

3つは「コンセント直挿し」「乾電池」「充電式」の電源方式で1つずつ選びました。国内メーカーの型番品で、メーカー公式ページに仕様表があるものだけです。③は人感センサーを持たない製品なので、「歩いたときだけ点いてほしい」家には①か②が向きます。Amazonは同じ型番の出品を1つに絞れなかったため、型番の検索結果へ飛びます。向き不向きの詳細は比較表とカードで説明しています。

夜中のトイレで起きやすいこと

昼間は何も起きない廊下で、夜中だけつまずく。理由は床ではなく、人の側にあります。寝起きは目が暗さに慣れておらず、慣れるのを待たずに歩き出します。照明のスイッチは廊下の先やトイレの中にあって、点けるためには暗い中を数歩進む必要があります。そして夜中のトイレは、急いでいることもあります。この3つが重なる場面が、夜の寝室からトイレまでの数メートルです。

消費者庁の受診事例で見る、自宅の中で転んだ場所

消費者庁が医療機関ネットワーク(消費者庁と国民生活センターの共同事業。令和2年9月時点で27の医療機関が参加)を通じて集めた、65歳以上の自宅内転倒事故(平成27年4月〜令和2年3月)のうち、場所が分かる144件の内訳は次のとおりです。浴室・脱衣所27件、庭・駐車場26件、ベッド・布団23件、玄関・勝手口22件、階段22件、トイレ9件、廊下8件。「寝床から立つ・トイレへ歩く」動線にあたるベッド・布団、階段、トイレ、廊下を足すと62件になります。同じ資料に載っている事例の1つが、80歳代の女性が夜間、自宅のベッドからポータブルトイレへ移動する際に転倒し、大腿骨を骨折して入院したというものです(平成31年2月、中等症)。

同じ資料は、つまずく事故への対策として「足元を照らすランプや段差解消スロープを増やす方法もあります」と書いています。足元灯を夜の廊下に置くのは、消費者庁が挙げている対策の1つです。ただしこの件数は参加医療機関の受診事例に基づくもので、全国の発生件数ではなく、夜間かどうかの時間帯の内訳もこの資料にはありません。救急搬送の人数で見た家の中の転倒の全体像は、「実家の転びやすい場所7つ」で扱っています。

出典:消費者庁「10月10日は『転倒予防の日』、高齢者の転倒事故に注意しましょう!」(令和2年10月8日/PDF/2026年9月17日参照)。

夜中に何度も起きること自体は、主治医へ

ここで扱うのは、起きてから歩く道を明るくすることです。夜中にトイレへ行く回数が増えたこと自体は、主治医に相談できることなので、次の受診のときに回数と時間帯を伝えてください。原因や薬の話には、ここでは入りません。

足元灯の方式の違い|電源・センサー・光・取り付け

「足元灯」「ナイトライト」「フットライト」と呼び名はいろいろですが、選ぶときに見る軸は4つです。電源をどこから取るか、いつ点くか(センサー)、どんな光か、どうやって付けるか。順に見ていきます。「実家の転びやすい場所7つ」の記事が「電源・点灯時間・明るさの3つ」と短くまとめている部分を、ここでは製品の公式仕様の数字まで掘り下げます。

電源:コンセント直挿し/乾電池式/充電式

センサー:人感センサー/明暗センサー/常時点灯

足元灯のセンサーは2種類あり、両方を持つ製品と片方だけの製品があります。

光:光色、明るさの表示、光が足元に向くか

明るさは「lm(ルーメン)」で表示されます。数字が大きいほど明るいのですが、足元灯には「◯lmが適切」という公的な基準がなく、解説記事ごとに前提の場所が違うため、共通の目安はここには書きません。代わりに、メーカー公式ページに表示された値を並べます。

同じ足元灯でも10lm台から60lm台まで幅があります。寝起きの目には、明るい光がまぶしさとして感じられることがあり、「実家の転びやすい場所7つ」の記事が「明るすぎると目が慣れず、かえって足元が見えなくなる」と書いているのはこの点です。数字だけで決めず、光が足元に向く形かどうかを一緒に見てください。壁のコンセントに挿すタイプは、光源が下向きか、正面から目に入る向きかで感じ方が変わります。オーム電機の07-8865は「ライト光源を下向きにしても使用できます」と公式に書かれていて、向きを選べる作りです。光色は白色(昼白色相当)と電球色相当があり、アイリスオーヤマのBSL40Mは昼白色相当(BSL40MN-WV2)と電球色相当(BSL40ML-WV2)の2色展開、オーム電機の2製品は白色LEDです。

明るさの感じ方は設置する高さ・壁の色・本人の視力で変わるため、上の数値はメーカー公表値の比較目安としてのみ示しています。ELPA PM-LF002PIR(W)については、2023年11月にメーカーが対象ロットの自主回収を告知しています(ELPA公式の告知)。比較カードには入れていません。

取り付け:挿すだけ/両面テープ・マグネット・置き型

コンセント直挿し式は工具も両面テープも要らず、賃貸でも壁に跡が残りません。乾電池式は本体を置くか、壁や柱に付けます。アイリスオーヤマのBSL40MN-WV2(マルチタイプ)は、公式表示で壁フック・収納式フック、天井(ねじ)、金属面(マグネット)に設置でき、付属品は取り付けプレート1個・木ねじ2本・釘2本です(公式の付属品欄に両面テープは挙がっていません)。壁紙に両面テープで貼るなら、剥がしたときに壁紙ごと剥がれることがあるので、賃貸の実家では柱や家具の側面、金属面を先に探します。置き型(スタンドタイプ)は跡が残らない代わりに、廊下の床に置くと本体そのものがつまずく物になるので、床ではなく棚や下駄箱の上など、足の当たらない高さに置きます。

寝室からトイレまで、どこに何個置くか

置き方の考え方は冒頭の「先に結論」に書いたとおりで、ここでは理由を1つ足します。前の章で見た人感センサーの検知距離は、公式値で約2.5m(アイリスオーヤマBSL40MN-WV2)と最大約4m(オーム電機06-0429)です。1台が反応するのはその範囲に人が入ってからなので、廊下が長いほど1台では届かない区間が出ます。何m間隔・何台という数値は、公的な資料にも製品の取扱説明書にも根拠が無いので書きません。実家の間取りで、次の3か所を実際に歩いて確かめてください。

  1. 寝室の出口。布団やベッドから足を下ろして、最初の一歩を踏む位置です。ここが暗いと、スリッパを探す・ドアの位置を手探りするところから始まります。寝室側の壁のコンセント、または枕元から見える位置が候補です。
  2. 廊下の曲がり角、敷居や段差の手前。敷居や段差のように床の高さが変わる場所は、消費者庁の資料が「つまずく事故の原因となる段差」への対策の1つとして足元を照らすランプを挙げている箇所です。段差そのものは残っていても、そこが見えているかどうかで足の上げ方が変わります。曲がり角は、次の区間の足元灯が見えない場所なので、ここに1台あると先が見えます。
  3. トイレの入口と、トイレの中。トイレのスイッチが室内の奥にある家では、入口の1台がスイッチまでの数歩を照らします。トイレの中に足元灯を置くかは、便座に座って用を足す間に点灯が切れて消えるかで決めます(→よくある質問)。

この3か所を歩いて、暗い区間が残るなら、そこに足します。逆に、寝室からトイレまでが一直線で数歩なら、出口とトイレ入口の2台で足りることもあります。まずコンセントの位置を数えます。コンセントがある場所は直挿し式、無い場所は乾電池式、と場所ごとに方式を変えて構いません。

寝返りで点くとき・家族の寝室を照らすときの向きと位置

寝室の出口に置いた人感センサーが、寝返りに反応して夜中に何度も点く。廊下の足元灯の光が、隣で寝ている家族の部屋に差し込む。どちらも置き場所と向きの問題で、製品の不良ではありません。検知角度は製品の公式値で決まっていて(オーム電機06-0429は水平・垂直とも約90度、アイリスオーヤマBSL40MN-WV2は水平約100度・垂直約40度)、寝ている体がこの範囲に入っていると、寝返りでも点きます。寝室では、布団やベッドがセンサーの範囲に入らない向き(出口側を向ける・低い位置に置いて視野を廊下側に振る)にするか、寝室の内側ではなく廊下側のドアの外に置きます。家族の寝室のドアの正面に光源が来ないよう、廊下側の壁の下のほうに付けるのも同じ理由です。

暗い中で転んでしまったときに気づけるかどうかは、明かりではなく見守り機器の役目なので、「離れて暮らす親の見守りカメラ・センサー比較」に書いています。夜の足元で暗さ以外の原因が見えたら、履き物は「室内で転びにくい履き物の選び方」を、廊下や立ち上がりの支えは「工事なしで置ける手すり」を見てください。トイレまで歩くこと自体が難しくなってきたら、「親の排泄ケア、何から始める」でポータブルトイレの置き方を扱っています。

買う前に見る点(チェックリスト)

実家に着いたら、注文の前に次を確かめます。順番どおりでなくて構いませんが、1番のコンセントだけは注文前に数えてください。ここを飛ばすと、届いた直挿し式が家具の裏のコンセントにしか挿せない、ということが起きます。

  1. 廊下・寝室・トイレ前のコンセントの位置と数。家具や冷蔵庫の裏に隠れていないか、タコ足配線になっていないか。掃除機を使うたびに足元灯を抜くことになるコンセントは避けます。
  2. 乾電池式なら、電池の種類(単3形か単4形か)と、電池を交換する人。本人が替えられないなら、次の帰省日に替える前提で、電池寿命の目安が帰省の間隔より長い製品を選びます。
  3. 点灯保持時間と、その調整ができるか。公式値で10秒・20秒・30秒と製品ごとに違います。調整できるかは、公式ページの仕様欄で確かめます。トイレの中に置くなら、用を足す時間より長く点くか、または動くたびに延長されるか(アイリスオーヤマは「感知中は常時点灯」と表示)を見ます。
  4. 明暗センサーの有無。昼間に点かない仕組みが無いと、乾電池式は電池が早く減ります。
  5. 光色と明るさ(lm)、光源の向き。数字はメーカー公表値を比べる目安で、まぶしさは向きと高さで変わります。
  6. 取り付け方法と、壁紙・賃貸への影響。直挿し式は跡が残らず、両面テープは壁紙を傷めることがあります。マグネットは金属面がある場所だけです。

買うか借りるかで迷う道具ではありません(照明器具は介護保険のレンタル種目に無く、ここで挙げた3製品は税込1,188〜1,980円です。2026年9月17日時点の楽天市場店の表示)。借りるか買うかの考え方そのものは「介護用品は買う?借りる?」にまとめています。

方式別に選んだ足元灯3つ(比較表とカード)

コンセント直挿し・乾電池・充電式の3方式から1つずつ、メーカー公式ページに仕様表があり、楽天市場の商品ページで2026年9月17日時点の価格と在庫を確認できた製品を選びました。下表はメーカー公式と販売ページの表示を並べたものです。価格は各楽天市場店の税込表示です。「実家の転びやすい場所7つ」のカードにある製品(KBTのコンセント式センサーライト)は、同じ商品を2つの記事で重ねて紹介しないため、ここでは使っていません。

製品(メーカー)電源センサー点灯時間(公式)光色・明るさ(公式)取り付け実売価格(2026-09-17)
NIT-ALA6JF-WN(06-0429)
オーム電機
コンセント直挿し(AC100V・約0.6W)明暗+人感。検知距離最大約4m、角度 水平・垂直とも約90度検知後 約20秒白色LED×6(交換不可)・約60lm壁コンセントに挿すだけ。幅150×高さ40×奥行34mm・約87g1,628円
e-プライス楽天市場店(送料別。店舗の条件による)
BSL40MN-WV2(マルチタイプ)
アイリスオーヤマ
単3形アルカリ乾電池×3本(別売)明暗+人感。検知距離約2.5mまで、角度 水平約100度・垂直約40度AUTO 約10秒(感知中は点灯継続)。ONで常時点灯昼白色相当・約40lm(AUTO Lo 約12lm)壁フック/天井ねじ/金属面マグネット。取り付けプレート・木ねじ・釘が付属。本体約103g1,980円
住まいと暮らしの110番 楽天市場店(お取り寄せ商品と表示)
NIT-APHB4-W(07-8865)
オーム電機
コンセントに挿したまま充電(AC100V・点灯時約0.3W)明暗センサーのみ。人感センサーは無い暗い間は点灯。停電時は自動で約10分点灯(充電約30分)白色LED。明るさ(lm)は公式に記載なし壁コンセントに挿すだけ。光源を下向きにもできる。幅45×高さ85×奥行48mm・約35g1,188円
e-プライス楽天市場店(送料別。店舗の条件による)

※仕様はオーム電機・アイリスオーヤマ(アイリスプラザ)の公式ページの表示(2026年9月17日参照)。価格・在庫は変動します。オーム電機の2製品は、販売店によって税込1,628〜1,830円(06-0429、XPRICEは1,830円)など幅があります。送料は各店舗の条件で変わるため、注文画面で確認してください。

コンセント直挿し
🔌

廊下にコンセントがある家の基本形:オーム電機「NIT-ALA6JF-WN」(06-0429)

★1,628円(税込表示・e-プライス楽天市場店、送料別)

向いている家
  • 廊下やトイレの前に、家具に隠れていないコンセントがある
  • 電池交換をできる人がいない、または忘れてしまう
気になる点
  • 約60lmは、明るさの数字が分かる製品(約10lm・約40lm)より明るく、寝起きにまぶしいと感じる人がいるかもしれない。挿す高さと向きで様子を見る
  • 点灯時間は公式表示で約20秒。公式ページには点灯時間の調整や常時点灯モードの記載がない

明暗・人感センサー式で、検知距離は最大約4m、検知角度は水平・垂直とも約90度、検知後約20秒点灯(いずれも公式表示)。LEDは6灯で交換できないタイプです。壁のコンセントに挿すだけなので工具も両面テープも要らず、賃貸の実家でも跡が残りません。寝室の出口とトイレの入口にコンセントがある家なら、この1種類を2台置く形から始められます。暗い区間が残るかは、置き場所の章の3か所を歩いて確かめてください。

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乾電池式
🔋

コンセントの無い曲がり角に:アイリスオーヤマ「BSL40MN-WV2」(乾電池式センサーライト マルチタイプ)

★1,980円(税込表示・住まいと暮らしの110番 楽天市場店)

向いている家
  • 廊下の曲がり角や階段の途中など、コンセントが無い場所に置きたい
  • まぶしさが気になるので、Lo(約12lm)に切り替えられる製品がいい
気になる点
  • 単3形乾電池3本が別売で、切れたら誰かが替える必要がある
  • AUTO時の点灯保持時間は約10秒。トイレの中に置くと座っている間に消えることがある(動けば再点灯)

公式表示では、検知距離約2.5mまで、検知角度は水平約100度・垂直約40度、点灯モードはOFF・ON・AUTO Lo・AUTO Hiの4つ。電池寿命の目安は1日10回・各10秒点灯でAUTO Hi約12か月・AUTO Lo約24か月です。取り付けは壁フック・天井ねじ・金属面のマグネットで、付属品欄に挙がっているのは取り付けプレート・木ねじ・釘です(両面テープの記載はありません)。同じシリーズに置いて使うスタンドタイプ(BSL40SN-WV2)もありますが、確認した楽天市場店では2026年9月17日時点で在庫切れ表示だったため、マルチタイプを載せています。色は昼白色相当(MN)と電球色相当(ML)の2つです。

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充電式・常夜灯型
🔦

暗い間ずっと点いて、停電でも約10分:オーム電機「NIT-APHB4-W」(07-8865)

★1,188円(税込表示・e-プライス楽天市場店、送料別)

向いている家
  • 人感センサーで「点いたり消えたりする」のを親が嫌がり、ずっと点いていてほしい
  • 停電のときトイレまでの明かりが欲しい
気になる点
  • 人感センサーは無い(明暗センサーのみ)。歩いたときだけ点く製品ではない
  • 明るさ(lm)が公式ページに載っておらず、他の2製品と数字で比べられない

周囲が暗くなると点き、明るくなると消える明暗センサー式で、内蔵の電池をコンセントに挿したまま充電します(公式表示で約30分で充電完了)。停電になると自動で点灯を開始して約10分間点き、停電時は周囲が明るくても点灯します。光源を下向きにもできる作りで、消費電力は点灯時約0.3W、重さ約35g。本体を外して懐中電灯として持ち歩けるかは、公式ページに記載がないため、ここでは書きません。「常夜灯をつけっぱなしにするのと何が違うか」という質問への、製品としての答えがこのタイプです(→よくある質問)。

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3つとも照明器具で、転倒や骨折を防ぐことを保証する製品ではありません。夜の足元を見えやすくし、暗い中を歩く場面を減らすための道具です。実家の廊下に何台必要かは、置き場所の章の3か所を実際に歩いて確かめてから決めてください。

親が嫌がる・使ってくれないとき/よくある困りごと

足元灯は、本人が操作しない道具です。そのぶん「使ってくれない」は起きにくい道具ですが、置いたあとに起こりうることを、製品の公式仕様から見て4つに整理しました。いずれも買い直す前に、製品の設定と置き方で試せることがあります。

「そんなものは要らない」と本人が言う場合でも、足元灯は本人に操作を求めない道具なので、手すりや杖のように「使ってもらう」段階がありません。それでも外されるようなら、「実家の転びやすい場所7つ」の親が嫌がるときの項に、本人の同意がいらない対策の順番があるので参考にしてください。

介護保険は使えるか

結論から書くと、足元灯・センサーライトなどの照明器具は、介護保険の給付対象を定めた一覧のどこにも名前がありません。ここは解説記事によって書き方が分かれる点なので、告示と通知の本文で確認した範囲だけを書きます。

福祉用具貸与13種目・特定福祉用具販売9種目に、照明器具は無い

介護保険でレンタルできる福祉用具貸与の種目は、車いす、車いす付属品、特殊寝台、特殊寝台付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト(つり具の部分を除く)、自動排泄処理装置の13種目です。購入費が支給される特定福祉用具販売の種目は、腰掛便座、自動排泄処理装置の交換可能部品、排泄予測支援機器、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトのつり具の部分、スロープ、歩行器、歩行補助つえの9種目です(スロープ・歩行器・歩行補助つえは、2024年4月から貸与と購入を選べるようになった一部の種類に限られます。2026年9月18日に告示本文で確認)。どちらの一覧にも、照明器具・足元灯・センサーライトはありません。「実家の転びやすい場所7つ」の比較表が足元灯を「対象外(自費)」としているのは、この一覧に基づいています。

ただしここでは「対象外です」とは言い切らず、「一覧に無い=原則自費」と書いています。理由は、市区町村が独自に高齢者向けの用具の給付や助成を設けていることがあり、それは介護保険の告示とは別の制度だからです。実家のある市区町村に使える制度があるかは、市区町村の介護保険窓口か高齢者福祉の窓口で「夜の廊下の足元灯に使える給付や助成はありますか」と聞くのが早道です。ケアマネジャーが付いているなら、まずその人に聞くと、該当する窓口や制度の有無を確認してもらいやすいです。

住宅改修の6区分にも照明工事は無い。着工前に市区町村・ケアマネジャーへ

もう1つの枠が住宅改修費(支給限度基準額20万円)で、対象になる工事は、手すりの取付け、段差の解消、滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更、引き戸等への扉の取替え、洋式便器等への便器の取替え、これらに付帯して必要となる改修、の6区分です。照明器具の設置や電気工事そのものは、この6区分の名称にありません。したがって原則対象外ですが、「付帯して必要となる改修」の解釈は個別の判断になるため、手すりの設置などと一緒に照明の位置を変える工事を考えているなら、着工前に市区町村の窓口とケアマネジャーへ相談してください。住宅改修は着工前の申請が前提です。6区分の一覧と申請の順番は「実家の転びやすい場所7つ」に、まだ認定を受けていない段階の入口は「親の介護は何から始める?」にあります。

出典:厚生労働省「介護保険の給付対象となる福祉用具及び住宅改修の取扱いについて」(平成12年1月31日 老企第34号/mhlw.go.jp/2026年9月17日参照)、厚生労働大臣が定める福祉用具貸与に係る福祉用具の種目(平成11年3月31日 厚生省告示第93号/mhlw.go.jp)、同 特定福祉用具販売に係る特定福祉用具の種目(厚生省告示第94号/mhlw.go.jp)、同 住宅改修の種類(厚生省告示第95号/mhlw.go.jp)(いずれも2026年9月18日参照)。第94号の告示本文には、令和6年3月15日厚生労働省告示第86号(令和6年4月1日施行)までの改正が反映されており、種目は9つです。

介護保険の申請の流れを見る

よくある質問

足元灯は、常夜灯をつけっぱなしにするのと何が違いますか?

常夜灯を一晩中つけておくのも、暗い中を歩く場面を減らすという点では同じ対策です。違いは、点く場所とまぶしさです。常夜灯は寝室の天井にあることが多く、廊下やトイレの前は照らしません。人感センサーの足元灯は、歩いた場所の足元だけを、その時間だけ照らします。寝室が明るいと眠れない方には人感式が、消えたり点いたりするのが嫌な方には明暗センサーだけの常夜灯型(この記事の③)や常時点灯モードが向きます。どちらか一方でなく、寝室は常夜灯、廊下は人感式、と分けても構いません。

電池式とコンセント式、どちらがいいですか?

置きたい場所にコンセントがあるかで決まります。あるならコンセント直挿し式です。電池交換が要らず、跡も残りません。無いなら乾電池式で、電池を誰がいつ替えるかを先に決めます。1軒の中で場所ごとに方式を変えて構いません。寝室の出口はコンセント式、曲がり角は乾電池式、という組み合わせがよくある形です。

100円ショップのセンサーライトでもいいですか?

店で決めるのではなく、表示で決めてください。見る点は本文と同じで、明暗センサーがあるか(無いと昼間も点いて電池が減る)、点灯保持時間が何秒か、検知距離が何mか、光が足元に向く作りか、電池の種類は何か、の5つです。この5つがパッケージや商品ページに書いてあれば、比べる土台に乗ります。書いていない製品は、置いてみないと分からない、ということです。まず安く試して、点灯時間が短い・昼間も点く、と分かったら、その点を踏まえて次を選びます。

トイレの中にも足元灯を付けるべきですか?

トイレの照明スイッチが室内の奥にあって、入ってから手探りで押しているなら、入口に1台あるとスイッチまでの数歩が見えます。トイレの中に人感式を置く場合、座っている間に点灯保持時間が切れて消えることがあります(人感センサーの章で挙げた3製品の公式値は10〜30秒)。動くと再点灯する製品にするか、常時点灯モードや明暗センサーだけの常夜灯型にするかで対処します。トイレの室内照明をつける習慣が本人にあるなら、中には要りません。

足元灯・センサーライトは介護保険で買えますか?

足元灯・センサーライトは、介護保険の福祉用具貸与13種目にも特定福祉用具販売9種目にも名前が無く、原則自費です。市区町村が独自に設けている給付や助成があるかは、市区町村の介護保険窓口に確認してください。住宅改修の6区分にも照明工事は無く、原則対象外ですが、手すり工事などと一緒に照明の位置を変える場合は着工前に市区町村とケアマネジャーへ相談してください。詳しくは介護保険の章を見てください。

3つの足元灯を比べる